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暑さの続く今日このごろ。夏といえばやっぱりホラーですが、皆さんはどんな話がお好みですか?
今回ご紹介するのは、身の毛もよだつ怖~い絵本。怪談専門誌「幽」の編集顧問を務める文芸評論家・東雅夫さんの監修のもと、宮部みゆきさんや綾辻行人さん、小野不由美さんといった人気作家が物語を書いた「怪談えほん」シリーズです。
このシリーズから現在刊行されているのは、9作品。テイストはさまざまですが、いずれも人気作家の文章と絵が融合することで、一層「こうだったらどうしよう」という想像が止まらなくなるものばかりです。
一体どんな作品となっているのか、今回は9作品の中から特におすすめの2つを、くわしくご紹介します。
『いるの いないの』は、「百鬼夜行」シリーズなどで知られる京極夏彦さんの作品です。
主人公は、田舎にあるおばあちゃんの家で暮らすことになった「ぼく」。おばあちゃんの家は、かやぶき屋根の古い日本家屋なのですが、「ぼく」は薄暗い家の“ある部分”が気になって仕方がありません。
その“ある部分”とは、梁の上。
そしてある日、「ぼく」は梁の上の暗がりに、とても怖いものを見つけてしまいます。
文字が少ないぶん、勝手に想像が膨らんでしまうのが絵本のいいところであり、悪い(?)ところでもあります。
一度も見えないおばあちゃんの顔、細く空いたふすま、暗い廊下の奥。「見えない」「わからない」って本当に怖い! 「いるの、いないの」と不安を覚えてしまいます。
そして、そもそも「ぼく」はおばあちゃんの家で“暮らす”ことになったと書かれており、「泊まりにきた」とは書かれていないところも気になります。
絵を見るに、物語の季節はおそらく夏。仮に夏休み中だったにせよ、こんな小さな子どもが一人で田舎へ来るのには、何かわけがあるのではないでしょうか……。
『かがみのなか』の著者は、恩田陸さん。直木賞受賞作『蜜蜂と遠雷』や『夜のピクニック』などの青春小説でも人気の恩田さんですが、ホラーも一級品です。
『かがみのなか』で題材になっているのは、いつでもどこでも目にする「鏡」。直接見ることができない“自分の姿”を映してくれる便利な道具ですが、果たして鏡に映っているのは、今自分が存在しているのと同じ世界なのでしょうか……?
▼右手を出せば、鏡の中の自分は左手を出す。「いつも」あべこべに映る「かがみ」。
▼でもそれって、本当に「いつも」なんでしょうか……?
『かがみのなか』を読んだ後は、鏡をじっと見るのがきっと怖くなるはず。
「鏡は霊の通り道になるから、使わないときは布をかぶせておきなさい」なんて、言われたことありませんか……?
「怪談えほん」シリーズはこの他の7作も、それぞれの作家性が色濃く出たクセになるものばかり。ぜひ書店店頭で、手に取ってみてくださいね。
この世のどこかに存在する悪い本。あなたにいちばん悪いことをおしえてくれる。そんな本いらない?でもきっと欲しくなる……。
マイマイは、小さい弟ナイナイを壊れた自分の右目に入れて、そっとまぶたを開けた……。
真夜中に、友達から遊びに行こうと誘われた。森の向こうに、「ゆうれいのまち」が現れるという……。
部屋の扉を開けると、きいきいと音がする。よく見ると、おばけが挟まって叫んでいた……。
僕はとても強い男の子。だから、おばけも怖くない。皆が怖がる古い倉庫に、僕は一人で入った。するとそこには……。
「くうきにんげん」を知ってるかい。普通の人間に襲い掛かって、空気に変えてしまうのさ。ほら、君のそばにも……。
この箱、何だっけ?開かない箱。降ると、コソコソ音がする……。