12月11日(木)、日本文学振興会より第174回直木三十五賞の候補作が発表されました。
第174回直木三十五賞候補作品
・嶋津輝『カフェーの帰り道』(東京創元社)
・住田祐『白鷺立つ』(文藝春秋)
・大門剛明『神都の証人』(講談社)
・葉真中顕『家族』(文藝春秋)
・渡辺優『女王様の電話番』(集英社)
ノミネートされた5人のうち、嶋津輝さん(2回目)を除く4人が初の候補入りとなりました。
選考会は、2026年1月14日(水)に東京・築地の「新喜楽」で開催されます。贈呈式は、2月下旬に都内で行われます。また受賞作は、2026年2月20日(金)発売の『オール讀物』3・4月合併号に作品の一部と選評が掲載されます。
嶋津輝『カフェーの帰り道』(2回目)

- カフェーの帰り道
- 著者:嶋津輝
- 発売日:2025年11月
- 発行所:東京創元社
- 価格:1,870円(税込)
- ISBNコード:9784488029364
【プロフィール】
しまづ・てる。1969年生まれ。東京都荒川区出身。2016年「姉といもうと」で第96回オール讀物新人賞を受賞。2019年、受賞作を収めた『スナック墓場』でデビュー。
〈主な作品〉
「ラインのふたり」=アンソロジー『女ともだち』(文藝春秋)所収
『スナック墓場』(文藝春秋、文庫化に際し『駐車場のねこ』に改題)
「猫とビデオテープ」=アンソロジー『猫はわかっている』(文藝春秋)所収
「漂泊の道」=アンソロジー『私たちの特別な一日』(東京創元社)所収
『襷がけの二人』(文藝春秋)=第170回直木賞候補
『カフェーの帰り道』(東京創元社)
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住田祐『白鷺立つ』(初)

- 白鷺立つ
- 著者:住田祐
- 発売日:2025年09月
- 発行所:文藝春秋
- 価格:1,760円(税込)
- ISBNコード:9784163920146
【プロフィール】
すみだ・さち。1983年兵庫県生まれ。2025年、「白鷺立つ」で第32回松本清張賞を受賞。同年、同作でデビュー。
〈主な作品〉
『白鷺立つ』(文藝春秋)
大門剛明『神都の証人』(初)

- 神都の証人
- 著者:大門剛明
- 発売日:2025年06月
- 発行所:講談社
- 価格:2,585円(税込)
- ISBNコード:9784065391594
【プロフィール】
だいもん・たけあき。1974年三重県伊勢市生まれ。2009年「ディオニス死すべし」で第29回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞。同年、本作品を改題した『雪冤』でデビュー。
〈主な作品〉
『完全無罪』(講談社)
『両刃の斧』(中央公論新社)
『この歌をあなたへ』(祥伝社)
『シリウスの反証』(KADOKAWA)
『闇夜に吠ゆ』(文藝春秋)
『神都の証人』(講談社)=第16回山田風太郎賞受賞
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・第16回山田風太郎賞に大門剛明『神都の証人』、遠田潤子『ミナミの春』
葉真中顕『家族』(初)

- 家族
- 著者:葉真中顕
- 発売日:2025年10月
- 発行所:文藝春秋
- 価格:1,980円(税込)
- ISBNコード:9784163920306
【プロフィール】
はまなか・あき。1976年東京都八王子市生まれ。2012年「ロスト・ケア」で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。2013年同作品でミステリー作家としてデビュー。
〈主な作品〉
『ロスト・ケア』(光文社)
『絶叫』(光文社)=第68回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補、第36回吉川英治文学新人賞候補
『コクーン』(光文社)=第38回吉川英治文学新人賞候補
『凍てつく太陽』(幻冬舎)=第72回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞、第21回大藪春彦賞受賞
『Blue』(光文社)=第10回山田風太郎賞候補
『灼熱』(新潮社)=第7回渡辺淳一文学賞受賞、第43回吉川英治文学新人賞候補、第35回山本周五郎賞候補
『ロング・アフタヌーン』(中央公論新社)
『鼓動』(光文社)=第37回山本周五郎賞候補
『家族』(文藝春秋)
渡辺優『女王様の電話番』(初)

- 女王様の電話番
- 著者:渡辺優
- 発売日:2025年08月
- 発行所:集英社
- 価格:1,980円(税込)
- ISBNコード:9784087700145
【プロフィール】
わたなべ・ゆう。1987年宮城県仙台市生まれ。宮城学院女子大学卒。2015年「ラメルノエリキサ」で第28回小説すばる新人賞を受賞。翌年、同作品でデビュー。
〈主な作品〉
『ラメルノエリキサ』(集英社)
『地下にうごめく星』(集英社)
『カラスは言った』(中央公論新社)=第4回ほんタメ文学賞あかりん部門大賞受賞
『私雨邸の殺人に関する各人の視点』(双葉社)
『女王様の電話番』(集英社)
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直木賞とは:優秀な「短編・長編の大衆文芸作品」に贈られる賞
直木賞は、芥川賞と同じく日本文学振興会が昭和10年に制定。新聞・雑誌(同人雑誌を含む)あるいは単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品のうち、最も優秀なものに贈られ(応募方式ではない)、無名・新進・中堅作家が対象となっている。授賞は上半期・下半期の年2回。
選考委員は、浅田次郎・角田光代・京極夏彦・桐野夏生・辻村深月・林真理子・三浦しをん・宮部みゆき・米澤穂信の各氏。
第174回芥川賞候補作はこちら




