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  • 「ネギ1本1万円」を納得させるビジネス戦略とは?新しい視点で農業に向き合う“初代葱師”の経営論【総合3.7】

    2021年02月20日
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    なぜネギ1本が1万円で売れるのか?
    著者:清水寅
    発売日:2020年10月
    発行所:講談社
    価格:968円(税込)
    ISBNコード:9784065214473

     

    『なぜネギ1本が1万円で売れるのか?』の要点

    1.金融系の会社に就職した著者は、様々な業種の会社の社長を歴任したのち、脱サラ。山形県で就農し、ネギ農家に転身する。

    2.ねぎびとカンパニー株式会社を設立した著者は、経営の安定のため、市場を通さずにネギを売ること、ネギの単価を上げることに取り組む。

    3.1本1万円の高級ネギを売り出すことによって、ブランド化に成功したねぎびとカンパニーは、ネギの小売価格を上げることができるようになった。

    4.著者は社員が生き生きと働ける環境づくりに取り組み、会社全体で高い生産性と品質を実現している。

     

    『なぜネギ1本が1万円で売れるのか?』レビュー

    1本1万円のネギが売れている。驚かれるかもしれないが、これは事実だ。この高級ネギを企画し、売り出したのが、本書の著者である清水寅氏だ。

    著者は、金融系の会社に就職後、20代で7社の社長を歴任し、脱サラしてネギ農家に転身した。2014年にはねぎびとカンパニー株式会社を設立し、1本1万円のネギを栽培するまでに至る。そんな著者のこれまでの軌跡を描いている本書の与えてくれる視点は、農業の枠だけにとどまらない。スポーツ少年だった著者が就職し、脱サラして就農する過程は刺激的だ。こだわりのネギ栽培について、苗の育成から出荷までの工程が詳細に解説されており、農業経験がない人にも「こんなにも手をかけて育てているのか」という驚きがあるに違いない。1万円のネギを売り出すためのマーケティングの視点、ブランド化の戦略についても興味深い。組織を牽引する著者の、生産性向上のための施策や、2019年に山形県ベストアグリ賞・農林水産大臣賞を受賞した「従業員が生き生きと働く仕組み作り」は組織経営の観点でも参考になることだろう。

    様々な視点から新しい取り組みを続ける著者の成功の秘訣をあえて絞るとすれば、「鋭い洞察力」と「人一倍の努力」になるのではないだろうか。それまでの当たり前を疑い、ネギが本当に元気に育つ環境を考え抜き、様々な物事の本質を鋭い洞察力によって見極め、そこに人一倍のリソースをつぎ込んでいく。そのような著者の仕事に対する真摯な姿勢は、業種を超えて、広くビジネスパーソンに気づきを与えてくれるだろう。

    『なぜネギ1本が1万円で売れるのか?』のもっと詳しい要約はこちらで公開中! 〉〉

     

    『なぜネギ1本が1万円で売れるのか?』が気になる方におすすめ

    ワークマン式「しない経営」
    著者:土屋哲雄
    発売日:2020年10月
    発行所:ダイヤモンド社
    価格:1,760円(税込)
    ISBNコード:9784478111451

     




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