2026年5月に創業140周年を迎える河出書房新社が、記念企画の数々を発表しました。山田詠美さんや小川洋子さんらによる記念出版や、季刊誌『スピン/spin』での特別企画など、さまざまな企画が予定されています。
創業140周年を記念した新たな試み
この節目を記念して今秋からさまざまな企画がスタートします。特設サイトでは今回の企画に込めた思いが次のように語られています。
2026年5月に河出書房新社は創業140周年を迎えます。1886年、東京日本橋に成美堂書店として創業して以来(1933年、河出書房に改称)、今日まで多くの著作権者の皆様、販売会社や書店の皆様、そして読者の皆様に支えられながら、幅広い出版活動を行ってまいりました。
創業140周年という節目を迎えるにあたり、当社は「これまでも、これからも。本の窓から。」という合言葉(キャッチコピー)のもと、あらためて、本を開くよろこび、読書の魅力を伝えながら、本と読者との関係をより身近で、密接なものとするために、いっそう励んでまいります。
(河出書房新社創業140周年特設サイトより)
デザイナーの寄藤文平さんが制作したかわいらしいキャラクター「ふくろうさん」も発表されました。「ふくろうさん」は、今後刊行される出版物をはじめ、さまざまな場面に登場予定です。

本が好き。読書が好き。ふくろうさんは、すべての本、すべての読書を応援します
創業140周年記念出版作品が続々刊行!
創業140周年を記念し、今年10月より記念出版作品が続々と刊行されます。年内に刊行される作品のなかから、一部をご紹介します。
山田詠美『三頭の蝶の道』 2025年10月刊予定
女性作家が「女流」と呼ばれていた時代の文壇を満を持して描く、著者デビュー40周年記念作品
小川洋子『続 遠慮深いうたた寝』 2025年10月刊予定
日々の出来事から創作、読書まで、作家の日常が垣間見られる好評エッセイ集、第2弾
中村文則『彼の左手は蛇』 2025年11月刊予定
「言いかえれば、これはテロの書だ──」 著者2年ぶりの最新小説にして、あらたなる代表作
『EはエドワードのE』 2025年11月刊予定
(グレゴリー・ヒスチャク エドワード・ゴーリー公益信託著 柴田元幸監訳)
ゴーリー生誕100年記念出版。稀代の天才アーティストの全貌に迫る貴重な愛蔵版
ジェーン・バーキン『ジェーン・バーキン日記』(小柳帝監訳) 2025年11月刊予定
永遠のフレンチミューズが唯一残した自伝的作品〈完全限定生産/上下巻/特製函入/豪華特典〉
『エッセンシャル・ピーナッツ 史上最高の漫画と世界的に有名なスヌーピーのすべて』
(マーク・エヴァニア著 谷川俊太郎/望月索訳) 2025年12月刊予定
『ピーナッツ』75周年記念出版。700点以上の漫画・図版を収めたカラー336頁+豪華特典BOX
ハン・ガン『光と糸』(斎藤真理子訳) 2025年12月刊予定
2024年ノーベル文学賞後初の著書がついに邦訳。光へ手を伸ばすための祈りのメッセージ
このほかにも多種多様な作品が刊行予定とのことです。今後のラインアップにも期待が高まります。
特別企画「140人・140冊・この1文」がスタート!

河出書房新社が発行する季刊誌『スピン/spin』では、9月26日発売の第13号から創業140周年カウントダウン企画「140人・140冊・この1文」がスタートします。
この企画では、各選者がそれぞれの「河出の1冊」をセレクトし、作中出色の「この1文」、作品への想いが込められた「コメント」を発表します。
選者は同社の全従業員からの推薦をもとに人選されており、毎号15~20名の方々が寄稿予定です。『スピン/spin』第13号より、第16号までの連載企画に、ぜひご注目ください。
【第1回選者】
阿久津隆(fuzukue店主)/あわいゆき(ライター・書評家)/いいだ(編集者、㈱よそ見代表)/梶谷いこ(文筆家)/カモシダせぶん(書店員・芸人・推理小説家)/櫻井とりお(作家)/里見龍樹(文化人類学)/絶望ライン工(労働者)/廣田龍平(文化人類学)/藤井慎二(書肆ゲンシシャ店主)/藤澤ゆき(テキスタイルデザイナー)/ベル(文学YouTuber)/maco marets(ラッパー)/松本卓也(精神医学)/マヤ(文学淑女)/宮崎智之(文芸評論家・エッセイスト)
- 文藝増刊 スピン 第13号 2025年 10月号
- 著者:
- 発売日:2025年09月26日
- 発行所:河出書房新社
- 価格:330円(税込)
- JANコード:4910078221053
創業140周年を記念したキャンペーンやイベントなども現在準備中とのことです。
最新情報は河出書房新社 創業140周年特設サイトにて随時発表されます。

