今回の文庫ランキング第1位は、11月14日(火)に発売された東野圭吾さんの『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』でした。本作は、"謎解きのためなら手段を選ばない"元マジシャンの神尾武史を主人公とした物語で、コロナ禍で過疎化した田舎町を舞台に発生した殺人事件の真相に迫るミステリー作品です。
- ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人
- 著者:東野圭吾
- 発売日:2023年11月
- 発行所:光文社
- 価格:990円(税込)
- ISBNコード:9784334101176
故郷で父が殺害された。仕事と結婚準備を抱えたまま生家に戻った真世は、何年間も音信不通だった叔父・武史と再会する。元マジシャンの武史は警察を頼らず、自らの手で犯人を見つけるという。かつて教師だった父を殺した犯人は、教え子である真世の同級生の中にいるのか。コロナ禍に苦しむ町を舞台に、新たなヒーロー”黒い魔術師”が手品のように華麗に謎を解く長編ミステリー!
(光文社『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』特設サイトより)
第2位には、上田秀人さんの時代小説シリーズ「日雇い浪人生活録」第15巻の『金の蠢動』が初登場しました。上田さんが「江戸のお金に正面から挑んでみました」と語るシリーズで、若き田沼意次が幕府の財政難を救うために挑む経済大改革に、真面目が取り柄の貧乏浪人・左馬介が巻き込まれて――という内容です。
- 金の蠢動
- 著者:上田秀人
- 発売日:2023年11月
- 発行所:角川春樹事務所
- 価格:770円(税込)
- ISBNコード:9784758446013
将軍家重の治下、江戸に流れ込む者が増えた。無宿者たちは、地元の博徒の習わしを無視して町中での横暴や商店への暴挙を働き、治安が悪化。そのため、財10万両とも言われる両替商・分銅屋をこれまで幾度も盗賊から守ってきた用心棒・諫山左馬介は、浅草界隈でちょっとした有名人になっていた。商家は左馬介のような用心棒を求め、町奉行所は無宿者狩りに着手するが──。一方、先代吉宗からの遺命「米から金へ」の改革がなかなか進まぬことに焦れた田沼意次は、権力を欲するようになっていた。
(角川春樹事務所公式サイト『日雇い浪人生活録(15)金の蠢動』より)
そのほかの新刊では、第4位に青木祐子さんの『これは経費で落ちません!』第11巻、第6位に相沢沙呼さんの『invert 城塚翡翠倒叙集』、第7位に坂岡真さんの「はぐれ又兵衛例繰控」シリーズ第8巻『赤札始末』、第10位に藤井邦夫さんの「新・知らぬが半兵衛手控帖」シリーズ第20弾『守り神』が初登場しました。
- これは経費で落ちません! 11
- 著者:青木祐子 uki
- 発売日:2023年11月
- 発行所:集英社
- 価格:693円(税込)
- ISBNコード:9784086805261
- invert 城塚翡翠倒叙集
- 著者:相沢沙呼
- 発売日:2023年11月
- 発行所:講談社
- 価格:1,089円(税込)
- ISBNコード:9784065337899
- 赤札始末
- 著者:坂岡真
- 発売日:2023年11月
- 発行所:双葉社
- 価格:792円(税込)
- ISBNコード:9784575671810
- 守り神
- 著者:藤井邦夫
- 発売日:2023年11月
- 発行所:双葉社
- 価格:781円(税込)
- ISBNコード:9784575671827
文庫売上ランキング TOP10
※日販調べ
※TOP10のみ前回との順位比較を記載
※★印は集計期間中(2023年11月13日~11月19日)に発売された新刊です
第11位~第20位
第21位~第30位
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・映画公開の朝井リョウ『正欲』が2週連続で首位、全世界発行部数2,500万部の『サピエンス全史』が初登場|週間文庫ランキング(2023年11月14日調べ)