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読書家・松井玲奈さんが人生で一番笑った活字の本とは?「#木曜日は本曜日」プロジェクト第8弾

「#木曜日は本曜日」プロジェクト

10月6日(木)に始動した、週に1回本屋へ足を運ぶ習慣づくりを目指す新プロジェクト「#木曜日は本曜日」(主催:東京都書店商業組合)。毎週木曜日に本屋と本を愛する著名人やインフルエンサー、作家などの十数人が、「人生を変えた本」をテーマに実際に本屋で語るインタビュー動画を公開するとともに、彼らが選んだ人生を変えた本10冊を東京都内の約180店舗で販売するという試みです。

第1弾となる俳優・歌手の上白石萌音さんから、第7弾の漫画編集者の林士平さんが紹介する人生を変えた本については、特設サイトおよび東京都書店商業組合公式YouTubeチャンネル「東京の本屋さん~街に本屋があるということ~」にて動画を公開中です。

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11月24日(木)からの第8弾は、元SKE48のメンバーで女優の松井玲奈さんが担当します。

松井玲奈さんプロフィール
2008年デビュー、グループ卒業後は役者として活躍、執筆活動にも取り組み、小説『カモフラージュ』『累々』、エッセイ『ひみつのたべもの』を刊行。現在上演中の舞台「歌妖曲~中川大志之丞変化~」に出演中。近年の主な出演作は次の通り。
【舞台】「ジュリアス・シーザー」(2021年/森新太郎演出)、「オリエント急行殺人事件」(2020年/河原雅彦演出)、「DISTANCE-TOUR-『夏間麗のリモート授業』」(2020年/川尻恵太演出)、「神の子どもたちはみな踊る after the quake」(2019年/倉持裕演出)
【映画】「よだかの片想い」、「幕が下りたら会いましょう」、「ゾッキ」
【ドラマ】「少年のアビス」(MBS)、「プロミス・シンデレラ」(TBS)、「広域警察」(EX)、「30禁 それは30歳未満お断りの恋。」(CX)など

 



 

松井玲奈さんの人生を変えた10冊

撮影中の合間や移動中は本を読むことが多いという読書家の松井さん。先日も、1冊の本を買うために本屋に行ったところ、気づいたら10冊ほど抱えて買っていたとのこと。読書は電子よりも紙派で、ページをめくるワクワク感も楽しんでいるそうです。松井さんにとっての本屋さんは「宝探し」と表現していて、平積みされている本はもちろん、棚に入っている本の背表紙だけを見て「これだ」というものを引き当てた時に、特別な宝物を引き当てた気持ちになると語っています。

そんな松井さんが選んだ「人生を変えた10冊」の中から、選書コメント(動画より抜粋)とともに3冊を紹介します。本棚のデザインをあしらった限定しおり(写真)も開催書店で配布しています。
※全10冊は「#木曜日は本曜日」特設サイトで閲覧できます。

 

『時をかけるゆとり』(朝井リョウ)

時をかけるゆとり
著者:朝井リョウ
発売日:2014年12月
発行所:文藝春秋
価格:726円(税込)
ISBNコード:9784167902537

戦後最年少直木賞作家の初エッセイ集
就活生の群像『何者』で戦後最年少の直木賞受賞者となった著者。この初エッセイ集では、天与の観察眼を駆使し、上京の日々、バイト、夏休み、就活そして社会人生活について綴る。「ゆとり世代」が「ゆとり世代」を見た、切なさとおかしみが炸裂する23編。『学生時代にやらなくてもいい20のこと』改題。“圧倒的に無意味な読書体験”があなたを待っている!?

(文藝春秋公式サイト『時をかけるゆとり』より)

選書コメント:電車の中で肩を震わせるほど笑ったエッセイです。こんなに笑いをこらえるエッセイがあるんだというくらい面白すぎるんですよ。何回も読んでいて、特に面白いのが、朝井さんが『何者』という就活を描いた作品を書いたことがきっかけで就活エッセイを書くことになるのですが、朝井さん自身は就活の経験があまりなくて。その当時のエッセイを、いまの自分が添削をしてツッコミを入れるお話です。いままでに読んだ活字の中で一番笑った作品です。

 

『よだかの片想い』(島本理生)

よだかの片想い
著者:島本理生
発売日:2015年09月
発行所:集英社
価格:572円(税込)
ISBNコード:9784087453614

顔に大きなアザがあるため、世の中に居心地の悪さを感じている大学院生のアイコ。ルポ本の取材がきっかけで映画監督の飛坂に出会い、恋をして……。瑞々しく切ない恋と成長の物語。

(集英社公式サイト『よだかの片想い』より)

選書コメント:仕事が忙しくなって本を6年ぐらい読めなかった時期があって、久しぶりに手に取って読んだ小説です。少女だった女性が、大人の男性と恋をして少しずつ成長していく物語で、子どもの頃に読んでいた『ハリー・ポッター』などのファンタジーの恋愛模様とは違っていて、すごくリアルなものが描かれているというのが当時の私にはセンセーショナルでした。「何か映像化したい作品は?」と聞かれたときにこの作品を挙げて、ありがたいことにそれで企画が動き始めて映画の主演を務めさせていただきました。大好きな場面があって、それを撮影している瞬間は「夢が叶うってこういうことなんだな」と感無量でした。

 

『幸せについて』(谷川俊太郎)

幸せについて
著者:谷川俊太郎
発売日:2018年12月
発行所:ナナロク社
価格:1,100円(税込)
ISBNコード:9784904292846

豊かな人生経験と、詩人としてのみずみずしい感性から生み出された谷川俊太郎オリジナルの「幸せ」論。
短いことばと手書きの文字で書かれた本書、70年近くを詩人として生きてきた谷川さんの人生の知恵とことばがたくさん詰まった1冊です。

(ナナロク社公式サイト『幸せについて』より)

選書コメント:「大きな幸せよりも深い幸せを」など、谷川俊太郎さんの“ありがたいお言葉”がたくさん書かれている1冊です。もともと谷川俊太郎さんがすごく好きで、本屋さんでこの本を見つけた時に、さまざまな言葉、考え方を生み出している谷川さんが思う「幸せ」ってなんだろう?と思って手に取りました。

 

動画の紹介

 

プロジェクトの背景

近年、電子書籍の台頭・書籍のネット購入率の増加などを受け全国の本屋の数が激減しています。2000年には21,495店舗存在した本屋が2020年には11,024店舗(出版科学研究所調べ)と約半数にまで落ち込み、東京都にある中小書店(街の本屋)を中心に組織する東京都書店商業組合の加盟店舗数もまた、2022年1月時点で287店とピークだった1984年の1,426店から8割程度減少しています。

こうした苦境を受け同組合では、お客様の忙しい日々の中でゆっくり本と向き合う時間として、週の真ん中に位置する“木曜日”に目を向け、週に1回本屋へ足を運ぶ習慣づくりを目指して「#木曜日は本曜日」プロジェクトを開始しました。

同プロジェクトは東京都中小企業団体中央会の特別支援「デジタル技術活用による業界活性化プロジェクト」として、同中央会より委託を受け、東京都書店商業組合が運営しています。

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