クロスメディアグループによるYouTube公式チャンネル「クロスメディアチャンネル」にて、コーチャンフォー若葉台店の書店紹介動画か公開されました。SNSの投稿から話題になった本をいち早く取り上げ、読者と本との新しい出会いを生み出す独自の取り組みについてたっぷりと語られています。
【日本最大級!デカすぎる本屋で見つけたSNS時代の戦略】
何を読むか迷ったときの“SNS型検索機”!?
若葉台店では、SNSを最大限に活用した独自の売場づくりが行われています。多くの方がまず訪れるであろう検索機コーナーには、通常の検索機の隣に、SNSで人気の“本紹介系インフルエンサー”たちを一堂に紹介したスペースがあります。紹介文に設置されたQRコードをスマートフォンで読み取るとXなどのSNSに飛び、おすすめの本の情報をすぐに確認することができます。
検索機はすでに読みたい本が決まっている方に向けた設備ですが、インフルエンサーコーナーは、まだ何を読もうか迷っている方に向けて新しい本との出会いのきっかけを提供する、まるで“SNS型の検索機”のような役割を果たしています。
インフルエンサーとSNSが生み出す新しい売場づくり
① SNSで話題!注目インフルエンサーおすすめ本コーナー
SNSで人気のインフルエンサーがおすすめする本を集めた特設コーナーも特徴の一つです。「本ノ猪」さんの選書コーナーがその一例です。SNSをもとに情報収集し、紹介された本を買いに来る流れができている今、インフルエンサーごとの選書コーナーがあることで、目的の本が探しやすいように工夫されています。またインフルエンサー側からの発信や告知なども期待でき、相乗効果を生み出しています。
② SNS発信がヒントに!ワクワク広がるフェア&売場づくり
インフルエンサーが発信した内容は、店頭のフェア企画にも大きな影響を与えています。
例えば、「白と黒の表紙が可愛い」というテーマのフェアは、あるインフルエンサーの投稿がヒントとなって誕生し、売場でも目を引くフェアとなりました。このように、SNS上の発信からインスピレーションを得て、実際の売場に反映させることで、店内の企画がより魅力的かつ共感を呼ぶものになっています。
③ インフルエンサー×コーチャンフォー“ならでは”のコラボ企画
若葉台店ではインフルエンサーと直接コラボした企画も展開しています。
「ぶっくま」さんとのコラボでは、個人の選書棚と「ぶっくま」さんが代表を務める「ツナグ図書館」とのコラボ棚もあわせて多面的に展開されています。「ツナグ図書館」メンバーは投稿頻度やいいね数などの指標によってランク付けされており、「まずはランクが上の人から見てみよう」といったように、選書に悩んだ時に一歩踏み出しやすくなっています。
ミステリ好きのインフルエンサー「おとん📚ミステリおじさん」とのコラボでは、建物(館)に特徴があるコーチャンフォーにあわせた「館ミステリ」をテーマとして選書棚が作られました。このように、インフルエンサーの個性や発信力を活かしつつ、書店ならではの特色ある売場を創出する取り組みは、他店にはない魅力を生み出しています。
SNSチェックは毎朝の日課に!話題の本を逃さない秘密
SNSをきっかけに本を買う人が増える今、書店側もその流れに合わせて提案型の売場を充実させる必要があります。そのためには、日々の情報収集を生活リズムの中にしっかり組み込むことが重要です。
若葉台店統括マネージャーの千葉さんはXのタイムラインを自分仕様に作り込み、本に関するバズ情報だけを効率的にチェックできる仕組みを構築されたそうです。毎朝タイムラインを確認し、話題になっている本やトレンドを把握した情報をそのまま発注作業に反映させることで、リアルタイムの需要に応えられる流れを作っています。こうした情報収集と発注の連動が、SNS時代の書店に求められる新しい売場づくりの鍵となっているのです。
バズリだけじゃない!SNSはロングセラーを生む売上の土台
千葉さんは、SNSは書店の売上ピラミッドの一番上だけでなく、その土台部分に影響していると語ります。SNSによるバズは一時的な「瞬間風速」のように感じられがちですが、実際には多くの小ヒットや中ヒット商品が積み重なってロングセラーとして売れ続けることで売上全体の底上げにつながっており、新刊と既刊が両輪で売れていく流れが、書店にも好影響をもたらしているそうです。
SNS時代における出版業界の課題
いわゆる「バズり」が起こると、店頭や出版社の在庫がすぐに不足してしまうことも珍しくありません。こうした瞬間的な需要の急増に対応するために、「情報」と「在庫」をいかに連動させるか、という点が書店業界の抱える課題だと千葉さんは語ります。SNSで話題になった情報を的確にキャッチし、タイムリーに発注・補充を行う仕組みを作ることが、これからの書店経営に欠かせません。SNSがもたらす売上の「土台」をしっかりと支えるためには、情報収集と在庫管理の連携強化が不可欠です。
読者のニーズに応えながら、新しい読書の楽しみを提供する
SNSの情報を取り入れ、リアルタイムで売場に反映させる取り組みは、日々変化する読者のニーズに柔軟に応える力を持ち、そこには新たな読書の楽しみ方が広がっています。時代とともに進化する書店の姿は、これからの本の楽しみ方をさらにおもしろく、奥深いものにしてくれそうです。
動画の中ではそのほかにも圧巻の児童書コーナーや、常設されている北海道物産展など、「親子3世代、すべての方に満足していただけるような売場」を体現する店舗の取り組みがたくさん紹介されています。ぜひ、ご覧ください。
〉動画内で紹介された書籍一覧(一部抜粋)
- 傷を愛せるか 増補新版
- 著者:宮地尚子
- 発売日:2022年09月
- 発行所:筑摩書房
- 価格:792円(税込)
- ISBNコード:9784480438164
- 人獣細工 改版
- 著者:小林泰三
- 発売日:2023年04月
- 発行所:KADOKAWA
- 価格:770円(税込)
- ISBNコード:9784041132159
- 変な家
- 著者:雨穴
- 発売日:2021年07月
- 発行所:飛鳥新社
- 価格:1,400円(税込)
- ISBNコード:9784864108454
- 近畿地方のある場所について
- 著者:背筋
- 発売日:2023年08月
- 発行所:KADOKAWA
- 価格:1,430円(税込)
- ISBNコード:9784047375840
- なんで人は青を作ったの?
- 著者:谷口陽子 髙橋香里 クレメンス・メッツラー
- 発売日:2025年01月
- 発行所:新泉社
- 価格:2,420円(税込)
- ISBNコード:9784787724175
- ビジネス読書手帳
- 著者:クロスメディア・パブリッシング
- 発売日:2024年09月
- 発行所:クロスメディア・パブリッシング
- 価格:2,178円(税込)
- ISBNコード:9784295410119
コーチャンフォー若葉台店
住所:〒206-0824 東京都稲城市若葉台2-9-2
営業時間:9:00~21:00
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