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「鳥類学者の本を読むからって、鳥が好きだと思うなよ」というコメントまで考えておいたのに、今話題の『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』の分析がゴールデンウィークに間に合いませんでした。面白いことを読み解くには、まだまだデータ不足! 全国の皆さんの積極的な購買と、新潮社の皆さんの積極的な重版を期待します。
そんなこんなで、ネタが枯渇したのも一瞬の話。目の前に、可愛らしいアトムの顔が飛び込んできました。
そうです、今、出版業界はものすごい人工知能ブーム。人工知能分析本はもとより、あの「ロビ」を分冊百科で作ってしまったり、AIを使った小説を作ろうという企画があったり……。
このブームをさらに盛り上げつつあるのが、この春のロボット戦争。講談社から「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」が発売されたかと思いきや、6月には「週刊 ロビ2」が創刊。それぞれ完成までは70号~80号という長期的な定期購読、20万円程度が必要となる壮大な雑誌です。
今回は、創刊された「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」の読者を分析してみたいと思います。
まずは読者層。下記は創刊号の読者年齢クラスタです。
▼「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」2017年1号4月18日・4月25日号の購入者クラスタ(日販 WIN+調べ)
前回発売された「週刊 ロビ」のデータと比較してみると、その特徴がくっきり浮かび上がってきます。
▼「週刊 ロビ」前回発売時の購入者クラスタ(日販 WIN+調べ)
この通り、アトムについては60代が他の世代を圧倒しました。やはり「アトムというキャラクターに馴染みがある」ということが、大きく影響しているのでしょうか。
こうなると、「このロボット戦線に小学館があの“ネコ型ロボット”で参入してきたら……」と、変な方向にワクワク感が広がります。
続いて、「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」創刊号の読者が、直近1年間に購入したものの上位作品を見ていきましょう(日販 WIN+調べ)。
なんと「こち亀」最終巻を除いたすべてが、いわゆる“分冊百科”。DVDボックスから「○○を作る系」まで、その種類も様々です。「一体この方たちはどんな広い家に住んでいるのだろう……」という疑問すら湧いてくる結果となりました。
しかしランキングをよく見てみると、この方たちが購入した商品のほとんどは、ほぼ創刊号などの1冊のみ。買い続けているという感触はありません。「分冊百科をとにかく1号買ってみる」という層が一定数存在していることの表れかもしれません。
もう少しよく見てみると、ランキング中位くらいに「週刊マイ3Dプリンター」というタイトルが並んでいます。これについては創刊号から最終刊まで購入した方がかなりいらっしゃるようです。「最新技術に興味のある方が、アトムを買っている」とも言えそうです。