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えっ?あの本が年間ベストセラー!?“アタマオカシイ本屋”として独自路線をいく書泉が、個性的すぎる2025年ベストセラーを発表

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東京都内で書泉と芳林堂書店を展開する書泉がこのほど、2025年のベストセラーを発表しました(集計期間:2024年12月1日~2025年11月30日)。

各社からさまざまな書籍などのベストセラーランキングがすでに発表されていますが、「趣味の本屋」「アタマオカシイ本屋」として独自路線をいく書泉のランキングは今年も、独特なラインアップとなりました。

全体ランキングのほか、力を入れているジャンルのベスト5も発表されています。「まだこれは読んでいない!」「そもそも、その本を知らない!」というものも見つかるかもしれません。年末年始の読み物として、ぜひ書泉や芳林堂書店に足を運んでみてください。書泉オンラインからもご購入いただけます。

 

 総合売上ベスト10

書泉ベスト10

総合売上ランキング第1位は、とみさわ昭仁さん、太田出版、書泉で復刊した『ゲームフリーク 遊びの世界標準を塗り替えるクリエイティブ集団』となりました。

人気ゲーム「ポケットモンスター」が生まれたときの現場の雰囲気やエピソードがいきいきと描かれている1冊です。書泉・芳林堂書店だけでも約5,000冊を販売しています。すでに全国でも発売中ですので、これからゲームに携わりたい!という中高生のみなさんにも読んでいただきたい一冊です。

第2位は映画の人気そのままにすでに発売されている本が爆発的に売れまくった『忍たま乱太郎 アニメーション設定画集』です。こちらは書泉オンラインを中心に全国の読者のもとにたくさん旅立っていきました。

第3位の『エルフ史 上中下 3冊セット』は、ファンタジー作品に出てくる「エルフ」に纏わる膨大な資料がまとめられた同人誌です。昨今、ZINEの話題がメディアを賑わせる中、堂々のランクインとなりました。

第4位の『マンアフターマン 未来の人類学 re-edition』も、太田出版と書泉との復刊企画からの1冊です。数万年後・数百万年後の人類の進化を描いた奇書です。こちらも全国で買い求めいただけるようになっています。

第6位『鉄道百五十年史』、第7位『貨物時刻表2025』と第9位『JTB時刻表2025年4月号 創刊100周年記念特別版』は書泉らしく「鉄道ジャンル」の作品がランクインしました。周年も重なりたくさん鉄道本が売れました。

第8位『フィフス』と、第10位『抹殺ゴスゴッズ』は、昨年から復刊企画に取り組んでいる飛鳥部勝則さんの作品です。

『フィフス』は過去の短編をシリーズ化、書き下ろしを含む構成で、書泉が初の同人誌として出版しました。『抹殺ゴスゴッズ』は、そのタイトルの迫力のあるボリュームで話題となった飛鳥部さんの15年ぶりの書き下ろし新作です。

【関連記事】
長編ミステリー小説『抹殺ゴスゴッズ』を上梓!伝説のミステリー小説『堕天使拷問刑』の飛鳥部勝則さんインタビュー

【書泉からのコメント】

今年も、読者のみなさまに支えていただき、たくさんの作品をお届けできました。
こだわったジャンルからの1冊。著者のみなさま、出版社のみなさまと協力をして再度世の中に送り出せた1冊。そして、この1年で「これが大好きだ!」とファンのみなさまが声を大きくされて待ち望んでいた1冊。いろんな本を、これからもグイグイ売ってまいります!

 

総合販売数ベスト10

ベスト10

これは、書籍の販売価格に関係なく 「より多くの冊数が売れたもの」のベスト10ランキングです。売上冊数ランキングでは世界的にも人気のコミック『呪術廻戦』と『僕のヒーローアカデミア』の最終巻がそれぞれランクインしています。

また上位には売上ランキングにもランクインしていた書泉の独占復刊企画の『ゲームフリーク 遊びの世界標準を塗り替えるクリエイティブ集団』と『フィフス』が第2位と第3位に、売上ランキング第4位にランクインしていた『マンアフターマン 未来の人類学 re-edition』が第8位と、10冊中3冊を書泉・芳林堂書店の復刊企画が占めました。

さらに、「鉄道の書泉」ならではの時刻表が今年も2タイトルランクイン。『貨物時刻表』『東武時刻表』は、2023年から3年連続のベスト10入りの快挙を達成しています。

 

【書泉からのコメント】

一般的な書店ではまずランクインが難しいような商品が、書泉・芳林堂書店では堂々のランクインを果たしております。きっと皆さまがお探しの商品を弊社でならば見つけられると思います。
皆さまのご来店をお待ちしております!!

 

文芸書、 文庫のベスト5も発表

今年も、他のベストセラーデータでフィーチャーされる「文芸」「文庫」のランキングも発表されました。全国的なランキングと比べて独特なベスト5になっています。

【文芸書ベスト5】

文庫ベスト

 

【文庫ベスト5】

書泉文庫ベスト5

両ランキングの第1位から第3位まで、飛鳥部勝則さんの作品が独占し、「文芸・文庫」のリスト全体の70%をも占める異様さとなりました。書泉・芳林堂書店では見慣れた光景ですが、2026年は全国も制覇する模様です。

アマチャ・ズルチャ』は芳林堂書店の限定復刊の作品です。『図説アポカリプスホテル運営記録』は書泉の人気タイトル。『観音異聞』は篠たまきさんと作った書泉発の同人誌です。独自の特典や施策が好評でした。

ここからは、書泉が力を入れ、たくさんの熱心なファンに支えられている9つのジャンル別ベスト5です。

 

数学書ベスト5

数学ベスト5

講談社ブルーバックスの加藤文元さんの『はじめての圏論』が10月発売にもかかわらず第1位に輝きました。「ブルーバックスに実は圏論の本がなかった」ということもあり、大きな反響を呼んでいます。

第2位は甘利俊一さんの人工知能と人間の本質に迫る『脳・心・人工知能 増補版』です。昨年に続き、お二人の著書が第1位と第2位となりました。

 

プロレス本ベスト5

プロレス5

プロレス書籍ランキングの第1位は、なつぽい選手のデビュー10周年記念本『なつぽいフォトエッセイ 2930』です。あの時のプロレス&これからのプロレスが詰まったランキングになっています。年末からは東京・秋葉原でUWF記念展が開催されます。

 

コンピュータ書ベスト5

書泉コンピュータ書ベスト5

第1位は話題の人工知能関連。『LLMのプロンプトエンジニアリング』のほかにも多くの人工知能関連の書籍が出版されました。LLMは「大規模言語モデル(Large Language Models)」の略です。

第4位『改訂新版 良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門』は著者の仙塲大也さんの選書フェアも好評でした。第3位『Tidy First?』もコード改善とソフトウェア設計に関する書籍です。

多くの方が受験される情報処理技術者試験の対策書籍も第2位と第5位にランクインしました。

 

鉄道関連書ベスト5

鉄道5

今年は永久保存版と呼ぶにふさわしい鉄道本が目立った1年でした。そんなランキングの中で、書泉が注目しているのが第5位の『鉄道写真 広田尚敬』です。

鉄道ファンであれば一度はその作品に触れているであろう、広田さんの集大成の1冊。「もっともっと多くの書架にぜひ収まってほしい、残してほしい」とのことです。

 

 コミックベスト5

【売上別】

コミックベスト5

 

【冊数別】

コミックベスト5

呪術廻戦』や『僕のヒーローアカデミア』など人気作の完結巻や4年ぶりの新刊『よつばと』など、世間でも大いに盛り上がった作品が書泉でも数字を伸ばしました。

そんななか、売上別第1位『きょうのアンナ・コムネナ』、売上別第3位『完本青い車特別版』など、まだまだ世間に広く知られていない作品も大きく数字を伸ばしました。

 

ラノベ・新文芸ベスト5

【売上別】

ラノベ5

ラノベ・新文芸の第1位『紫色のクオリア』は、「芳林堂書店と、10冊」の限定復刊作品です。書泉・芳林堂書店では好評につき、早期に完売となりました。

第2位『公爵様、悪妻の私はもう放っておいてください』は、コミカライズが好評で原作書籍化の際は書き下ろし「Rシーン」が大増量され人気となりました。

第3位の『恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。(7)』は、第4位『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する 短編集』の著者・雨川透子さんの作品でアニメ化が発表された『悪党一家の愛娘、転生先も乙女ゲームの極道令嬢でした。』と合同で、2026年1月9日から書泉ブックタワーでPOP UP SHOPの開催が決定しています。

【冊数別】

書泉コミックベスト5

第1位『紫色のクオリア』が、【売上別】と【冊数別】の2冠を達成しました。第2位『魔王と勇者の戦いの裏で』は、書泉でPOP UP SHOPを開催したこともある、勢いがあるイチ押しの作品です。

第3位『スレイヤーズすぴりっと。「王子と王女とドラゴンと」』は、スレイヤーズシリーズ35周年を記念して神坂一さん・あらいずみるいさんによるリアルサイン会の開催など、ランキング上位は書泉・芳林堂書店の独自施策により売上冊数を伸ばしました。

第5位の『恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。』は、2026年1月9日から書泉で合同POP UP SHOPの開催が決定しています。

 

占いベスト5

占いランキング

第1位は書泉限定販売の商品『まいどおおきに!大阪弁タロット』となりました。質問してパッとページを開くとユーモアな“大阪弁”のメッセージをもらえるほか、タロットや大阪弁の一部を学べる人気の占い本です。

第2位と第5位をみると、2025年は「予言」に注目した年であったと実感をするような商品がランクインしました。

第3位の『タロット技法事典 鏡リュウジの実践タロット・メソッド』は、発案された鏡リュウジさんのほか5人による6つの技法が収められた、他にないタロット本です。

第4位『真木あかりZINE「星の数ほど」/「林檎と檸檬」パック』も書泉限定販売の商品で、真木あかりさんとアイビー茜さんから勇気をもらい前向きに生きられる内容です。

 

アイドル・写真集ベスト5

写真集ベスト5

写真集ランキングはいずれもイベント開催作品がランクインしました。

グラビアアイドルから華々しくセクシー女優へ転身した瀬戸環奈さんは、1st・2nd写真集が同時ランクインしました。『瀬戸環奈1st写真集 emer』のイベントは即完売、2nd写真集『好きになっちゃう 瀬戸環奈写真集』は、イベント参加者の上限を倍増して第1位になりました。

第2位はOCTPATH待望の1st写真集、川瀬もえさん・田口愛佳さんのイベントにも多くのファンが来場しました。

 

中世ヨーロッパベスト5

中世ベスト5

中世におけるパンとパンをとりまく文化や社会を語った名著『中世のパン』が第1位となりました。

西洋中世唯一の女性歴史家、ビザンツ皇女の数奇な運命を鮮やかに描いたコミック『アンナ・コムネナ』の最終巻が刊行されましたが、その公式同人誌『きょうのアンナ・コムネナ(下)』が第2位となりました。

第1位~第4位までの作品は、いずれも書泉・芳林堂書店での復刊と限定販売です。