2月2日(月)、全国の書店員が王座をかけてフェア企画を競い合う「Book Fair Championship(BFC)」の第2代チャンピオンを決定する「チャンピオンベルト贈呈式」(防衛戦)が開催されました。
初代王者vs挑戦者 防衛戦の結果は…
1月に第2回BFCで、第1位に輝いた「ペア読」と、第1回大会で初代チャンピオンとなった久保田理恵さん(MARUZEN & ジュンク堂書店 新静岡店)の新フェア「MJ新静岡店流 書籍百物語」が直接対決する「防衛戦」が行われました。
広島 蔦屋書店が新王座を奪取

直木賞作家・角田光代さん、芥川賞作家・滝口悠生さん、フラヌール書店店主・久禮亮太さんの3名の審判員による厳正な審査の結果、「ペア読」を企画した挑戦者・広島 蔦屋書店の江藤宏樹さんと藤原さゆりさんが見事第2代王者に輝きました。
スペシャルプレゼンターとして登壇した、読書家としても知られるプロレスラーの棚橋弘至さんよりチャンピオンベルトが贈呈されると、会場は大きな拍手に包まれました。
■第2代チャンピオン・江藤宏樹さん、藤原さゆりさん(広島 蔦屋書店)のコメント
「この企画をスタートしたのはコロナ渦に入る前でした。長年温めた企画を評価してもらい、非常に嬉しいです。『ペア読』 は“ペア”と“ペアレント”の2つの意味を込めたフェアです。
親子で、同じ本を同じ時間に、(できれば)同じ場所で一緒に読む、という新しい体験の提案です。本は読むだけではなく、読んだ後に誰かと語り合うことも楽しい時間です。親子でそのような時間をつくってほしい、という想いで2人で企画しました。
フェアでは、親子で読書を楽しみ、語り合ってもらうため、家族をテーマにした本を中心に選書しました。同じ本について親子それぞれの目線で語り合うことで、互いの考えや成長など新しい発見にもつながります。そしてそれぞれの本棚に同じ本が連なっていくことも家族の光景として美しいものになると信じています。今後は、『ペア読』を学校図書館や公民館でも取り組めるように広げていきたいですし、親子以外に向けた『ペア読』も考えていきたいです。そして次回もこのチャンピオンベルトを守りたいです!」(江藤)
「子どもは親からの『一緒にやろう』という声がけが何より嬉しいものです。この『ペア読』が親から子に『一緒に本を読もう』という誘いのきっかけになると嬉しいです。全国の書店員のみなさん、次回どうぞかかってきてください!」(藤原)
「ペア読」は親子で綴る新しい読書体験

第2代チャンピオンとなった広島 蔦屋書店の江藤宏樹さん、藤原さゆりさんが企画した「ペア読」は、同じ本を2冊購入し、親子が「同じ本を」「同じ時期に」読むことで、新しい読書体験を生み出す取り組みです。
選書は、家族をテーマにした作品を中心に構成されています。子ども目線と大人目線、それぞれの感想を語り合うことで、コミュニケーションが生まれ、本について話す楽しさを知り、もっと読書が好きになってほしい––––そういった気持ちが込められています。
2冊の本は手に取りやすいように手作りのゴムバンドでまとめられ、オリジナルのカラフルなタグをつけるなど、売場での手に取りやすさや、楽しさも意識したこだわり抜いた企画となっています。
〉〉企画内容の詳細はこちら
第2位に永山裕美さん(梅田 蔦屋書店)の「本でめぐる人生ルーレット」
1月に発表されたベスト3で、第2位には「本でめぐる人生ルーレット」を企画した永山裕美さん(梅田 蔦屋書店/大阪府)、第3位には「わたしが、わたしのからだを孤独にしないために––産むことと、産まないことのあいだ」の舟喜さとみさん、𠮷本さとみさん、朝倉千恵子さん(本屋B&B/東京都)が選出されました。

「本でめぐる人生ルーレット」は、人が生まれて死ぬまでの間に起こるだろう出来事をピックアップして、コマを作り、その出来事にあう本がコマに置かれています。ルーレットを回して、人生ゲームのように実際に遊べるフェアになっています。審判員の角田さんも「思わず涙が出てしまうほど印象的だった」と講評されたほど、その時々の人生に寄り添う本がたくさんあるということを感じさせてくれるフェアとなっています。
【企画内容抜粋】
豊かな物語に出会うことは、有り得なかった人生を生きなおすことでもあります。このゲームでは、ルーレットを回すだけで、色々な人生の物語を見つけることができます。前後に相反するコマを置いてみたり、マイノリティとマジョリティを意識しつつ、なるべく現代の多様性を感じられるように作りましたが、ゲームをしながら、思いがけない新たな本と出会ってもらうことを主眼としました。
第3位の本屋B&Bの舟喜さとみさん、𠮷本さとみさん、朝倉千恵子さんのフェアは、妊娠中の書店員が心と体が感じた孤独をきっかけに生まれました。日々、変化していく体の孤独を感じながら、同じように体の孤独を抱えている人たちと、本を通じて、心を交わしたいという願いから企画されました。

【企画内容抜粋】
孤独を抱えている人というのは、妊娠している人だけではなく、産むこと、産まないこと、そしてそのあいだ、というグラデーションのなかにいるすべての人のことです。(中略)わたし自身も、人生を通してそのグラデーションのなかにいましたが、産むこと、産まないことというのは、一人一人に固有の選択や迷いがあるものです。一人ではこの場所を作ることができないと考え、様々な方にお声がけをし、このテーマについて一緒に選書をしていただきました。
また、協賛企業のOVOL日本紙パルプによる協賛企業賞は、「ポケ本カードバトル」の小田朋佳さん(コーチャンフォー若葉台店)が受賞しました。
同企画は、ポケットに入れて持ち歩きたい本、略して“ポケ本”を「ポケモンカード風」にアレンジした“カード型POP”で紹介する「ポケ本カードバトル」フェアです。本を「コレクションする」「推し合う」感覚で楽しめる企画として展開されました。

第2回BFC ベスト10のフェア企画

第1次予選を通過した、そのほか7つのフェア企画は以下の通りです。
・「物語で、ひとやすみ」正和堂書店(大阪府)/小西 康裕さん
・「ポケ本カードバトル」コーチャンフォー若葉台店(東京都)/小田 朋佳さん
・「文庫ガチャ 今日読む本を占いで決めよう!本占い」MARUZEN&ジュンク堂書店新静岡店(静岡県)/松下 佳苗さん
・「装画美術館」HMV&BOOKS SHINSAIBASHI(大阪府)/岡田 菜織さん
・「『※これは実験です あなたはどっち?』フェア」TSUTAYA中万々店(高知県)/山中 由貴さん
・「恐い屋書店(こわいやしょてん)」未来屋書店四條畷店(大阪府)/川口 聡大さん
・「願いごとになりたい折り紙たち」ジュンク堂書店 鹿児島店(鹿児島県)/臼井 洋明さん
第3回BFCについて
【第3回 スケジュール】
・募集期間: 2026年10月1日(木)~11月30日(月)
・募集締切: 2026年11月30日(月)23時59分
・ベスト10発表: 2026年12月22日(火)
・第1位~第3位発表: 2027年1月20日(水)
・チャンピオン発表: 2027年2月22日(月)/ 同日にチャンピオンベルト贈呈式を開催
BFC(Book Fair Championship)とは

「Book Fair Championship(BFC)」は、書店で実施されているフェアやそれを創り出す優れた企画力を持った書店員を広く世に発信し、フェアを目がけて書店へ来店してくれるお客様を増やすために、書店員がフェアの腕を競い合うチャンピオンシップです。見事チャンピオンに輝いた書店員には、賞金とチャンピオンベルトが贈呈されます。
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