人間の心理状態を数値化し管理する近未来社会を舞台に、正義を問われる警察機構を描くオリジナルアニメーション「PSYCHO-PASS サイコパス」のシリーズ最新作『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』が、5月12日（金）から全国で公開されました。
その公開記念舞台挨拶が、5月13日（土）、TOHOシネマズ 日比谷にて開催され、花澤香菜さん（常守朱役）、関智一さん（狡噛慎也役）、野島健児さん（宜野座伸元役）、佐倉綾音さん（霜月美佳役）、山路和弘さん（雑賀譲二役）、塩谷直義監督が登壇しました。
雨のシーンが印象的な「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズらしく、雨天の中、公開2日目にしてすでに2回以上観ているというファンも多数詰めかけた会場内。舞台挨拶は映画上映後に行われ、登壇者たちは盛大な拍手の中で迎えられました。
冒頭の挨拶で、「昨日、実は夜遅くの回を見に行った」と明かした花澤さんは、そこで「近くのファンの会話に入りたくなった」と笑い、「（舞台挨拶を）感想会のような気持ちで楽しんでいただければ」と話しました。佐倉さんは「久々に演じたツンツン霜月がうれしかった」、山路さんは「自分が8歳の時に亡くなった親父が雑賀に似ていて、雑賀に関する仕事は積極的に受けたいと思った」と語り、和やかな始まりとなりました。
今作の感想を求められた花澤さんは、「今回の物語は朱ちゃんの物語、と塩谷監督に宣言されていたが、正直辛いシーンもたくさんあった」と吐露。花澤さんが「ある場面では、『泣きたくて泣いているわけではない』という説明が塩谷監督からあった」と話すと、監督からは「彼女（常守朱）はスーパーヒーローではない、普通の女の子という想いで絵コンテを書いた」と明かされました。
「キャストのみなさんが面白くて芸人みたいだ」と山路さん
今年で10周年を迎えるシリーズならではの、キャスト陣の息の合った軽快なトークも続々と飛び出しました。
関さんは、「（狡噛が）1期ぶりにドミネーターを構えた」と感慨深げに話し、野島さんは「（宜野座は）髪型だけではなくどんどんバージョンアップしている。あの着脱できる腕が欲しい」と笑わせます。佐倉さんが「霜月のことが一周回って好きになりました、とファンレターが届く」と話すと、会場からはファンによるフライング拍手も飛び出しました。
山路さんは、花澤さんを「初めて朱ちゃんと接した時の“お嬢さん”の色が今も残っているのがすごい」「こんなに上手い子がいるのかと感心した」とべた褒め。花澤さんがうれしさで「きゃー！」と飛び上がると、関さんは「スクリーンに突っ込まないように」と宥めていました。
（左から）花澤香菜さん、関智一さん、野島健児さん
台本の時点でキャスト陣から「おもしろい」の声が
収録の際には、一緒にアフレコをした花澤さん、関さん、山路さんから塩谷監督に「台本がおもしろい」とそれぞれ声がかけられたといいます。
塩谷監督が「公安メンバーは日常の中に事件が入ってくる、という形だったので、いつも通り収録した」と順調なアフレコの様子を明かしたところ、佐倉さんからは「久しぶりに霜月を演じたけれど、アフレコの時、監督から特に指摘がなかった」との声が。塩谷監督は、「自然と霜月美佳になっていらっしゃった。特に、一番最後の台詞がとてもよかった」と微笑みました。
「隠し要素が100個ある、うち1個は絶対に誰も気づかない」と塩谷監督
キャスト陣からの最後の挨拶では、「10年ずっと追いかけてきてくださった方は完璧に楽しめる」（佐倉さん）、「今後も皆さんの応援で続くかもしれない」（関さん）など長年のファンへの言葉が。「未来の話のはずなのに、今にリンクしている。2回見た方が楽しい」（野島さん）、「1回目は10年間歩んできた道のりを思って胸がいっぱいだったが、2回目は眼鏡クイッやぷんぷん宜野座さんなど色々なことを楽しめた」（花澤さん）と、複数回見る楽しみも語られました。
塩谷監督は今作について、「隠し要素が100個ある、うち1個は絶対に誰も気づかない」と自信をのぞかせました。また、「皆が意志をもって闘っている」と話し、「（エンディング・テーマ曲）『当事者』は朱の思いを込めて作っていただいた」「この映画を見たみなさまも『当事者』として考えてもらえれば」と締めくくりました。
2時間の枠の中、驚異の1時間59分59秒23フレームとフルに詰め込まれた本作。ぜひ劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』作品情報
■ストーリー
2118年1月。公安局統括監視官として会議に出席していた常守朱のもとへ、外国船舶で事件が起きたと一報が入った。同じ会議に出席していた厚生省統計本部長・慎導篤志とともに現場に急行する朱だったが、なぜか捜査権は外務省海外調整局行動課に委ねられていた。船からは、篤志が会議のゲストとして呼んだミリシア・ストロンスカヤ博士が遺体となって発見される。事件の背後には、行動課がずっと追っていた〈ピースブレイカー〉の存在があった。博士が確立した研究…通称〈ストロンスカヤ文書〉を狙い、〈ピースブレイカー〉の起こした事件だと知った刑事課一係は、行動課との共同捜査としてチームを編成する。そこには、かつて公安局から逃亡した、狡噛慎也の姿があった――。博士が最後に通信した雑賀譲二の協力を得て、文書を手に入れるべく出島へ向かった一係だったが…。
〈ストロンスカヤ文書〉を巡り、予想を超えた大きな事件に立ち向かっていくこととなる朱と狡噛。その先には、日本政府、そしてシビュラシステムをも揺るがす、ある真実が隠されていた。ミッシングリンクをつなぐ〈語られなかった物語〉が、ついに明らかになる――。
2023年5月12日（金）全国公開
■キャスト
常守 朱：花澤香菜
狡噛慎也：関 智一
宜野座伸元：野島健児
六合塚弥生：伊藤 静
唐之杜志恩：沢城みゆき
霜月美佳：佐倉綾音
雛河 翔：櫻井孝宏
須郷徹平：東地宏樹
花城フレデリカ：本田貴子
雑賀譲二：山路和弘
ドミネーター：日髙のり子
慎導 灼：梶 裕貴
炯･ミハイル･イグナトフ：中村悠一
舞子･マイヤ･ストロンスカヤ：清⽔理沙
甲斐・ミハイロフ：加瀬康之
慎導篤志：菅生隆之
砺波告善：大塚明夫
■スタッフ
監督：塩谷直義
構成：冲方 丁
脚本：深見 真、冲方 丁
キャラクター原案：天野 明
キャラクターデザイン･総作画監督：恩田尚之
アニメーション制作：Production I.G
配給：東宝映像事業部
制作：サイコパス製作委員会
配給：東宝映像事業部
【PSYCHO-PASS サイコパス 公式HP】
https://psycho-pass.com/
【PSYCHO-PASS サイコパス 公式Twitter】
https://twitter.com/psychopass_tv/
『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』
配給会社：東宝映像事業部
©サイコパス製作委員会
