6月26日(月)、第10回となる2023年度「料理レシピ本大賞 in Japan」の一次選考通過タイトルが発表されました(関連記事)。
総エントリー数134作品の中から一次選考を通過したのは、料理部門・大賞の全30作品、お菓子部門・大賞の全5作品、料理部門・ジャンル賞(こどもの本賞、エッセイ賞、コミック賞)の全15作品。一部の書店店頭では、それら候補作を集めたフェアがスタートしています。
ほんのひきだしでは、一次選考を通過したタイトルの中から話題のレシピ本を、短期連載形式でご紹介します。ぜひ、書店店頭に足を運んで本書を手に取り、気になる料理にトライしてみてください。
「料理レシピ本大賞」は、出版社各社がエントリーした料理レシピ本から、書店員と料理専門家が「わかりやすく作りやすい」「日本の食文化や食育に貢献できる」「おいしい、お客様に薦めたいと感じる」などの基準で投票し、得票数で受賞作を決定するものです。受賞作品の発表は、9月12日(火)の予定です。
【Vol.4】料理部門・大賞ノミネート作『あと一品がすぐできる! おいしい副菜』
今回、ご紹介するのは、料理部門・大賞にノミネートされている、ほりえさちこさんの『あと一品がすぐできる! おいしい副菜』(池田書店)です。
著者:ほりえさちこ
発売日:2022年5月
発行所:池田書店
判型: B5変型判
定価:1,430円(本体価格1,300円)
ISBN:9784262130736
役立つ副菜がたくさん!1つの野菜に6つのテーマのレシピも
(目次抜粋)
「残っている野菜をムダにしたくないから上手に使い切りたい」「あと一品、何かすぐできるおかずがほしい」「たっぷり野菜が食べたい」「忙しいときやお弁当用にも副菜を作りおきしておきたい」「レパートリーを増やしたい」……。
そんな声に応え、普段から家にあるものでパパッと作れる簡単な副菜を237品収録。余った野菜で、「もう一品」が簡単にできるようなコツやレシピをまとめています。トマト、ブロッコリー、じゃがいもといった、馴染み深い38種類の野菜のレシピで、日々の食事づくりがぐっとラクになります。
また、簡単なレシピに加えて、ボリュームをアップするアイデアも紹介しているので、食べ応えのある“ボリューム副菜”も作れます。
本書の最大の特長は、1つの野菜に対し6パターンのテーマに沿ったレシピを紹介している点です。
1.食材1つだけ:野菜1つだけで作れるシンプルレシピ
2.作りおき:多めに作って保存しておける副菜
3.レンチン:耐熱皿やボウルに材料を入れてラップしてチンするだけの副菜
4.フライパンひとつ:フライパン1つで完結できる簡単な副菜
5.和えるだけ:生のままゆでる、ゆでてから和えるなど、ボウルの中で和えるだけ副菜
6.漬けるだけ:漬け物はもちろん、漬け焼き、揚げ漬け、マリネなど
どのレシピにも、調理工程がひと目でわかるチャートがついているので、調理のシミュレーションも可能ですし、それぞれのレシピの味つけや保存期間などもひと目で確認できます。
忙しくて時間がなくても、すぐに作れる副菜レシピばかりです。その日のメイン料理に合った副菜を選んで作ってみてください。
各種野菜の調理のコツなどの解説も
本書では、普段、スーパーによく並んでいる野菜を中心に五十音順に並べ、それぞれの野菜について解説しています。
主な栄養のこと、長持ちする保存方法と保存期間、ラクに、おいしく、栄養効率よく食べられる調理のコツ、旬の時期などの情報が多数紹介されています。
いつも何気なく食べている野菜のことを、少しだけ詳しく知ることができるので、毎日の健康的な食生活に役立ちます。野菜の副菜を作るのが面倒だな、と感じている人も、野菜のことを知ることで興味がわき、副菜作りが楽しくなるかもしれません。
『あと一品がすぐできる! おいしい副菜』のオススメ料理3品!
副菜に関する情報満載の本書から、著者オススメの料理3品を紹介します。1品目は「オクラのフリッター」(本書41ページ)です。
今が旬のオクラ。食べ方は、塩茹でして醤油をかけたり、サラダや煮びたしなどが多いのでは? 実はオクラは揚げるととびきりおいしいのです!
レシピの工程は2つ。切って揚げるだけの簡単レシピです。サクッとおいしいフリッターは、副菜にもおつまみにもなるのでぜひ試してみてください。
ししとうがらしやカラーピーマン、厚切りハムを一緒にフリッターにするボリュームアップのアレンジも紹介されています。
2品目は「きゅうりとザーサイ炒め」(本書65ページ)です。
シャキシャキした食感のみずみずしいきゅうりとザーサイのうま味がやみつきになる一品です。
きゅうりは炒めると本当においしくなります。またごま油の風味もプラスされて、ごはんにも、ビールにもよく合う副菜です。冷蔵庫で冷やして食べてもおいしいので、作りおき料理としても重宝される一品です。
3品目は「なすの青じそ和え」(本書135ページ)です。
青じそが香る夏にぴったりのレシピです。夏ナスは実が詰まってしっかりしているので、熱を加えても崩れにくく水分も少なめです。そのため、だしの味を薄めずにおいしく仕上げられます。切って和えるだけの簡単&時短レシピなのもうれしい人気の一品です。
そのまま食べてもおいしいですが、ぶっかけそうめんやうどん、冷ややっこのトッピングとしてもおいしくいただけます。お好みでラー油を加えて、ピリ辛味を楽しむこともできます。
著者から読者、書店員に向けメッセージ
余った野菜でもう一品が簡単に作れるコツやレシピをまとめている、ほりえさちこさんから、読者や書店員の皆様にメッセージを寄せていただきました。
どんなに毎日料理を作ることに慣れている方でも、日々献立を考えるという作業は大変なことですよね。
できれば、家に残っている食材を使って無駄なくおいしい副菜を作りたい。
そんなときはこの本の出番です。野菜のレシピが五十音順で載っているので、使いたい野菜のレシピから選んで作れます。
おいしく効率的に調理できるポイント、栄養を損なわないコツなども紹介。そして私がいつも冷蔵庫整理しているときにやっている「野菜玉」の作り方と活用方法なども紹介しています。
家にある食材であと一品がすぐできる! 繰り返し作りたくなるお気に入りの副菜レシピがみつかりますように。
【ほりえさちこさんプロフィール】
料理家、栄養士。食育アドバイサー、ヨーグルトマイスター、乳酸菌マイスター取得。自らの育児経験を生かした栄養バランスのとれた簡単でおいしい料理を提案している。糖質オフや美肌レシピなども得意とするほか、食育やスポーツ栄養の講演も行うなど、食に関する活動にも力を入れており、多方面で活躍中。