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現代語の解説で「道元の思想」がわかる読者待望の一冊|『スマナサーラ長老が道元禅師を読む』が発売!

鎌倉仏教を代表する祖師の一人、道元禅師(1200年~1253年)。その著作をスリランカ上座仏教の長老である著者が独自の視点で読み解き、道元の思想がブッダ(釈尊)の教えに直結するものであると説く『スマナサーラ長老が道元禅師を読む』が4月26日(金)、全国の書店で発売されました。本書の特長やポイントについてお伝えします。

スマナサーラ長老が道元禅師を読む
著者:アルボムッレ・スマナサーラ
発行所:佼成出版社
発売日:2024年4月26日
定価:1,650円(税込)
判型:四六判
ISBN:9784333029198

【もくじ】
はじめに
1. 仏教そのものを要約したエッセンス
2. 人間はもとより奴隷になりたがる
3. 「自己をならう」とは自己を解明すること
4. パーリ経典と「自己をならう」
5. 暮らしの中で自己をならう
6. 「自己」を忘れる 万法に証せられる
7. 「自己」を入れない暮らしをする
8. 瞬間瞬間に生きる
9. 一人ひとりの人生が禅
10. 四摂法
11. 而今の山水
おわりに

 

担当編集者のおすすめコメント

道元禅は「マインドフルネス」の源流の一つとされるなど、日本仏教の枠組みを越えた、普遍性を持つ仏教といえます。

そうした普遍性の根拠はどこにあるのか。それは「ブッダの教えと道元禅が一直線につながる」と見ることができる点にあります。道元禅を学ぶことは、そのままブッダの教えを学ぶこと。そこで「ブッダの教え」の教師といわれるテーラワーダ仏教の伝道者・スマナサーラ長老の眼を通して、道元禅師の思想を明らかにします。

 

テーラワーダ仏教と道元の思想、「視点」や「問題意識」が一致

ブッダの教えを継承するテーラワーダ仏教(上座部仏教、南伝仏教)と、日本の鎌倉仏教の祖師である道元の仏教観には、時代や国を超えて一致する「視点」「問題意識」があると著者は言います。

たとえば道元は、「仏道を学ぶということは、“自己とは何者であるか”を解明することである」と記していますが、これこそブッダが生涯をかけて人びとに説き続けたこととぴったり符号するのです。

テーラワーダ仏教と道元の思想は、異なる系統のもとにそれぞれ発展・継承されてきた仏教ですが、「仏教は自己を学ぶもの」というばかりでなく、いずれも現代人を惹き付ける仏教であるという点でも一致しています。

▲本書P10~P11

 

一文を熟読して道元思想の核心をつかむ

本書は、「仏教は自己を学ぶもの」と位置づけ、その自己とは何であるかを解明するものです。

著者は、厖大な著作がある道元の思想を、この「仏教は自己を学ぶもの」という視点に収斂・凝縮させることができると捉え、道元の「仏道を学ぶということは、自己を学ぶことである」(『正法眼蔵』「現成公案」巻)という一文の考察・精読を通して「自己とは何であるか」を明らかにしていきます。

▲本書P80~P81

 

道元の人間性もわかる一冊

その著作が膨大にして難解といわれる道元の思想を、禅の用語や仏教語ではなく、平易な現代語(口語)で解説することによって、道元の思想や道元禅に関心を寄せながら敬遠していた一般読者にも、「こんな本を待っていた」「これなら道元がわかる」と喜ばれる一冊になるものと思います。

本書P156~P157

 

著者コメント

アルボムッレ・スマナサーラ

わたしのようなテーラワーダ仏教の僧侶が道元禅師について語るという企画は、おそらく日本では初めての試みになると思います。本書は道元禅師が遺した言葉を「後輩の仏教僧侶」であるわたしなりの視点で読んで、解釈したものです。この解釈こそが正しい、ということを主張するものではありません。

それでも、道元禅師の教えに関心を寄せる読者の方々にとって少しでも助けとなるならば幸いです。(本書「はじめに」より抜粋)

【プロフィール】
1945年、スリランカに生まれる。13歳で出家する。スリランカ国立ケラニア大学で仏教を講じる。1980年に来日。現在、宗教法人日本テーラワーダ仏教協会長老などを務める。著書は多く、佼成出版社刊『原訳「法句経」一日一話』、『原訳「法句経」一日一悟』、『原訳「スッタ・ニパータ」蛇の章』などがある。