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「2022年 Yahoo!ニュース | 本屋大賞 ノンフィクション本大賞」の受賞作が11月11日(金)、川内有緒さんの『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』(集英社インターナショナル発行/集英社発売)に決定しました。
同賞は、日本最大級のインターネットニュース配信サービス「Yahoo!ニュース」と、書店員が「面白かった」「お客様に勧めたい」と思った本へ投票して決定する『本屋大賞』が連携し、2018年に設立されました。ノミネート作の選出、大賞決定ともに、書店員の投票によって行なわれているのが特徴です。
受賞作『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』は、全盲の美術鑑賞者・白鳥建二さんとのアートを巡る旅を通して、社会を考え、人間を考え、自分自身を見つめ直すことができるという新感覚ノンフィクション。11日に開かれた贈賞式で川内さんは「光栄で温かい気持ちになる賞をいただいてありがとうございます。大きい喜びがあり、さらに大きな驚きに包まれている」と謝辞を述べました。
さらに、「この本はタイトル通り、ストレートな本。全盲の男性と私と友人の3人がバンドメンバーみたいな感じで全国の美術館を回って、作品の前でおしゃべりした本。とくに読み終わった後に感動を覚えるとか、ドラマがあるとか、ではまるでない。そういう本がこういう大きな賞に選ばれることに希望を見出した。日常を送る楽しみ、そういうものを描きたかった。また、障害は乗り越えるべきとか、困難を抱えている人も乗り越えるために努力するという考えが社会に蔓延している。果たしてそういうものなのか、疑ってみてもいいのではと考えながら本を書いていた」と受賞作に込めた思いを語りました。
《作品内容》
「白鳥さんと作品を見るとほんとに楽しいよ!」友人マイティの一言で、「全盲の美術鑑賞者」とアートを巡るというユニークな旅が始まった。白鳥さんや友人たちと絵画や仏像、現代美術を前に会話をしていると、新しい世界の扉がどんどん開き、それまで見えていなかったことが見えてきた。視覚や記憶の不思議、アートの意味、生きること、障害を持つこと、一緒にいること。そこに白鳥さんの人生、美術鑑賞をする理由などが織り込まれ、壮大で温かい人間の物語が紡がれていく。見えない人とアートを見る旅は私たちをどこに連れていってくれるのか。 軽やかで明るい筆致の文章で、美術館めぐりの追体験を楽しみながら、社会を考え、人間を考え、自分自身を見つめ直すことができる、まったく新しいノンフィクション!
(集英社インターナショナル公式サイトより)
〈著者プロフィール〉
川内有緒(かわうち・ありお)1972年、東京都生まれ。ノンフィクション作家。日本大学芸術学部卒業後、ジョージタウン大学で中南米地域研究学修士号を取得。米国企業やシンクタンク、フランスの国連機関に勤務し、国際協力分野で働く。2010年以降は評伝、旅行記、エッセイの執筆を行う。『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』で新田次郎文学賞、『空をゆく巨人』で開高健ノンフィクション賞を受賞。ドキュメンタリー映画「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」の共同監督。
『 朝日新聞政治部 』(鮫島浩/講談社)
『 嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか 』(鈴木忠平/文藝春秋)
『 さよなら、野口健 』(小林元喜/集英社インターナショナル発行/集英社発売)
『 ソ連兵へ差し出された娘たち 』(平井美帆/集英社)
『 妻はサバイバー 』(永田豊隆/朝日新聞出版)
『 目の見えない白鳥さんとアートを見にいく 』(川内有緒/集英社インターナショナル発行/集英社発売)
※作品名は50音順です
・上間陽子『海をあげる』が『Yahoo!ニュース|本屋大賞 2021年ノンフィクション本大賞』を受賞