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漫画家を目指していた呂布カルマが影響を受けた本とは?「#木曜日は本曜日」プロジェクト第12弾

「#木曜日は本曜日」プロジェクト

10月6日(木)に始動した、週に1回本屋へ足を運ぶ習慣づくりを目指す新プロジェクト「#木曜日は本曜日」(主催:東京都書店商業組合)。毎週木曜日に本屋と本を愛する著名人やインフルエンサー、作家などの十数人が、「人生を変えた本」をテーマに実際に本屋で語るインタビュー動画を公開するとともに、彼らが選んだ人生を変えた本10冊を東京都内の約180店舗で販売するという試みです。

第1弾となる俳優・歌手の上白石萌音さんから、第11弾の成田悠輔さんが紹介する人生を変えた本については、特設サイトおよび東京都書店商業組合公式YouTubeチャンネル「東京の本屋さん~街に本屋があるということ~」にて動画を公開中です。

12月22日(木)からの第12弾はラッパーの呂布カルマさんが担当します。

呂布カルマさんプロフィール
1983年生まれ、愛知県名古屋市出身のラッパー。名前は「三国志」に登場する“呂布”と語感のいい“カルマ”を足したものが由来。名古屋芸術大学美術学部を卒業後、プロの漫画家を目指すもラッパーへ転身。2007年の〈UMB〉名古屋予選で活躍し、その名を広める。以来、レーベル〈JET CITY PEOPLE〉からコンスタントに作品を発表。2017年より番組「フリースタイルダンジョン」の2代目モンスターとして出演、人気を博す。2021年に6thフル・アルバム「Be kenja」をリリース。



 

 

呂布カルマさんの人生を変えた10冊

ラッパーとして不動の地位を築き上げた呂布カルマさん。意外にも、小学生の頃から絵を描くことが好きで、漫画家を目指していた過去もあるとのこと。

そんな呂布さんの「人生を変えた10冊」の中から、選書コメント(動画より抜粋)とともに3冊を紹介します。本棚のデザインをあしらった限定しおり(写真)も開催書店で配布しています。
※全10冊および書棚設置&オリジナルしおり配布店舗は「#木曜日は本曜日」特設サイトをご覧ください。

 

『新ジャングルの王者ターちゃん』(徳弘正也)

新ジャングルの王者ターちゃん 1
著者:徳弘正也
発売日:2009年12月
発行所:集英社
価格:770円(税込)
ISBNコード:9784086190626

ジャングルの平和を守るターちゃんのもとに、ユンケル帝国から使者がやって来た! 優勝賞金1000万ドルのビッグトーナメントへの参加要請だ!! ハンター以外との戦いに気がすすまないターちゃんだが、賞金額を聞いたヂェーンに強制的に参加させられるハメに!?

(集英社公式サイト『新ジャングルの王者ターちゃん(1)』より)

選書コメント:小学生の頃、初めて連載されている漫画で買った作品です。この漫画をきっかけに僕、筋肉を描くようになったんですよ。漫画家を目指していた頃は、筋肉のある男たちをずっと描いていて、そのきっかけとなったのが『新ジャングルの王者ターちゃん』です。漫画の中で腕がちぎれるシーンがあるんですけど、少年誌だと真っ黒に塗りつぶされるような断面も、筋肉の繊維まで描き込まれていて。(それに影響されて)僕自身が当時描いていた漫画も、小学生が改造されるんですけど、その腕の断面をリアルに描いていて、先生に見つかって没収されて親を呼び出されました(笑)。

 

『寺田克也SKETCH』(寺田克也)

寺田克也SKETCH
著者:寺田克也
発売日:2021年05月
発行所:パイインターナショナル
価格:2,640円(税込)
ISBNコード:9784756254269

なんでも描く。なににでも描く。気がつけば描いている寺田克也のスケッチ&ドローイング集。
個展での展示作品からノートのスケッチまで。えんぴつ、筆ペン、水性マーカー、デジタルペンとさまざまな画材を駆使し、線が引ければ基底材も選ばない、気がつけば描いている寺田克也のスケッチ&ドローイングを収録。

(パイ インターナショナル公式サイト『寺田克也SKETCH』より)

選書コメント:高校生、大学生の頃に一番好きだったイラストレーターです。寺田克也さんは『Comickers』(休刊)という日本のイラストレーターを扱っている雑誌で知りました。

 

『死にたい夜にかぎって』(爪切男)

死にたい夜にかぎって
著者:爪切男
発売日:2019年11月
発行所:扶桑社
価格:715円(税込)
ISBNコード:9784594083441

出会い系サイトに生きる車椅子の女、カルト宗教を信仰する女、新宿で唾を売って生計を立てる女etc. 幼くして母に捨てられた男は、さまざまな女たちとの出会いを通じ、ときにぶつかり合い、たまに逃げたりしながら、少しずつ笑顔を取り戻していく……。

女性に振り回され、それでも楽しく生きてきた男の半生は、“死にたい夜”を抱えた人々の心を、ちょっとだけ元気にするだろう。

(扶桑社『死にたい夜にかぎって』特設サイトより)

選書コメント:作者である爪切男先生本人のいままでの恋愛遍歴や、恋愛にさえなっていない淡い恋心が書かれているエッセイ集です。風俗で出会った女の子に抱いたちょっとした感情なども書かれていて、いままで自分が抱いてきた恋心やスケベ心が全て消化されるような内容です。性欲のこととかもかっこよく描かれていて、それが面白くていいんですよね。良くないものだと思っていたけど、別に恥じることじゃなかったんだと改めて思わせてくれる本です。

 

動画の紹介

 

プロジェクトの背景

近年、電子書籍の台頭・書籍のネット購入率の増加などを受け全国の本屋の数が激減しています。2000年には21,495店舗存在した本屋が2020年には11,024店舗(出版科学研究所調べ)と約半数にまで落ち込み、東京都にある中小書店(街の本屋)を中心に組織する東京都書店商業組合の加盟店舗数もまた、2022年1月時点で287店とピークだった1984年の1,426店から8割程度減少しています。

こうした苦境を受け同組合では、お客様の忙しい日々の中でゆっくり本と向き合う時間として、週の真ん中に位置する“木曜日”に目を向け、週に1回本屋へ足を運ぶ習慣づくりを目指して「#木曜日は本曜日」プロジェクトを開始しました。

同プロジェクトは東京都中小企業団体中央会の特別支援「デジタル技術活用による業界活性化プロジェクト」として、同中央会より委託を受け、東京都書店商業組合が運営しています。

 

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〉〉〉「#木曜日は本曜日」特設サイトはこちら