“BOOK MEETS NEXT2026 11月1日「本の日」記念ブックカバー大賞”が開催されました。
「みんなが幸せになれるブックカバー」をテーマにデザインを一般公募し、大賞に選ばれた作品を11月1日(日)より全国の参加書店で実際に配布する企画です。
「本が大好きな人」であればどなたでも応募できるコンテストとして、デザインのプロから学生まで、幅広い層から453作品の応募が寄せられました。
参加書店での一次選考後、「本の日」実行委員会委員長・矢幡秀治さんとデザイン・美術系雑誌4誌の編集長による審査会を経て、大賞作品および各編集長賞作品が下記に決定しました!
大賞
丸山花渚「BOOK HUG」(神奈川県、イラストレーター・デザイナー)

【作者コメント】
嬉しい時も悲しい時も不安な時も。赤ちゃんからお年寄りまで、「ぎゅっ」とすることで感じる安心感や幸せ。本そのものを包み込み、本の中身を吸収する幸せ。そんなあたたかみのある幸せを本と読者の間にも感じてもらいたいなと思い「BOOK HUG」というブックカバーをデザインしました。
木に抱きつく姿が印象的なコアラをモチーフに、本を読むたびにコアラ(本)とハグできる、そしてハグされる。閉じた時には本そのものをコアラがハグするように見えるデザインです。
そんなそっと寄り添ってくれるようなブックカバーで、読書の時間があたたかく、幸せな時間になってほしいという願いを込めました。
本を読む姿を見た周りの人もなんだか幸せな気持ちに。
【総評(「本の日」実行委員長 矢幡秀治)】
とてもシンプルなデザインですが、コアラが木にハグしている姿が連想でき、とても癒されます。実際に本に巻くと、本をハグしているかのようにも見えます。本をハグしている姿から癒されるだけでなく、本が本を読んでいる私たちをハグしているようにも感じ、本自体が私たちを包み込み癒してくれる存在であることがよく表現されています。まさに、今回のテーマ「みんなが幸せになれるブックカバー」に合致しています。また、クレヨンを使うことでコアラのフカフカ感がよく表されており、緑色の落ち着いた背景がそれを引き立てています。「BOOK HUG」というタイトルもまさにこのブックカバーをうまく表現しており、デザイン性、そのコンセプトからも本作品を大賞といたしました。
今回も多くの素晴らしい作品に出会えたことに感謝するとともに、次回も読書する楽しみをより一層引き立たせてくる作品に出会えることを楽しみにしております。
各編集長賞
『イラストレーション』編集長賞
おおむらひろみ「OUR BOOK TREE」(沖縄県、画家)

【作者コメント】
わたしのまちには、本でできた大きな木がある
知らない世界を見つけたり
物語にこころ動かされたり
隣のひとがステキな本を教えてくれたり
ただぼんやりと過ごしてみたり
ここに来るとドキドキわくわくノンビリしあわせ
今回のテーマ「みんなが幸せになれるブックカバー」からそんな風景が浮かんできました。
このブックカバーの中に、お気に入りの子を見つけてもらえたら。
まるで一緒に本を読んでいるみたいで、ちょっとうれしい。
そんなふうにだれかの読書のお供になりますように!
【選評(『イラストレーション』編集長 竹内康彦)】
全体が青で統一された美しい画面に目をひかれました。つぶさに見てみると大量の本が樹皮を覆った木の周りで人々が楽しそうに本を読んでいる姿が描かれており、「中はどんな構造で、どういった本が収められているのかな?」などと想像をかきたてられる作品です。
ただ、ブックカバーという本コンペの視点から見ると、それぞれのモチーフが小さくなってしまい、本に巻いた状態だと少しインパクトが弱くなると感じました。
『芸術新潮』事業部 部長賞
Sho.art 清水詔子「『この森は春になると白い花が咲くんだよ。』」(静岡県、イラストレーター・デザイナー)

「この森は春になると白い花が咲くんだよ。」
誰かがそっとささやくように、この森には小さな物語が息づいています。
色とりどりの木々を眺めながら、まだ見ぬ春の景色を想像するように、「この本は、きっとあなたを幸せにするよ。」
そんな言葉を、このブックカバーがそっと読者にささやいてくれたらと思っています。
【選評(『芸術新潮』事業部部長 吉田晃子)】
作品の色鮮やかさや華やかさが印象的で、実際に手に取った際に楽しく幸せな気持ちにさせてくれるデザインだと感じました。
また、木の種類がランダムに配置されている様子からは、本の世界の中でさまざまな物語に心が惹かれる感覚や、書店で本を選ぶ際に「あれもほしい、これもほしい」と迷う時間そのものを楽しむ感覚が表現されているように思います。
整然と並びすぎていない木々の様子は、まるで本の森のようで、眺めているだけでも心が弾む作品です。
『アイデア』編集⾧賞
玉那覇きらら「あなたと本としあわせと」(福岡県、学生)

本を読む時間は、物語を楽しむだけではありません。友達と一緒に読んで感想を共有したり、途中で寝落ちしてしまったり、子供に読み聞かせをしたりと、さまざまな楽しみ方があります。
そこで、たくさんの人がそれぞれの形で本と過ごす姿を描き、本と過ごす幸せな時間を表現しました。
【選評(『アイデア』編集長 渡会拓哉)】
本年度のテーマを、ひとつの幸福のかたちに収束させず、本と人との関わりの数だけある幸せとして捉えた視点が印象に残った。さまざまな人の時間や場面をひとつの画面に描くことで、本と人との多様で親密な関係が、温かなグラフィックとして表現されている。日常のなかにある読書の喜びを、自然と思い起こさせてくれる作品。
『美術手帖』編集⾧賞
山田緑「森の中での読書」(千葉県、イラストレーター)

自身が幸せになれる読書の時間をイメージし、こんなブックカバーがあったらいいなと思い作成いたしました。
静かな森の中でのんびりと好きな本を読んでいる女の子がモチーフです。
【選評(『美術手帖』編集長 岩渕貞哉)】
構図のバランスが良く、線のきれいさが印象的な作品だと感じました。
読書は基本的に一人で本の世界に没頭するものと思います。ただ一冊の本は、これまでたくさんの人に読まれ、これからも多くの人に読まれていくものでもあります。この作品からは、一人で本を読んでいたとしても、その隣には同じ本を読んだ/読む存在を思い描くことができました。
また読書している姿は、そのとき読んでいるページを見ているだけのようですが、読んでいる人の頭の中の世界では、この作品で描かれている動物たちのような仲間や未知のものなど豊かな景色が広がっていることでしょう。読書によって得られる豊かな体験が表現されているように感じました。
11月1日(日)より、文庫本購入者を対象に大賞デザインのブックカバーを配布いたしますので、ぜひお近くの配布書店で「本の日」限定ブックカバーを手に入れてください!
■お問い合わせ先
(日本出版販売株式会社内)BOOK MEETS NEXT「本の日」ブックカバー大賞事務局
〒101-8710 東京都千代田区神田駿河台4-3
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