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  • “エコをより身近なものに” 出版業界ならではのエコ活動を発信する「ONE ECO PROJECT」

    2022年08月08日
    本屋を歩く
    日販 文具雑貨MD課 荻原友美
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    書店店頭を通じ、出版業界を挙げたエコ活動を発信

    日販グループは、“人と文化のつながりを大切にして、すべての人の心に豊かさを届ける”ことを経営理念に掲げる企業として、持続可能な社会の実現に向けて、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)を重視した経営により、サステナブルな事業活動に取り組んでいます。(日販グループのESGの詳細はこちら

    その一環として、グループのESGスローガンである「“やさしいみらい”を新たな文化に」に基づき、日販は2022年4月、出版業界として取り組むべきエコ活動を企画、支援する「ONE ECO PROJECT」を発足しました。

    かねてより、出版業界では世の中で報じられているようなSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みやサステナブルな事業活動を行っている企業がそれほど多くないことに問題意識を持っていました。そこで、出版業界の中心にいる取次である日販が先陣を切ることにしました。

    ONE ECO PROJECTは、エコがより身近なものになることや、活動への理解を深めていただくこと、楽しみながら参画していただくことを目的とした取り組みです。そのためにもまずは、生活者自身が楽しみながらより身近にエコに関する知識を得る必要があると考え、出版業界の宝であるコミック、絵本、小説、雑誌など魅力あるコンテンツやキャラクターを通して啓蒙していくことにしました。

    ONE ECO PROJECTの主旨を出版社様にご説明し、第1弾プロダクトとして20の出版社様のご協力のもと「本袋」を開発。また、社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI」を運営する株式会社クラダシ様と連携し、書店店頭から「フードロス削減」のメッセージを発信しています。本稿では、この2つの取り組みについてご紹介いたします。

    ▼目次
    取り組み第1弾プロダクトは「本袋」
    「本袋」商品情報
    「メッセージショップ」について
    【導入書店様の声】“本気のアピール”で店舗価値を高める

    今後、ONE ECO PROJECTは協力企業をさらに増やし、次のような取り組みを通じて、出版業界を挙げて持続可能な社会の実現に向けて活動してまいります。

    1.出版業界ならではのコンテンツとエコ活動を組み合わせたイベントの企画・開催
    2.コンテンツとエコ素材を組み合わせた寄付付商品の製造開発・販売
    3.出版社様・全国書店様のエコ活動の発信サポート

    活動内容については、「ONE ECO PROJECT」公式サイトを通じ、随時情報を発信していきます。また、書店店頭を通じて、生活者に向け各種イベントや独自のエコ活動を展開、フォローするとともに、コンテンツの魅力を備えたさまざまなプロダクト開発を行います。加えて、今後は店頭備品や販促物などもエコ素材を活用し、書店様へ導入してまいります。

    「ONE ECO PROJECT」公式サイトはこちら

     

    取り組み第1弾プロダクトは「本袋」


    ONE ECO PROJECTでは、第1弾プロダクトとして出版社20社様から協力いただいた全75コンテンツの魅力でエコを身近なものにする「本袋(ほんぶくろ)」を開発し、2022年4月から順次、全国38法人、338店舗の書店様にてご展開いただいています。

    「本袋」は、書店店頭で出会う、人気コンテンツのデザインがあしらわれたコットンバッグです。「本袋」の利用や売場を通じて気軽にエコ活動に参加してもらうことで、出版業界としてサステナブルな取り組みに対する興味・関心を喚起し、生活者の知識獲得につながっていくことを目指します。また、「本袋」の売上の一部は特定非営利活動法人OWSに寄付されます。

    2022年4月から2023年5月までの14か月連続で、毎月5~6コンテンツずつの発売を予定しており、6月17日現在、16コンテンツのデザインがあしらわれた本袋が発売中です。

    (作品名五十音順)
    ◎2022年4月15日より順次
    ・いつつごうさぎのきっさてん/まつおりかこ(岩崎書店)
    ・14ひきのシリーズ/いわむらかずお(童心社)
    ・dancyu(プレジデント社)
    ・東京リベンジャーズ/和久井健(講談社)
    ・「ノンタン」シリーズ/キヨノサチコ(偕成社)

    ◎2022年5月20日より順次
    ・乙嫁語り/森薫(KADOKAWA)
    ・コジコジ/さくらももこ(集英社)
    ・ゴルゴ13/さいとう・たかを/さいとう・プロダクション(リイド社)
    ・「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズ/廣嶋玲子・作 jyajya・絵(偕成社)
    ・ポプテピピック/大川ぶくぶ(竹書房)
    ・らんま1/2/高橋留美子(小学館)

    ◎2022年6月17日より順次
    ・犬夜叉/高橋留美子(小学館)
    ・ちびまる子ちゃん/さくらももこ(集英社)
    ・BASARA/田村由美(小学館)
    ・パンどろぼう/柴田ケイコ(KADOKAWA)
    ・遊☆戯☆王/高橋和希(集英社)©高橋留美子/小学館 ©さくらプロダクション/集英社 ©田村由美/小学館 ©Keiko Shibata/KADOKAWA ©スタジオ・ダイス/集英社・テレビ東京・KONAMI

     

    「本袋」商品情報

    ・販売予定:2022年4月~2023年5月の期間、毎月5〜6コンテンツずつ、14か月連続で発売予定
    ・商品仕様:文庫本サイズのポケットがついた100%コットンのトートバッグ
    W280㎜×H320㎜(持ち手含まず)、540㎜(持ち手長さ)
    ・販売価格:本体530円(7月8日より)

    〈協力出版社様一覧〉(五十音順)
    岩崎書店/偕成社/KADOKAWA/コアミックス/講談社/JTBパブリッシング/集英社/小学館/スクウェア・エニックス/竹書房/童心社/白泉社/双葉社/プレジデント社/ブロンズ新社/文藝春秋/ポプラ社/リイド社/理論社/ワン・パブリッシング

     

    「メッセージショップ」について

    一部の書店様には、ONE ECO PROJECTの思いをより明確に伝える場として、「メッセージショップ」としての店頭展開にご協力をいただいています。「メッセージショップ」では、一部コンテンツの先行発売も行っています。

     

    【導入書店様の声】“本気のアピール”で店舗価値を高める

    ブラス 幕張 蔦屋書店 横田裕人氏

    ――「本袋」を導入された理由について教えてください。

    店舗価値を高めていく大きなチャンスだと考えたためです。
    日販グループホールディングスの吉川英作社長が以前からESGに取り組むことを明言されており、店舗でできることは何かを考えていました。ONE ECO PROJECTの取り組みについて聞いた瞬間に「これだ!」と思い、その日のうちに当店も参加したいことを伝えました。

    ――「本袋」という商品の魅力は。

    コミックや絵本のキャラクターなど、出版社の枠を超えた多種多様なプリントが続々と商品化できるのは、今までにない、取次だからこその企画だと感じます。
    ―おもな購買層やお客様の声についてお聞かせください。

    30~40代の女性が多いです。売場では、「懐かしい~」というお声がよく聞こえます。おそらく絵本のキャラクターを見ての声だと思います。

    ――展開のポイントについて教えてください。

    スタート時から、お店でできる最大限の展開をしたことがポイントです。書籍の不稼働在庫等を撤去して、スペースを確保することから始めました。お客様に対して、「今後本気でこの活動を続けていく」ことを大々的にアピールするために、3スパンを使って展開したことが現在に繋がっています。

    また店内に入られたお客様だけでなく、館内を行き交う方の目にも留まるように、入居するイオンモールの出入口と館内の主導線をつなぐポイントを展開場所として選定しました。

    ▲幕張 蔦屋書店では、メッセージショップとして「本袋」を大々的に展開中。施設の出入口から主導線へとつながる一等地でフックを2本使い、バッグであることがわかりやすく、柄が遠くからでもよく見えるよう工夫がなされている


    ――一方で、店頭展開における課題はありますか。

    本袋をアピールできている層に偏りのあることが気になります。エコバッグという性質上、大人の女性の購入が多くなるのはわかりますが、出版業界としてESGに取り組んでいることを世の中に認知してもらうためには、男女問わず、あらゆる世代にアピールすることが必要だと思います。比較的、コミック系の絵柄の販売数が多くないことから、その層へのアピールが今後の課題だと考えています。

    ――「メッセージショップ」としてご参加いただきありがとうございます。メッセージショップとなることの意義についてどのようにお考えでしょうか。

    今、私が所属している幕張 蔦屋書店は規模が大きいので、会社全体を引っ張っていく使命があると勝手に思っています。さらにショッピングモール内という立地で多くのお客様の目に触れる機会が多いので、メッセージショップとして取り組みたいと考えました。

    ――今後の展開についてはどのようにお考えですか。

    ボリューム感を失わないように、常に在庫は多めに持っておくようにしたいです。なぜならこの活動は永続的に続けていきたいですし、展開によってONE ECO PROJECTの印象が寂しいものになるのを避けたいからです。

    ――貴店独自でESGに取り組まれていることがあれば教えてください。

    当店ではSDGsをより理解していただくために、書籍やECO雑貨のフェアを継続的に実施しています。お子様向けのSDGs関連本を提案したり、「商品の原材料や仕組みの解説付き」でECO雑貨を展示したりしています。独自ということではありませんが、商材や内容を変えながら、フェア展開は継続していくつもりです。▲このコーナーでは、SDGsの17の目標のうち「つくる責任 つかう責任」をテーマに関連書籍やグッズを販売。SDGsについて学び、商品を購入することでエコにつながる、書店ならではの展開となっている


    ――そのほか、今後「本袋」や「ONE ECO PROJECT」に期待することなどはありますか。

    ONE ECO PROJECTとして「本袋」以外の商材が生まれることを期待しています。ECO文具などがあったらいいなと思います。

     

    あわせて読みたい

    ・書店から発信する「フードロス削減」:「ONE ECO PROJECT」×「KURADASHI」


    (「日販通信」2022年7月号より、一部編集して転載)




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