全国の書店員さんが、もっともおすすめの本を紹介する連載「わが店のイチオシ本」。
第63回は、鹿児島県鹿児島市にあるブックスミスミオプシアの、書籍マネージャー・岡元謙弥さんのご登場です。
今回、岡元さんが紹介してくださったのは、中山祐次郎さんの「泣くな研修医」シリーズ第6弾『外科医、島へ』です。
現役外科医である著者による、リアルな現場の描写で主人公の成長と葛藤を描く人気シリーズです。そんな本書の魅力について、綴っていただきました。
- 外科医、島へ
- 著者:中山祐次郎
- 発売日:2024年01月
- 発行所:幻冬舎
- 価格:693円(税込)
- ISBNコード:9784344433502
主人公と自分を照らし合わせて、ともに成長できる物語
ブックスミスミオプシアは、南日本最大級の売場面積、在庫数を誇る複合書店です。“楽しいをかたちに”をコンセプトに毎日の暮らしを豊かにするさまざまな商品を取り揃えています。大きな売場を活かした、仕掛け展開が当店の魅力の一つです。
今回私が紹介するのは、白濱亜嵐さん主演でドラマ化され話題となった「泣くな研修医」シリーズの最新刊『外科医、島へ』です。実は、著者の中山祐次郎さんは、当店の地元の鹿児島大学医学部出身。ご出身は鹿児島ではありませんが、鹿児島にゆかりのある著者さんなのです。主人公の雨野隆治も鹿児島出身と、中山さんは鹿児島に強い思い入れを持っていただいていると勝手に思っています。そんな中山さんが描くシリーズも早くも第6弾となりました。
中山さん応援店(自称)として、シリーズ第1弾からガッツリ展開中なので、ぜひ店舗に足をお運びいただきたいです。
本シリーズは大学を卒業したばかりの研修医・雨野隆治が、自分の無力さに打ちのめされながら、多くの命と向き合い、葛藤しながら必死に成長していく物語です。現役医師としての視点を活かした、非常にリアリティある描写が魅力です!
今回の最新刊では、雨野は離島へ赴任します。これまで救えていた命が、離島ではそうはいかない歯がゆさや、改めて突きつけられる自分の未熟さをどのようにして乗り越えていくのか。本作も雨野の成長から目が離せません! 一つ成長したと思ったら、また一つまた一つと課題が出てきては無力感に苛まれる。人間だれしも経験のあることじゃないでしょうか。
これは自分と照らし合わせて、ともに成長していく気持ちで読める、そんな物語です。ぜひシリーズ第1弾から読んでみていただきたいです。
◆作り手からのメッセージ◆
主人公は離島で悪戦苦闘するだけでなく、謎の事件にも巻き込まれます。「島の医療の厳しさを初めて知った」「ミステリーっぽさが楽しい」等々のご感想をいただき、シリーズの中で一番明るい表紙も好評です。おかげさまで累計57万部にまで育った「泣くな研修医」」シリーズ、今作でも応援をよろしくお願いします。
(幻冬舎 第一編集局 小木田順子さんより)
ブックスミスミオプシア(Tel.099-813-7012)
〒890-0073
鹿児島県鹿児島市宇宿2-3-5 オプシア ミスミ1F