10月27日(日)に静岡県長泉町で「BOOK PARK×mishima vege marche×伊豆文学アートミーツフェスタ in クレマチスの丘」が開催され、長泉町内外から約2,500人が来場しました。
同イベントは、書店ゼロ自治体である静岡県長泉町に新たな文化接点を創出し、“本を起点としたまちのにぎわい”をつくることを目的に、静岡県、長泉町、ながいずみ観光交流協会、伊豆文学フェスティバル実行委員会、mishima vege marcheと、日本出版販売(日販)の6者による共催で実施されました。
当日は全体で約60店が出店し、なかには15時のイベント終了を待たずに商品が完売するところもあるほどのにぎわいに。全4回の読み聞かせには合計でのべ200名の子どもたちが参加したほか、文学をテーマにしたミニコンサートには約450名、トークイベントにも約50名が参加するなど盛況となりました。
今回のイベントは、今年2月に日販が長泉町との間に結んだ「本を起点としたまちづくりに関する包括連携協定」の、締結後第1弾となる取り組みです。昨年9月の閉館以降、利活用が検討されてきた「旧ヴァンジ彫刻庭園美術館」を会場とし、イベントは「BOOK PARK」「mishima vege marche(第40回)」「伊豆文学アートミーツフェスタ」の3つのテーマに分けたエリアで構成され、本や雑貨、食品等の販売のほか、読み聞かせや絵本の翻訳ワークショップ、知育玩具で自由に遊べるプレイエリアなども用意されました。
「BOOK PARK」には静岡県および近隣県の書店から5書店が出店。各店の書店員が現地で直接来場者に本を販売することで、本との接点だけでなく、書店との新たな接点づくりにもつなげ、出店した書店からは「想像以上の売上があっただけでなく、近隣の書店が5店舗揃っての販売は刺激もあり面白い企画だと思った。ぜひ続けてほしい」(長倉書店サントムーン店)、「今後もポップアップやイベントに書店として参加したい」(Ginger Books cafe)といった感想がありました。
当日実施された来場者アンケートには92.3%が「イベントに満足した」、97.4%が「旧ヴァンジ彫刻庭園美術館の再活用に期待している」と回答。「イベントを通して本やアートを身近に感じられた」「アート鑑賞や創作・制作活動への参加、本や読書を楽しめる体験などがあれば施設を継続利用したい」との声も寄せられたほか、旧ヴァンジ彫刻庭園美術館にあったらよいと思う機能・サービスについての回答で「書店」が最多となるなど、地域住民の“本のある場所”に対するニーズの高さがうかがえる反応も集まりました。
また開催にあたっては、地元企業や商業施設などを中心に9社が協賛。「子どもたちが絵本やアートに触れる機会であるということに関してとても良いイベントだと感じた。子どもに限らず大人の来場も多く、楽しんでいる姿から本が好きだということが伝わってきた」「今後の展開についても検討したい」など、にぎわい創出による効果に期待する声が寄せられています。
なお長泉町での“本を起点としたまちづくり”については、今後、2024年度末に鮎壺公園内に開業する施設の空間づくりをはじめ、クレマチスの丘や商業空間など各所で、場づくりの計画が進められています。
BOOK PARK×mishima vege marche×伊豆文学アートミーツフェスタ in クレマチスの丘
日時:2024年10月27日(日)10:00~15:00
会場:旧 ヴァンジ彫刻庭園美術館
入場無料
主催:静岡県、静岡県駿東郡長泉町、ながいずみ観光交流協会、伊豆文学フェスティバル実行委員会、日本出版販売株式会社、mishima vege marche
BOOK PARK協力パートナー:株式会社シード
協賛:ウェルディ長泉、きせがわ自動車学校、スルガ銀行株式会社、特種東海製紙株式会社、スルガカード株式会社、サントムーン柿田川、サントリービバレッジソリューション株式会社、大静高圧株式会社、株式会社ジャクエツ(※順不同)