今回の第1位は、佐伯泰英さんの時代小説シリーズ「助太刀稼業」第3巻『新たな明日』でした。身に覚えのない罪を着せられて脱藩を余儀なくされた武士・神石嘉一郎と、豊後毛利藩の三男でありながら「控え」「もどき若様」と軽んじられている毛利助八郎が、なぜか旅をともにすることになり……という内容です。
- 新たな明日
- 著者:佐伯泰英
- 発売日:2025年01月
- 発行所:文藝春秋
- 価格:880円(税込)
- ISBNコード:9784167923181
剣術修行と助太刀稼業によって商人たちの機微を知った若武者・嘉一郎。
度重なる女武芸者らとの出会いや、毛利家の若様・助八郎の新しい姿を見るうち、これからの生き方を模索する。
そんな時、江戸の分限者の娘たちが拐かされ、佃沖の異人船に捕らわれているとの知らせが――嘉一郎が勇気を持って選んだ道とは?
壮快な冒険のストーリーがついに完結!(文藝春秋公式サイト『新たな明日 助太刀稼業(3)』より)
第2位は伊坂幸太郎さんの『ペッパーズ・ゴースト』、第3位は有吉佐和子さんの『青い壺』でした。
- ペッパーズ・ゴースト
- 著者:伊坂幸太郎
- 発売日:2024年12月
- 発行所:朝日新聞出版
- 価格:946円(税込)
- ISBNコード:9784022651785
- 青い壺 新装版
- 著者:有吉佐和子
- 発売日:2011年07月
- 発行所:文藝春秋
- 価格:781円(税込)
- ISBNコード:9784167137106
『青い壺』は、1977年に発表されて2011年に復刊された作品で、シングルマザーの苦悩、すれ違う夫婦、相続争いに悩む娘の言葉を聴いてドキリとする親など、人間の奥深くにあるドロドロした心理がリアルに描写されています。「100分de名著」(NHK Eテレ)で取り上げられたことにより注目度が高まっています。
また、2024年にHuluで配信された『十角館の殺人』は、年末年始に地上波で放送されたこともあり売上を伸ばし、ランキング外から第25位にランクアップしました。本作は、綾辻さんのデビュー作であり、2023年にアメリカのニュース誌『タイム』が選ぶ「史上最高のミステリー&スリラー本」オールタイム・ベスト100に選出されたミステリーで、これまで「実写化不可能」といわれていた作品です。
- 十角館の殺人 新装改訂版
- 著者:綾辻行人
- 発売日:2007年10月
- 発行所:講談社
- 価格:946円(税込)
- ISBNコード:9784062758574
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける! 1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。
(講談社BOOK倶楽部『十角館の殺人』より)
週間文庫ランキング TOP10
※ランキングについて※
・調査期間:2024年12月30日~2025年1月5日 日販調べ
・★印は、調査期間内に発売された新刊です
第11位~第20位
第21位~第30位
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・ 『ダンまち』第20巻が初登場!『同志少女よ、敵を撃て』『ペッパーズ・ゴースト』が上位キープ|週間文庫ランキング(2024年12月24日調べ)