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【文喫 六本木企画展】秋保石に魅せられた「Atelier matic」の“発見”と“見立て”を体感する~10月18日まで開催

文喫 Atelier matic2

約3万冊の本を取り揃えた滞在型書店であり、好奇心を刺激する企画展・イベントを多数開催している“文化を喫する本屋”「文喫 六本木」。

そんな文喫 六本木で現在、Atelier matic(アトリエ マティック)外山翔さんによる企画展「Atelier matic meets AKIU STONE 『発見』と『見立て』」が開催されています(10月18日(水)まで)。

 

文喫 Atelier matic3

 

偶然に現れた石の姿・表情をさまざまに「見立てる」

デザイナーとして、空間デザインをベースに店舗設計や展示会などの会場構成、商業施設のディスプレイデザインを手がける一方、自身のアート活動を「Atelier matic」とし、自然物と人工物の融合から生まれる独自の世界観をオブジェや家具で表現している外山さん。これまで大理石やアクリルを主に用いてきた彼が新たに出会い、魅せられたのが、宮城県仙台市で産出される「秋保石(あきういし)」でした。

凝灰岩に分類される秋保石は、小石や木片、粘土質のものなど多様な素材が大小不規則に入り込んでおり、カットする断面によってさまざまな表情を現すのが大きな特徴です。

天然でありながら人工的な見え方もする秋保石の魅力を、どう引き出すか。偶然に現れた表情の美しさを、どう生かすか。

今回の企画展では、採掘場へ何度も足を運び「発見」と「見立て」を繰り返したAtelier maticの試行錯誤の一つひとつと、そこから生まれたプロダクトの数々を、実験品も含めてじっくり見ることができます。

文喫 Atelier matic1

 

後継者不足に悩む産業の支援にもつなげたい

またこの企画展は、秋保石の採石業を応援することも目的としています。

ぬくもりとスタイリッシュさを併せ持ち、根強いファンの多い秋保石ですが、深刻な後継者不足に悩まされているといいます。Atelier maticの作品を通して秋保石の魅力を発信し、来場者の中にも新たな「発見」と「見立て」を生むことで、産業の活性化につなげたいという思いも、企画展を開催する理由の一つです。

文喫 Atelier matic4

会場ではさらに、本屋ならではの試みとして、文喫のブックディレクターがAtelier maticの制作スタンスに触発されセレクトした書籍もあわせて展開されています。あらためて見つめたときの「石」というものの存在や、「発見」と「見立て」の反復による思考の広がりを感じられる内容となっており、来場者の感性を刺激します。

なお会場では、Atelier matic制作による企画展のプロダクションブックが無料で配布されています。また来場者は、秋保石の表情の豊かさをじかに楽しみ、“秋保石のある空間”を個人の日常で体験できるよう、さまざまに切り出した石の端材を持ち帰ることもできるようになっています。

文喫 Atelier matic5

 

企画展概要

「Atelier matic meets AKIU STONE 『発見』と『見立て』」
期間:2023年9月20日(水)~10月18日(水)9:00~20:00
会場:文喫 六本木「展示室」(東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビル1F)
入場無料
TEL:03-6438-9120
HP:https://bunkitsu.jp/

文喫 Atelier maticポスター

 

Atelier maticについて

代表:外山翔(そとやま・しょう)

Atelier matic代表:外山翔氏

2012年に独立後、空間デザイナーとして店舗設計や展示会などのイベント会場構成、PARCOや東京ミッドタウン等、ディスプレイデザインを手掛ける。また、Atelier matic名義では、クライアントワークでは表現しきれないアイデアをアートワークとして制作している。
これまでにアクリルに香水瓶を封じ込めた作品や、鉱物を使用したテラゾで作り出すオブジェ、石の形をそのままに使った照明など、自然物と人工物を融合し模索しながら作品を作り続けてきた。
物が置かれる空間、物と人との関係性を考え挑戦を続けながら、新しい素材と表現を求め活動している。秋保石のプロジェクトはその最新の取り組みとなっている。

アートワーク「Atelier matic」
空間デザイン「matic」