第174回芥川賞候補5作発表！久栖博季、坂本湾、鳥山まこと、畠山丑雄が初候補に！坂崎かおるは2回目

2025.12.11 / アワード / 記事ほんのひきだし編集部

12月11日（木）、日本文学振興会より第174回芥川龍之介賞の候補作が発表されました。

第174回芥川龍之介賞候補作品

・久栖博季「貝殻航路」（文學界12月号）
・坂崎かおる「へび」（文學界10月号）
・坂本湾「BOXBOXBOXBOX」（文藝冬季号）
・鳥山まこと「時の家」（群像8月号）
・畠山丑雄「叫び」（新潮12月号）

ノミネートされた5人のうち、久栖博季さん、坂本湾さん、鳥山まことさん、畠山丑雄さんの4人が初の候補入り。坂崎かおるさんは2回目の候補入りとなりました。

選考委員会は、2026年1月14日（水）に東京・築地の「新喜楽」で開催されます。贈呈式は、2月下旬に都内で行われます。また受賞作は、2026年2月10日（火）発売の『文藝春秋』3月号に全文と選評が掲載されます。

©新潮社写真部

【プロフィール】
くず・ひろき。1987年生まれ。北海道釧路出身。弘前大学人文学部卒。2021年「彫刻の感想」で第53回新潮新人賞を受賞してデビュー。

〈主な作品〉
「彫刻の感想」（2021年新潮11月号）
『ウミガメを砕く』（新潮社）＝第37回三島由紀夫賞候補
「貝殻航路」2025年文學界12月号

【プロフィール】
さかさき・かおる。1984年東京都生まれ。2020年に「リモート」で第1回かぐやSFコンテスト審査員特別賞を受賞。

〈主な作品〉
「ベルを鳴らして」（2023年小説現代7月号）＝第77回日本推理作家協会賞短編部門受賞
『嘘つき姫』（河出書房新社）
『海岸通り』（文藝春秋）＝第171回芥川賞候補
『箱庭クロニクル』（講談社）＝第46回吉川英治文学新人賞受賞
「へび」（2025年文學界10月号）

©平松市聖

ＢＯＸＢＯＸＢＯＸＢＯＸ: 著者：坂本湾; 発売日：2025年11月; 発行所：河出書房新社; 価格：1,650円（税込）; ISBNコード：9784309032467

【プロフィール】
さかもと・わん。1999年9月北海道札幌市生まれ。沖縄県宮古島育ち。2025年「BOXBOXBOXBOX」で第62回文藝賞を受賞しデビュー。

〈主な作品〉
『BOXBOXBOXBOX』（河出書房新社）

©渡辺充俊

【プロフィール】
とりやま・まこと。1992年生まれ。兵庫県宝塚市出身。京都府立大学卒業、九州大学大学院修士課程修了。2023年「あるもの」で第29回三田文學新人賞を受賞しデビュー。

〈主な作品〉
「あるもの」（2023年三田文學春季号）
「欲求アレルギー」（2024年三田文學春季号）
「アウトライン」（2024年群像11月号）
「辿る街の青い模様」＝2025年『駅と旅』（東京創元社）所収
『時の家』（講談社）＝第47回野間文芸新人賞受賞

©眞鍋光太朗

【プロフィール】
はたけやま・うしお。1992年大阪府吹田市生まれ。京都大学文学部卒。2015年「地の底の記憶」で第52回文藝賞を受賞してデビュー。

〈主な作品〉
『地の底の記憶』（河出書房新社）
『改元』（石原書房）＝第38回三島由紀夫賞候補
「叫び」（2025年新潮12月号）

芥川賞は、直木賞と同じく日本文学振興会が昭和10年に制定。新聞・雑誌（同人雑誌を含む）に発表された純文学短編作品のうち最も優秀なものに贈られ（応募方式ではない）、主に無名もしくは新進の作家を対象としている。授賞は上半期・下半期の年2回。

選考委員は、小川洋子・奥泉光・川上弘美・川上未映子・島田雅彦・平野啓一郎・松浦寿輝・山田詠美・吉田修一の各氏。