今回の文庫ランキング第1位は6週連続で『国宝』上巻で、下巻も第2位をキープしました。実写映画は公開73日間で興行収入105億円、観客動員数747万人(興行通信社調べ)を突破し、映画とともに文庫も好調な売行きが続いています。
- 国宝 上
- 著者:吉田修一
- 発売日:2021年09月
- 発行所:朝日新聞出版
- 価格:880円(税込)
- ISBNコード:9784022650085
第3位も前回と同じく、『文庫版 近畿地方のある場所について』でした。本作は、近畿地方のある場所にまつわる怪談を集めるうちに、恐ろしい事実が浮かび上がってくるというホラー小説で、実写映画が8月8日(金)から公開されたこともあり売上を伸ばしています。
- 近畿地方のある場所について
- 著者:背筋
- 発売日:2025年07月
- 発行所:KADOKAWA
- 価格:880円(税込)
- ISBNコード:9784041026557
私、小澤雄也は本書の編集を手掛けた人間だ。
収録されているテキストは、様々な媒体から抜粋したものであり、その全てが「近畿地方のある場所」に関連している。
なぜこのようなものを発表するに至ったのか。
その背景には、私の極私的な事情が絡んでいる。
それをどうかあなたに語らせてほしい。
私はある人物を探している。
その人物についての情報をお持ちの方はご連絡をいただけないだろうか。(KADOKAWA公式サイト『文庫版 近畿地方のある場所について』より)
TOP10以外の注目作は、ランク外から第23位に浮上した『舟を編む』です。本書は、辞書をテーマとした作品で、2012年に本屋大賞を受賞し、実写映画化、TVアニメ化などさまざまなメディアミックスをされていました。2024年には池田エライザさんと野田洋次郎さんが共演する実写TVドラマがNHK BSで放送され、2025年6月からは地上波のNHK総合でも放送され、8月19日(火)に原作とは違う最終回を迎えたことで再び注目度が高まりました。
- 舟を編む
- 著者:三浦しをん
- 発売日:2015年03月
- 発行所:光文社
- 価格:682円(税込)
- ISBNコード:9784334768805
出版社の営業部員・馬締光也は、言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれた。新しい辞書『大渡海』の完成に向け、彼と編集部の面々の長い長い旅が始まる。定年間近のベテラン編集者。日本語研究に人生を捧げる老学者。辞書作りに情熱を持ち始める同僚たち。そして馬締がついに出会った運命の女性。不器用な人々の思いが胸を打つ本屋大賞受賞作!
(光文社公式サイト『舟を編む』より)
📖今夜10時、原作とは異なる最終回!📖
ドラマ10【#舟を編む 〜私、辞書つくります〜】
なんと原作者の #三浦しをん さんが駆けつけてくださいましたー!✨
みどり、佐々木さん、天童くん、ハルガスミさんと一緒に📷同時・見逃し配信はこちら🔻https://t.co/p8JBNQ1xjn pic.twitter.com/7zX2SSJJNV
— NHKドラマ (@nhk_dramas) August 19, 2025
週間文庫ランキング TOP10
※ランキングについて※
・調査期間:2025年8月11日~8月17日 日販調べ
・★印は、調査期間内に発売された新刊です
第11位~第20位
第21位~第30位
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・ 伊坂幸太郎の“現代版おとぎ話”『マイクロスパイ・アンサンブル』、今村翔吾の“明治時代のデスゲーム”『イクサガミ 神』が初登場|週間文庫ランキング(2025年8月12日調べ)