小芝風花主演『あきない世傳金と銀』の最新作や、杉咲花主演の実写映画公開の『52ヘルツのクジラたち』がTOP10入り｜週間文庫ランキング（2024年3月5日調べ）

2024.03.06 / ランキング / 記事ほんのひきだし編集部

今回の文庫ランキング第1位には、髙田郁さんの「あきない世傳金と銀特別巻」下巻の『幾世の鈴』が初登場しました。本作は、2022年に完結した「あきない世傳金と銀」シリーズのその後を描いた短編集です。

本シリーズは、2023年12月から2024年2月にかけて小芝風花さんが主演の実写TVドラマが放送されました。

幾世の鈴: 著者：髙田郁; 発売日：2024年03月; 発行所：角川春樹事務所; 価格：770円（税込）; ISBNコード：9784758446211

明和九年（一七七二年）、「行人坂の大火」の後の五鈴屋ゆかりのひとびとの物語。八代目店主周助の暖簾を巡る迷いと決断を描く「暖簾」。江戸に留まり、小間物商「菊栄」店主として新たな流行りを生みだすべく精進を重ねる菊栄の「菊日和」。姉への嫉妬や憎しみに囚われ続ける結が、苦悩の果てに漸く辿り着く「行合の空」。還暦を迎えた幸が、九代目店主で夫の賢輔とともに、五鈴屋の暖簾をどう守り、その商道を後世にどう残すのかを熟考し、決意する「幾世の鈴」。初代徳兵衛の創業から百年を越え、いざ、次の百年へ──。

（角川春樹事務所『幾世の鈴あきない世傳金と銀特別巻（下）』より）

第4位は、3月1日（金）から杉咲花さんが主演の実写映画が公開されている『52ヘルツのクジラたち』でした。本作は「2021年本屋大賞」受賞作で、自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年を巡る物語。タイトルにもある「52ヘルツのクジラ」とは、ほかの鯨が聞き取れない高い周波数で鳴くため、仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられないという、世界一孤独なクジラのことを示しています。