全世界で人気の中華古風BL『千秋』日本語版第2巻が3月19日（火）に発売！綿矢りささんから感想コメントも

2024.03.19 / ほん / 記事ほんのひきだし編集部

全世界で人気の中華古風BL『千秋（せんしゅう）』の日本語版第2巻（通常版・特装版・電子書籍版）が3月19日（火）に発売されました（全4巻、順次発売予定）。電子書籍版の先行販売を実施したコミックシーモアでは、ライトノベル部門（BL小説ジャンル）で第1位を獲得（3月13日時点）するなど、発売前から注目を集めています。

『千秋』第2巻
著：梦溪石（モンシーシー）　訳：呉聖華　イラスト：高階佑
発売日：2024年3月19日
発行所：日販アイ・ピー・エス
判型：四六判
定価：通常版2,310円（本体2,100円）　特装版6,996円（本体6,360円）
ISBN：通常版 9784865055429 　特装版 9784865055436

◆『千秋』第2巻あらすじ◆
晏無師（イエン・ウースー）と周帝・宇文邕（ユーウェン・ヨン）に謁見する沈嶠（シェンチアオ）。長安で自らの門派を立ち上げないかと周帝に誘われるものの、沈嶠はそれを断った。二人は宇文邕に遣わされ、宇文慶（ユーウェン・チン）の南下を護衛することに。その後、沈嶠は晏無師と別れ、玄都山の掌教となった郁藹（ユーアイ）を追う。一度は視力と武功を失った沈嶠だが、少しずつ回復していた。しかし、そこへ別れたはずの晏無師が再び現れ……。

冒頭部分の試し読みを公開中

第2巻の発売に先駆けて、作家の綿矢りささんから、同書の魅力などを綴った感想コメントが寄せられています。

【綿矢りささんの感想コメント】
気と気のぶつかり合う戦闘シーンを、大自然の雄大さや美しさを比喩に使って華麗に描く本作。主人公沈嶠は、過去の死闘が原因で目が見えにくく、杖をついて歩く。権力争いに血眼になっている周りの人たちに比べると性格も、達観して仙人のように穏やか。
しかしひとたび戦闘となると、病弱な様子から一変、鋭い攻撃で敵を打ち負かす。"心がきれいなまま、この乱世で生き残れると思うなよ！"と言わんばかりに、沈嶠を何度も困難に立たせるのは、暴君の晏無師。愛情の裏返しのようにも見える、この試し行為は、沈嶠にとっては大変迷惑。痛いことばっかりだし、その度吐血してるし。でも沈嶠は沈嶠で晏無師を見捨てない。
何か特別な絆で結ばれていそうな二人だが、まだ全貌は明らかになっていない。激しい戦いの末、どちらの生き様が正しいかを、読者の私たちは知ることになるのだろうか。

【プロフィール】
綿矢りさ（わたや・りさ）1984年京都生まれ。2001年『インストール』で文藝賞受賞。早稲田大学在学中の2004年に『蹴りたい背中』で芥川賞受賞。2012年『かわいそうだね？』で大江健三郎賞、2020年には『生のみ生のままで』で島清恋愛文学賞受賞。『勝手にふるえてろ』『ひらいて』『私をくいとめて』など映像化作品も多い。ほかの著書に『憤死』『手のひらの京』『オーラの発表会』『あのころなにしてた？』など。