静岡県内の新刊書店員と図書館、学校図書館に携わる人の投票で決める第12回静岡書店大賞(主催:静岡書店大賞実行委員会)が12月3日(火)、静岡市のホテルグランヒルズ静岡で発表され、小説部門大賞に岡田真理さんの『ぬくもりの旋律』(河出書房新社)が輝きました。
そのほか、児童書新作部門では手塚治虫さん(原作)・鈴木まもるさん(文・絵)の『火の鳥 いのちの物語』(金の星社)、児童書名作部門では筒井頼子さん(作)・林明子さん(絵)の『はじめてのおつかい』(福音館書店)、映像化したい文庫部門では、植原翠さんの『おまわりさんと招き猫 秘密の写真とあかね空』(マイクロマガジン社)が大賞となりました。
- ぬくもりの旋律
- 著者:岡田真理
- 発売日:2024年06月
- 発行所:河出書房新社
- 価格:1,760円(税込)
- ISBNコード:9784309031910
- 火の鳥 いのちの物語
- 著者:手塚治虫 鈴木まもる
- 発売日:2024年04月
- 発行所:金の星社
- 価格:1,540円(税込)
- ISBNコード:9784323024929
- はじめてのおつかい
- 著者:筒井頼子 林明子
- 発売日:1977年04月
- 発行所:福音館書店
- 価格:1,100円(税込)
- ISBNコード:9784834005257
- おまわりさんと招き猫 秘密の写真とあかね空
- 著者:植原翠
- 発売日:2024年07月
- 発行所:マイクロマガジン社
- 価格:792円(税込)
- ISBNコード:9784867166079
▲受賞した作家さんを囲む書店員・図書館員たち
大賞受賞の岡田さん、「静岡の温かい雰囲気が書かせてくれた」と喜び語る
小説部門の大賞を受賞した岡田さんは、「静岡の温かい雰囲気が書かせてくれた作品です」と受賞の喜びを語りました。
▲小説部門大賞を受賞した岡田さん
【プロフィール】
岡田真理(おかだ・まり) 1978年静岡県生まれ、立教大学文学部卒業。プロアスリートのマネージャーを経てフリーランスライターに転身。プロ野球を中心に取材。2023年に脚本家デビュー。24年、初小説『ぬくもりの旋律』を上梓。
また、児童書新作部門大賞の鈴木さんは「『火の鳥』を子どもたちにも分かりやすい絵本という形で表現しました」、映像化したい文庫部門大賞を受賞した植原さんは「生まれ育った静岡の地で、このような賞をいただくことができまして大変光栄です」とそれぞれ話しています。
▲児童書新作部門大賞を受賞した鈴木さん
▲映像化したい文庫部門の大賞を受賞した植原さん
【プロフィール】
鈴木まもる(すずき・まもる) 1952年、東京生まれ。東京藝術大学中退。画家、絵本作家、鳥の巣研究家。「黒ねこサンゴロウ」シリーズ(偕成社)で赤い鳥さし絵賞、『ぼくの鳥の巣絵日記』(偕成社)で講談社出版文化賞絵本賞、『ニワシドリのひみつ』(岩崎書店)で産経児童出版文化賞JR賞、『あるヘラジカの物語』(あすなろ書房)で、親子で読んでほしい絵本大賞大賞を受賞。おもな絵本に『みずとはなんじゃ?』(小峰書店)、『ウミガメものがたり』(童心社)、『鳥の巣の本』(岩崎書店)、『あなたがだいすき』(ポプラ社)、『せんろはつづく』(金の星社)などがある。全国各地で鳥の巣の展示をしている。https://mamorusuzuki.wixsite.com/nestlabo植原翠(うえはら・すい) 静岡県出身。2016年『LIMIT』にてAmazonPOD大賞受賞。
著書に『喫茶「猫の木」』シリーズ、『手作り雑貨ゆうつづ堂』シリーズ、『死神ラスカは謎を解く』シリーズ(すべてマイナビ出版ファン文庫)、『チョコレートスイッチ! 無気力男子、チョコを食べて大変身!』(ポプラキミノベル)、『浅倉さん、怪異です! 県庁シンレイ対策室・鳥の調査員』(角川文庫)など。
マイクロマガジン社からは既刊として『おまわりさんと招き猫』シリーズがある。
第12回静岡書店大賞は、2023年9月1日から2024年8月31日までの1年間に刊行された日本の小説、日本の文庫(テーマ:映像化してほしい文庫)、及び日本の児童書(絵本・童話)を対象に選考。9月15~30日の投票期間中に、静岡県内の新刊書店員442人と図書館、学校図書館に携わる148人が投票し、各部門の大賞などを決定しました。
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