今回の文庫ランキング第1位は「和菓子のアン」シリーズ第3弾『アンと愛情』で、前回の第2位から順位を上げました。東京百貨店地下食品フロアにある、和菓子店「みつ屋」で働く梅本杏子(うめもときょうこ・通称アンちゃん)が主人公の青春ミステリーで、第3弾となる本作では、アルバイトを始めて2年がたち、成人となったアンちゃんが描かれています。
- アンと愛情
- 著者:坂木司
- 発売日:2023年08月
- 発行所:光文社
- 価格:880円(税込)
- ISBNコード:9784334100018
成人式を迎えても、大人になった実感のわかないアンちゃん。同い年の優秀な「みつ屋」の社員と自分を比べて落ち込んだり、金沢で素晴らしいお菓子に出合って目を輝かせたり。まだまだアンちゃんの学びの日々は続きます。これからもそんな日常が――と思いきや、えっ、大好きな椿店長が!? 和菓子に込められた様々な想いや謎に迫る、美味しいお仕事ミステリー第三弾。
(光文社公式サイト『アンと愛情』より)
第2位は、“電子書籍化絶対不可能” “ネタバレ厳禁”のしかけでヒットしているミステリー『世界でいちばん透きとおった物語』でした。発売直後からSNSの口コミで話題となり品切れする書店が相次いでいた作品で、累計発行部数は21万部を突破しています。
また、本に関する情報を発信するYouTubeチャンネル「ほんタメ」が主催する「第5回ほんタメ文学賞」のたくみ部門にて大賞を受賞し、一部書店で同賞のフェア展開もされています。大賞発表動画には著者の杉井光さんも登場し、執筆のきっかけや、読者からの嬉しかった感想などを語っています。
- 世界でいちばん透きとおった物語
- 著者:杉井光
- 発売日:2023年05月
- 発行所:新潮社
- 価格:737円(税込)
- ISBNコード:9784101802626
大御所ミステリ作家の宮内彰吾が死去した。宮内は妻帯者ながら多くの女性と交際し、そのうちの一人と子供までつくっていた。それが僕だ。「親父が『世界でいちばん透きとおった物語』という小説を死ぬ間際に書いていたらしい。何か知らないか」宮内の長男からの連絡をきっかけに始まった遺稿探し。編集者の霧子さんの助言をもとに調べるのだが――。予測不能の結末が待つ、衝撃の物語。
(新潮社公式サイト『世界でいちばん透きとおった物語』より)
本日はご視聴ありがとうございました!
作家さんをお招きした、初めてのLIVE配信でしたが、お陰様で楽しい大賞発表&贈呈式となりました🙌◾️【LIVE】第5回ほんタメ文学賞(2023年上半期)【大賞発表】https://t.co/8XpA8oTMcJ
ほんとに楽しい配信だったー😭#ほんタメ文学賞#ほんタメ pic.twitter.com/6lSafpIkiR
— ほんタメ (@hontame_) August 21, 2023
第3位は、2021年に芥川賞を受賞した『推し、燃ゆ』でした。「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい。」という冒頭から始まる物語で、主人公のあかりが、推しのアイドル・上野真幸を”解釈”することに心血を注ぐさまが描かれています。
本作は、著者の宇佐見りんさんが21歳という若さで芥川賞を受賞したことでも話題となった作品で、世界15の国・地域で翻訳出版され、全世界での累計発行部数は80万部を突破しています。
- 推し、燃ゆ
- 著者:宇佐見りん
- 発売日:2023年07月
- 発行所:河出書房新社
- 価格:638円(税込)
- ISBNコード:9784309419787
文庫売上ランキング TOP10
※日販調べ
※TOP10のみ前回との順位比較を記載
※★印は集計期間中(2023年8月14日~8月20日)に発売された新刊です
第11位~第20位
第21位~第30位
前回のランキングを見る