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映画「国宝」が興収173.7億円超えで邦画実写歴代第1位!22年ぶりに記録を更新|原作小説も累計200万部を超え今年を代表する作品に

国宝_1位

邦画実写の歴史が動いた!映画「国宝」、22年間の壁を破り歴代興収第1位を達成

俳優の吉沢亮さんが主演を務める映画「国宝」が、公開172日間で興行収入173億7,739万4,500円、動員1,231万1,553人を記録し、「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」が2003年に記録した173億5,000万円の実写日本映画の興収記録を、22年ぶりに塗り替えました。

本作は、歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生を捧げる主人公・喜久雄の50年を描いた壮大な一代記です。

吉沢亮さんをはじめ、横浜流星さん、田中泯さん、渡辺謙さんら豪華キャスト陣が、吹き替えなしで熱演した歌舞伎シーンも多くの反響を呼び、第98回米アカデミー国際長編映画賞の日本代表に決定しています。

後に国の宝となる男は、任侠の一門に生まれた。

この世ならざる美しい顔をもつ喜久雄は、抗争によって父を亡くした後、上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎に引き取られ、歌舞伎の世界へ飛び込む。そこで、半二郎の実の息子として、生まれながらに将来を約束された御曹司・俊介と出会う。

正反対の血筋を受け継ぎ、生い立ちも才能も異なる二人。ライバルとして互いに高め合い、芸に青春をささげていくのだが、多くの出会いと別れが、運命の歯車を大きく狂わせてゆく...。

誰も見たことのない禁断の「歌舞伎」の世界。
血筋と才能、歓喜と絶望、信頼と裏切り。
もがき苦しむ壮絶な人生の先にある“感涙”と“熱狂”。

何のために芸の世界にしがみつき、激動の時代を生きながら、世界でただ一人の存在“国宝”へと駆けあがるのか?

圧巻のクライマックスが、観る者全ての魂を震わせる ――。

(映画「国宝」公式サイトより)

 

原作小説も異例のロングセールス

原作となる小説は、2017年から2018年にかけて朝日新聞紙上で連載され、大きな反響を呼んだ吉田修一さんの長編小説『国宝』。単行本、文庫版、愛蔵版の累計発行部数が200万部を突破する記録的なベストセラーとなっています。

本作は、緻密な描写と深い人間ドラマが高く評価され、芸術選奨文部科学大臣賞(2018年)、中央公論文芸賞(2019年)をダブル受賞。さらにその後も、第7回「野間出版文化賞」を受賞するなど、日本文学の伝統に脈々と流れる芸道小説の金字塔であり、『悪人』などと並ぶ著者の最高傑作との声もあがっています。

さらに、オリコン週間文庫ランキングでは、『国宝(上・下)』(朝日文庫)が10週連続で第1位・第2位を独占するという、史上初の記録も達成しました。

名実ともに2025年を代表する作品となった『国宝』。年の瀬は、本作の世界観に浸りながら今年を振り返ってみてはいかがでしょうか。

 

『国宝』これまでのあゆみ

2017~2018年 「朝日新聞」で小説「国宝」連載
2018年9月 単行本『国宝 上 青春篇』『国宝 下 花道篇』が発売
2019年3月 小説『国宝』芸術選奨 文部科学大臣賞受賞
2019年8月 小説『国宝』中央公論文芸賞受賞
2021年9月 文庫版『国宝(上)』『国宝(下)』
2025年6月 映画「国宝」公開開始
2025年8月 映画「国宝」興行収入100億円突破
2025年9月 映画「国宝」興行収入150億円突破
2025年10月 小説『国宝』累計販売部数200万部突破
2025年10月 映画「国宝」制作チーム 菊池寛賞受賞
2025年11月 吉田修一さん、李相日さん 野間出版文化賞受賞
2025年11月 映画「国宝」 興行収入173億7,739万4,500円超で、
邦画実写歴代第1位

 

原作小説『国宝』(上・下)

国宝 上
著者:吉田修一
発売日:2021年09月
発行所:朝日新聞出版
価格:880円(税込)
ISBNコード:9784022650085

国宝 下
著者:吉田修一
発売日:2021年09月
発行所:朝日新聞出版
価格:880円(税込)
ISBNコード:9784022650092

1964年元旦、長崎は老舗料亭「花丸」――侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、この国の宝となる役者は生まれた。男の名は、立花喜久雄。任侠の一門に生まれながらも、この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出していく。舞台は長崎から大阪、そしてオリンピック後の東京へ。日本の成長と歩を合わせるように、技をみがき、道を究めようともがく男たち。血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、幾重もの信頼と裏切り。舞台、映画、テレビと芸能界の転換期を駆け抜け、数多の歓喜と絶望を享受しながら、その頂点に登りつめた先に、何が見えるのか?

(朝日新聞出版公式サイト『国宝(上)』より)

〉原作特設サイト(朝日新聞出版公式)は、こちら

 

【著者プロフィール】

吉田修一

よしだ・しゅういち。1968年9月14日、長崎県生まれ。57歳。1997年に「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞し、デビュー。2002年『パレード』で第15回山本周五郎賞、『パーク・ライフ』で第127回芥川賞、2007年『悪人』で第61回毎日出版文化賞、第34回大佛次郎賞、2010年『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞、2019年『国宝』で第69回芸術選奨文部科学大臣賞、第14回中央公論文芸賞、2023年『ミス・サンシャイン』で第29回島清恋愛文学賞を受賞。作品は英語、フランス語、中国語、韓国語などに翻訳され、『東京湾景』『女たちは二度遊ぶ』『7月24日通り』『悪人』『横道世之介』『さよなら渓谷』『怒り』『犯罪小説集』『路』『太陽は動かない』など映像化された作品も多い。2016年より芥川賞選考委員。

 

映画情報

・原作:『国宝』吉田修一著(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
・脚本:奥寺佐渡子
・監督:李相日
・出演:吉沢亮
    横浜流星/高畑充希 寺島しのぶ
    森七菜 三浦貴大 見上愛 黒川想矢 越山敬達
    永瀬正敏
    嶋田久作 宮澤エマ 中村鴈治郎/田中泯
    渡辺謙
・製作幹事:MYRIAGON STUDIO
・制作プロダクション:CREDEUS
・主題歌:「Luminance」原摩利彦 feat. 井口 理(Sony Music Label Inc.)
・配給:東宝

〉映画公式サイトは、こちら