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私は友人・知人関係なく、周囲に子どもが生まれたと知ると一方的に絵本を贈りつける「ひとりブックスタート」という活動を15年ほど続けています。いつも親から子どもをイメージして選書するのですが、そんな中でもこれまでに最も多く贈った絵本はと言えば、『いない いない ばあ』になります。
しかしこの絵本、「最終場面」に謎があります。
本作の場面構成は、
(1)場面左:両手で目を隠した状態の絵/場面右:いないいない
(2)場面左:ばあ/場面右:「ばあ」状態の顔
と、18ページまで上記(1)→(2)の繰り返しが4回続きます。
子ども、特に乳幼児へ本作の読み聞かせをしたことがある方はわかると思いますが、(1)で「いないいなーい」とタメを作り、ページをめくって(2)で「ばあ!」と高い声を発して聴覚を刺激、同時に瀬川先生のインパクトある「ばあ」状態の顔で視覚を刺激すると、子どもは、この「ばあ」状態の顔になるのです。これを「バア体験」と呼ぶことにします。
この絵本がなぜここまでのロングセラーになったのか?…それは、とにかくこの「バア体験」がめちゃくちゃ効くからです。
そして、問題の最終場面がこちら。
(1)(2)が一場面にまとめられているのです。
クライマックスでなぜ「バア体験」をスルーしたのか?これが絵本『いない いない ばあ』における最終場面の謎です。
みなさんも店頭でぜひ確かめてください。
※『いない いない ばあ』は、読者が選んだ年齢別絵本ブックガイド「いくつのえほん」からの一冊です。