2月3日(月)、本屋大賞実行委員会より、22回目となる「2025年本屋大賞」のノミネート10作品が発表されました。
【ノミネート10作品(五十音順)】
書 名 | 著 者 | 出版社 |
アルプス席の母 | 早見和真 | 小学館 |
カフネ | 阿部暁子 | 講談社 |
禁忌の子 | 山口未桜 | 東京創元社 |
恋とか愛とかやさしさなら | 一穂ミチ | 小学館 |
小説 | 野﨑まど | 講談社 |
死んだ山田と教室 | 金子玲介 | 講談社 |
spring | 恩田陸 | 筑摩書房 |
生殖記 | 朝井リョウ | 小学館 |
成瀬は信じた道をいく | 宮島未奈 | 新潮社 |
人魚が逃げた | 青山美智子 | PHP研究所 |
ほんのひきだしでは、ノミネート作の作家のインタビューや、これまでの著作のインタビューなどの関連記事を合わせて掲載しています。ぜひ、これらの記事をご参考に、2025年本屋大賞ノミネート作品をご一読いただき、自分ならではの本屋大賞を決めてみてはいかがでしょうか。
早見和真さん『アルプス席の母』
発行所:小学館
発売日:2024年3月
判型:四六判
定価:1,870円(税込)
ISBN:9784093867139
秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。湘南のシニアリーグで活躍する航太郎には関東一円からスカウトが来ていたが、選び取ったのはとある大阪の新興校だった。声のかからなかった甲子園常連校を倒すことを夢見て。息子とともに、菜々子もまた大阪に拠点を移すことを決意する。不慣れな土地での暮らし、厳しい父母会の掟、激痩せしていく息子。果たしてふたりの夢は叶うのか!?
補欠球児の青春を描いたデビュー作『ひゃくはち』から15年。主人公は選手から母親に変わっても、描かれるのは生きることの屈託と大いなる人生賛歌! かつて誰も読んだことのない著者渾身の高校野球小説が開幕する。(小学館公式サイト『アルプス席の母』より)
早見和真さん関連記事
阿部暁子さん『カフネ』
発行所:講談社
発売日:2024年5月
判型:四六判
定価:1,870円(税込)
ISBN:9784065350263
法務局に勤める野宮薫子は、溺愛していた弟が急死して悲嘆にくれていた。弟が遺した遺言書から弟の元恋人・小野寺せつなに会い、やがて彼女が勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことに。弟を亡くした薫子と弟の元恋人せつな。食べることを通じて、二人の距離は次第に縮まっていく。
(講談社BOOK倶楽部『カフネ』より)
山口未桜さん『禁忌の子』
発行所:東京創元社
発売日:2024年10月
判型:四六判上製
定価:1,870円(税込)
ISBN:9784488025694
救急医・武田の元に搬送されてきた、一体の溺死体。その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。彼はなぜ死んだのか、そして自身との関係は何なのか、武田は旧友で医師の城崎と共に調査を始める。しかし鍵を握る人物に会おうとした矢先、相手が密室内で死体となって発見されてしまう。自らのルーツを辿った先にある、思いもよらぬ真相とは――。過去と現在が交錯する、医療×本格ミステリ! 第三十四回鮎川哲也賞受賞作。
(東京創元社公式サイト『禁忌の子』より)
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一穂ミチさん『恋とか愛とかやさしさなら』
発行所:小学館
発売日:2024年10月
判型:四六判
定価:1,760円(税込)
ISBN:9784093867399
カメラマンの新夏は啓久と交際5年。東京駅の前でプロポーズしてくれた翌日、啓久が通勤中に女子高生を盗撮したことで、ふたりの関係は一変する。「二度としない」と誓う啓久とやり直せるか、葛藤する新夏。啓久が”出来心”で犯した罪は周囲の人々を巻き込み、思わぬ波紋を巻き起こしていく。
信じるとは、許すとは、愛するとは。男と女の欲望のブラックボックスに迫る、著者新境地となる恋愛小説。(小学館公式サイト『恋とか愛とかやさしさなら』より)
一穂ミチさん関連記事
野﨑まどさん『小説』
発行所:講談社
発売日:2024年11月
判型:四六判
定価:2,145円(税込)
ISBN:9784065373262
五歳で読んだ『走れメロス』をきっかけに、内海集司の人生は小説にささげられることになった。
一二歳になると、内海集司は小説の魅力を共有できる生涯の友・外崎真と出会い、二人は小説家が住んでいるというモジャ屋敷に潜り込む。
そこでは好きなだけ本を読んでいても怒られることはなく、小説家・髭先生は二人の小説世界をさらに豊かにしていく。しかし、その屋敷にはある秘密があった。(講談社BOOK倶楽部『小説』より)
野﨑まどさん関連記事
金子玲介さん『死んだ山田と教室』
発行所:講談社
発売日:2024年5月
判型:四六変型判
定価:1,980円(税込)
ISBN:9784065348314
夏休みが終わる直前、山田が死んだ。飲酒運転の車に轢かれたらしい。山田は勉強が出来て、面白くて、誰にでも優しい、二年E組の人気者だった。二学期初日の教室。悲しみに沈むクラスを元気づけようと担任の花浦が席替えを提案したタイミングで教室のスピーカーから山田の声が聞こえてきた――。教室は騒然となった。山田の魂はどうやらスピーカーに憑依してしまったらしい。〈俺、二年E組が大好きなんで〉。声だけになった山田と、二Eの仲間たちの不思議な日々がはじまった――。
(講談社BOOK倶楽部『死んだ山田と教室』より)
恩田陸さん『spring』
発行所:筑摩書房
発売日:2024年3月
判型:四六判
定価:1,980円(税込)
ISBN:9784480805164
少年は八歳でバレエに出会い、十五歳で海を渡った。一人の天才を巡る四つのspring。構想10年、『蜜蜂と遠雷』著者が放つ待望のダンサー小説!
(筑摩書房公式サイト『spring』より)
恩田陸さん関連記事
朝井リョウさん『生殖記』
発行所:小学館
発売日:2024年10月
判型:四六判
定価:1,870円(税込)
ISBN:9784093867306
とある家電メーカー総務部勤務の尚成は、同僚と二個体で新宿の量販店に来ています。
体組成計を買うため――ではなく、寿命を効率よく消費するために。
この本は、そんなヒトのオス個体に宿る◯◯目線の、おそらく誰も読んだことのない文字列の集積です。(小学館公式サイト『生殖記』より)
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宮島未奈さん『成瀬は信じた道をいく』
発行所:新潮社
発売日:2024年1月
判型:四六判
定価:1,760円(税込)
ISBN:9784103549529
成瀬の人生は、今日も誰かと交差する。「ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の受験を見守る父、近所のクレーマー主婦、観光大使になるべく育った女子大生……。個性豊かな面々が新たに成瀬あかり史に名を刻む中、幼馴染の島崎が故郷へ帰ると、成瀬が書置きを残して失踪しており……!? 読み応え、ますますパワーアップの全5篇!
(新潮社公式サイト『成瀬は信じた道をいく』より)
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青山美智子さん『人魚が逃げた』
発行所:PHP研究所
発売日:2024年11月
判型:四六判並製
定価:1,760円(税込)
ISBN:9784569857947
ある3月の週末、SNS上で「人魚が逃げた」という言葉がトレンド入りした。どうやら「王子」と名乗る謎の青年が銀座の街をさまよい歩き、「僕の人魚が、いなくなってしまって……逃げたんだ。この場所に」と語っているらしい。彼の不可解な言動に、人々はだんだん興味を持ち始め――。
そしてその「人魚騒動」の裏では、5人の男女が「人生の節目」を迎えていた。12歳年上の女性と交際中の元タレントの会社員、娘と買い物中の主婦、絵の蒐集にのめり込みすぎるあまり妻に離婚されたコレクター、文学賞の選考結果を待つ作家、高級クラブでママとして働くホステス。
銀座を訪れた5人を待ち受ける意外な運命とは。そして「王子」は人魚と再会できるのか。そもそも人魚はいるのか、いないのか……。(PHP研究所公式サイト『人魚が逃げた』より)
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本屋大賞とは
「本屋大賞」は、新刊書の書店(オンライン書店も含みます)で働く書店員の投票で決定するものです。過去1年の間、書店員自身が自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票します。
2025年本屋大賞は、2024年12月1日(日)~2025年1月5日(日)に一次投票が行われ、全国488書店の652人の書店員が投票しました。その集計の結果、上位10作品を「2025年本屋大賞」ノミネート作品として決定。2月3日(月)~3月2日(日)まで二次投票を受け付け、その投票の結果、大賞作が決定されます。
大賞は4月9日(水)に発表される予定です。