人と本や本屋さんとをつなぐWEBメディア「ほんのひきだし」

人と本や本屋さんとをつなぐWEBメディア「ほんのひきだし」

  1. HOME
  2. 本と人
  3. ほん
  4. ゴールは「読んで、わかる」ではなく、「なりたい自分」になること。その実践法がわかる『1冊まるごと「完コピ」読書術』【総合3.7】

ゴールは「読んで、わかる」ではなく、「なりたい自分」になること。その実践法がわかる『1冊まるごと「完コピ」読書術』【総合3.7】

1冊まるごと「完コピ」読書術

今度こそなりたい自分になる! 1冊まるごと「完コピ」読書術
著者:あつみゆりか
発売日:2024年12月
発行所:PHP研究所
価格:1,760円(税込)
ISBNコード:9784569858340

 

『1冊まるごと「完コピ」読書術』の要点

1.本は「読んで、わかる」がゴールではない。ゴールは「なりたい自分」になることだ。そのためには1冊の「師匠本」を決め、その内容を徹底的に実践するべきだ。これが「完コピ読書術」である。

2.「完コピ読書術」は次の4つのステップで行う。ステップ1:「なるほどリスト」の作成、ステップ2:「奥義」の特定、ステップ3:「滝行」の実行、ステップ4:「特訓プログラム」の構築と実行

 

『1冊まるごと「完コピ」読書術』レビュー

あなたの手元には、何冊の「買っただけで読んでいない本」「最後まで読めずに投げ出した本」があるだろうか。そんな本が増えるたび、頭を抱え、自己嫌悪に陥ってしまうかもしれない。

そんな人に読んでほしいのが本書だ。著者が提唱する「完コピ読書術」で読む本は、たった1冊だけ。ただし、その1冊を熟読し、そこに書かれているノウハウを徹底的に実践するのだ。

そもそも、私たちは何のために実用書を手に取るのだろう。それは、「なりたい自分」があるからだと著者は説く。本は「読んで、わかる」がゴールではない。目指すべきはその先の、「なりたい自分」になることだ。そのためには本をただ漫然と読むだけでなく、実践に移すためのノウハウが必要になる。そして、本に書かれていることを自分の血肉にするには、多読よりも、たった1冊の「師匠本」との出会いこそが重要だという。

著者は自らが「普通の凡人」だからこそ、誰でもできる読書術が編み出せたのだと語る。この言葉には説得力がある。読書初心者はもちろん、これまで多くの本を読んできた人にとっても、新鮮な読書体験となるだろう。師匠本をどう選書し、「奥義」を特定し、実践に移していくべきなのか。そのステップをぜひ試してみていただきたい。

世の中には素晴らしい本があふれている。その「知」をより深く自分のものにするために、「完コピ読書術」はうってつけだ。

 

『1冊まるごと「完コピ」読書術』が気になる方におすすめ

対話のトリセツ ハイブリッド・コミュニケーションのすすめ
著者:黒川伊保子
発売日:2025年04月
発行所:講談社
価格:990円(税込)
ISBNコード:9784065393666

 

あわせて読みたい

「トリセツ」シリーズが人気の黒川伊保子が“会話のすれ違い”を乗り越える奥義を解説『対話のトリセツ』【総合3.7】