純度100パーセントの村上春樹ワールドへ――
村上春樹さんの小説『神の子どもたちはみな踊る』を原作としたドラマ「地震のあとで」(NHK総合)が、4月5日(土)から放送されます。各4話の主人公に、岡田将生さん、鳴海唯さん、渡辺大知さん、佐藤浩市さんが出演し、放送前から大きな注目を浴びています。
そんな村上さんが2023年に発表した長編小説『街とその不確かな壁』が文庫版となり、上下2巻で4月23日(水)に発売されます。この作品は、「2023年上半期ベストセラー」総合ランキング(日販調べ)で、第1位となった話題作です。
村上さんは1980年に中編小説「街と、その不確かな壁」を発表し、さらに1985年にはそのテーマを発展させた壮大な長編『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(「谷崎潤一郎賞」受賞)を発表しました。この長編では、幻想世界と冒険活劇の二つのストーリーが展開されます。そこで描かれたのは、「世界の終り」の“街”でした。人々が影を持たない「謎めいた街」……。この作品は世界中の読者を魅了し、今もなお多くのファンに愛され続けています。
今回文庫化される『街とその不確かな壁』は、40年の歳月を経て、村上さんが自身の文学的原点である“街”に立ち戻り、新たな物語を構想し、完成させた渾身の小説となっています。
主人公は〈夢読み〉として幻想の街に留まるのか、それとも〈影〉を取り戻して壁の外へ戻るのか――。封印が解かれた謎めいた街の物語を、ぜひ書店で手に取ってお楽しみください。
『街とその不確かな壁(上)』
発売日:2025年4月23日
発行所:新潮社
定価:990円(税込)
ISBN:9784101001784
十七歳と十六歳の夏の夕暮れ、きみは川べりに腰を下ろし、“街”について語り出す――それが物語の始まりだった。高い壁と望楼に囲まれた遥か遠くの謎めいた街。そこに“本当のきみ”がいるという。〈古い夢〉が並ぶ図書館、石造りの三つの橋、針のない時計台、金雀児(えにしだ)の葉、角笛と金色の獣たち。だが、その街では人々は影を持たない……村上春樹が封印してきた「物語」の扉が、いま開かれる。
(新潮社公式サイト『街とその不確かな壁(上)』より)
『街とその不確かな壁(下)』
発売日:2025年4月23日
発行所:新潮社
定価:935円(税込)
ISBN:9784101001791
図書館のほの暗い館長室で、「私」は子易さんに問いかける。孤独や悲しみ、“街”や“影”について……。そんなある日、「私」の前に不思議な少年があらわれる。イエロー・サブマリンの絵のついたヨットパーカを着て、図書館のあらゆる本を読み尽くす少年。彼は自ら描いた“街”の地図を携え、影を棄てて壁の内側に入りたいと言う――二つの世界を往還する物語がふたたび動き出す。
(新潮社公式サイト『街とその不確かな壁(下)』より)
『街とその不確かな壁』関連作品
- 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上巻
- 著者:村上春樹
- 発売日:2010年04月
- 発行所:新潮社
- 価格:935円(税込)
- ISBNコード:9784101001579
高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、〔世界の終り〕。老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉が、その回路に隠された秘密を巡って活躍する〔ハードボイルド・ワンダーランド〕。静寂な幻想世界と波瀾万丈の冒険活劇の二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。
(新潮社公式サイト『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)』より)
- 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 下巻
- 著者:村上春樹
- 発売日:2010年04月
- 発行所:新潮社
- 価格:825円(税込)
- ISBNコード:9784101001586
〈私〉の意識の核に思考回路を組み込んだ老博士と再会した〈私〉は、回路の秘密を聞いて愕然とする。私の知らない内に世界は始まり、知らない内に終わろうとしているのだ。残された時間はわずか。〈私〉の行く先は永遠の生か、それとも死か? そして又、〔世界の終り〕の街から〈僕〉は脱出できるのか? 同時進行する二つの物語を結ぶ、意外な結末。村上春樹のメッセージが、君に届くか!?
(新潮社公式サイト『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)』より)
著者のプロフィール
村上春樹
むらかみ・はるき。1949(昭和24)年、京都市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。1979年『風の歌を聴け』(群像新人文学賞)でデビュー。主な長編小説に、『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞)、『ノルウェイの森』、『国境の南、太陽の西』、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『海辺のカフカ』(世界幻想文学大賞、ニューヨーク・タイムズThe 10 Best Books of 2005)、『アフターダーク』、『1Q84』(毎日出版文化賞)、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』、『騎士団長殺し』(第1部 顕れるイデア編、第2部 遷ろうメタファー編)がある。最新長編は『街とその不確かな壁』(2023)。 『神の子どもたちはみな踊る』、『東京奇譚集』などの短編小説集、『村上春樹雑文集』『ポートレイト・イン・ジャズ』等のエッセイ集、『辺境・近境』等の紀行文、カーヴァー、サリンジャー、チャンドラー、カポーティ、フィッツジェラルド、マッカラーズの翻訳作品など著書・訳書多数。海外での文学賞受賞も多く、2006年フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー国際短編賞、2009年エルサレム賞、スペイン芸術文学勲章、2011年カタルーニャ国際賞、2014年ヴェルト文学賞、2016年ハンス・クリスチャン・アンデルセン文学賞、2022年チノ・デルドゥカ世界賞(フランス)を受賞。2023年、スペインのアストゥリアス王女賞文学部門を受賞。2024年早稲田大学より名誉博士号授与、同年アメリカン・アカデミー・オブ・アチーブメントよりゴールデン・プレート授与、英国王立文学協会インターナショナル・ライターに選出。
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