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実写版「秒速5センチメートル」ヒロインは高畑充希! 原作者・新海誠監督も「泣きながら観ていた」とコメント

ティザービジュアル第4弾

新海誠監督の劇場アニメーション映画「秒速5センチメートル」が実写映画化され、10月10日(金)に公開されます。

主人公の遠野貴樹役は松村北斗さんが務めることが発表されていましたが、ヒロイン・篠原明里役を高畑充希さんが務めることがこのほど発表されました。原作者の新海誠さんからは「泣きながら観ていた」というコメントも到着し、話題となっています。

 

ヒロイン・篠原明里役は高畑充希

主人公・遠野貴樹を幼少期、高校生、社会人の3つの時代で描いた本作。遠野貴樹が、小学生のころに出会い、ともに過ごすうちに心を通わせていく本作のヒロイン・篠原明里。

「来年も、一緒に桜見れるといいね」と、この先もずっと一緒に過ごしていけると信じていた幼い2人は、親の転勤を機に離れ離れになってしまいます。中学生での再会時に交わした約束を最後に、それぞれの道を歩み続け、やがて大人へと成長した明里(高畑充希さん)は、新宿で書店員として働く静かな日常を過ごしていました。

原作ファンからも注目されるヒロイン役に、高畑さんは「新海さんのアニメの中に居る明里さんは、動く度花びらが舞うような、『素敵な女性、という概念』みたいな存在だった」「本当に?!私ですか???と、不安だらけ」だったと、原作の明里に対する印象と、演じることへの不安を語り、ただ「いただいた台本を開くと、そこには『概念』じゃなくて『人間』が居て、私が見させてもらっていた明里さんは、貴樹の目を通した明里さんだったのかなぁ、と。少しだけ明里さんを身近に感じることができました。」と同級生でもある奥山監督率いる実写チームが再構築した、実写版「秒速 5 センチメートル」に期待のコメントを寄せています。

また、高畑さんが演じる明里の姿を捉えたティザービジュアル第4弾も公開されました。曇る窓ガラスを背景に、バスの座席に座る明里の横顔が写し出されており、「好きな景色、好きな言葉。あの時、そういうもの全部に出会った。」という言葉が添えられています。

ティザービジュアル第4弾

 

原作者・新海誠氏が絶賛!「泣きながら観ていた」

実写版の完成後、原作者である新海誠さんが試写を鑑賞し、絶賛のコメントを寄せました。当初は居心地の悪さを感じたものの、最終的には「自分でも驚いたことに、泣きながら観ていました」と明かしています。

原作者・新海誠さんのコメント

映画を観始めて、最初はなんだか居心地が悪かったのです。
不完全で未熟なバトンを若い作り手たちに渡してしまったような気持ちでした。
しかし途中から映像に呑まれ始め、最後には自分でも驚いたことに、泣きながら観ていました。
原作由来の要素に自分で泣いているのか、奥山組に泣かされているのか、あるいは失われた2000年代に泣いているのか自分でもよく分からないまま、でもとにかく、強く感動させられました。
あらためて、「秒速5センチメートル」は奇妙な物語です。たいしたドラマツルギーもなく、胸のすく活劇もなく、ヒーローも悪役もいない。皆が理由もなく傷つき、傷つけられ、いつもなにかが満たされずにいる。
でも20年前は、その「なにもなさ」が私たち自身の姿であり生活であり、それを掬いあげるようなアニメーション映画を作ろうと思っていたのです。
アニメーション版がその目標に届いていたかは心許ないのですが、今回の実写映画では当時のその不器用な種が、青さも含んだままに見事な結実となっていました。
「秒速5センチメートル」を作っておいて良かったと、(ほとんど初めて)心から思えました。
奥山組の皆さん、本当にありがとうございました。

新海さんは、アニメーション版が目指した「なにもなさ」という物語が、実写版では見事に形になったと評価しています。原作者も高く評価する実写版「秒速5センチメートル」に、期待が集まります。

 

松村北斗さんが主演、豪華なキャストが集結

主人公の遠野貴樹は、松村北斗さんが演じます。松村さんは、新海誠監督の「すずめの戸締まり」にも声優として出演しており、新海監督から「最も信頼している」と評価されている俳優です。

また、本作には多彩なキャストが集結しています。貴樹に想いを寄せる高校の同級生・澄田花苗を森七菜さんが演じるほか、花苗の姉で高校教員を務める輿水美鳥役に宮﨑あおいさん、社会人になった貴樹の同僚・水野理紗役に木竜麻生さん、科学館の館長・小川龍一役に吉岡秀隆さんなど、実力派俳優が出演します。

 

奥山由之監督が描く、新たな「秒速5センチメートル」

本作のメガホンをとるのは、映像監督・写真家として34歳の若さにして国内外から注目を集めている奥山由之さんです。ミュージックビデオやコマーシャル映像などを手掛けてきた奥山さんにとって、本作が初の大型長編商業映画監督作となります。

「ポカリスエット」のコマーシャル映像や、米津玄師さんの「感電」「KICK BACK」、星野源さんの「創造」のミュージックビデオを監督した実績を持つ奥山さんが、どのように「秒速5センチメートル」を描くのか、注目が集まります。

 

映画「秒速5センチメートル」作品概要

原作:新海誠 劇場アニメーション映画「秒速5センチメートル」
監督:奥山由之
脚本:鈴木史子
音楽:江﨑文武
劇中歌:山崎まさよし 「One more time, One more chance 〜劇場用実写映画『秒速5センチメートル』Remaster〜」
出演:松村北斗 高畑充希
   森七菜 青木柚 木竜麻生 上田悠斗 白山乃愛
   宮﨑あおい 吉岡秀隆
制作プロダクション:Spoon.
配給:東宝
公開日:2025年10月10日(金)
©2025「秒速5センチメートル」製作委員会
映画「秒速5センチメートル」公式サイト

 

小説版『秒速5センチメートル』もあわせてチェック

アニメーション映画「秒速5センチメートル」には、新海誠監督自身が執筆した小説版も存在します。実写映画の公開前に、原作アニメとあわせて小説版を読んでみるのもおすすめです。

 

小説『秒速5センチメートル』
小説 秒速5センチメートル』
著者:新海誠
発売日:2016年2月
発行所:KADOKAWA
定価:660円(税込)
ISBN:9784041026168