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「本がお友達だった」俳優・松岡茉優を形成してきた本とは?「#木曜日は本曜日」プロジェクト第18弾

「#木曜日は本曜日」プロジェクト

2022年10月に始動した、週に1回本屋へ足を運ぶ習慣づくりを目指すプロジェクト「#木曜日は本曜日」(主催:東京都書店商業組合)。毎週木曜日に本屋と本を愛する著名人やインフルエンサー、作家などの十数人が、「人生を変えた本」をテーマに実際に本屋で語るインタビュー動画を公開するとともに、彼らが選んだ人生を変えた本10冊を東京都内の約180店舗で販売するという試みです。

第1弾となる俳優・歌手の上白石萌音さんから、第17弾のミュージシャン・作家の尾崎世界観さんが紹介する人生を変えた本については、特設サイトおよび東京都書店商業組合公式YouTubeチャンネル「東京の本屋さん~街に本屋があるということ~」にて動画を公開中です。

2月9日(木)からの第18弾は、俳優の松岡茉優さんが担当します。

松岡茉優さんプロフィール

2008年「おはスタ」(テレビ東京)でおはガールとして本格デビュー後、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」 (2013)などで注目を集める。第42回日本アカデミー賞では「勝手にふるえてろ」で優秀主演女優賞、「万引き家族」で優秀助演女優賞を受賞。 2020年には「蜜蜂と遠雷」で優秀主演女優賞、2021年には「騙し絵の牙」で優秀主演女優賞を獲得した。主な映画出演作は「桐島、部活やめるってよ」「ちはやふる ―下の句―」「ちはやふる ―結び―」「ひとよ」「劇場」「騙し絵の牙」「ヘルドッグス」など。 Netflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」が全世界配信中、2023年2月公開の「スクロール」にも参加し、2023年3月19日から放送・配信の「連続ドラマW フェンス」では宮本エリアナさんとダブル主演を務める。

 



 

 

松岡茉優さんの人生を変えた10冊

本屋さんが大好きで、学生時代は「本が友達だった」と語る松岡茉優さん。現在、俳優としてさまざまな映画やドラマで活躍されていますが、演技に関わる部分でも本から影響を受けているとのことです。そんな松岡茉優さんの「人生を変えた10冊」の中から、選書コメント(動画より抜粋)とともに3冊を紹介します。本棚のデザインをあしらった限定しおり(写真)も開催書店で配布しています。
※全10冊および書棚設置&オリジナルしおり配布店舗は「#木曜日は本曜日」特設サイトをご覧ください。

 

『とにかくさけんでにげるんだ』(作:ベティー・ボガホールド、訳:安藤由紀、絵:河原まり子)

とにかくさけんでにげるんだ
著者:ベティー・ボガホールド 安藤由紀 河原まり子
発売日:1999年02月
発行所:岩崎書店
価格:1,430円(税込)
ISBNコード:9784265006168

「お母さんが呼んでるよ」などと誘われた時、身体をさわられた時…どうしたらいい?
具体例をあげてやさしく教える絵本。

・デパートでまいごになった男の子の話。
・公園で知らない人に「おじさんの車で一緒に行こう」といわれた男の子の話。
・マンションの通路でぶつかったおじさんに、いやなさわられ方をした女の子の話。
・家族旅行中、ホテルのゲームコーナーで「すごいゲームがあるよ」と知らない人の部屋に引っ張りこまれそうになった男の子の話。
・どうしたらわるい人から身をまもれるか、お父さんと話す女の子の話。
・親戚のおじさんの家で服をぬがされ、いやなゲームをさせられた女の子が、友だちのはげましでお母さんにそのことが言えた話。

誘拐や性被害にあったとき、どうしたらいいか親子で話し合える絵本です。

(岩崎書店公式サイト『とにかくさけんでにげるんだ』より)

選書コメント:幼稚園のころ、なぜかこの絵本が大好きで、繰り返し読んでと母に頼んでいました。よく言われる「知らない人に声をかけられたらついていっちゃいけないよ」から始まって、ちゃんと教えなきゃわからないこと、例えば、「勝手にあなたに触ってきた人」は、あなたの身体はあなただけのものだから触っちゃいけないものなんだよ、その人は悪い人なんだよって教えてくれる本です自分は自分だから、自分の感じたことを信じていいんだよって教えてくれた本で、本当に読んでよかった一冊です。子どもだけではなく、大人にもぜひ読んでほしいです。

 

『ドミノ』(恩田陸)

ドミノ
著者:恩田陸
発売日:2004年01月
発行所:角川書店
価格:704円(税込)
ISBNコード:9784043710010

些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作!
一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。下剤を盛られた子役の麻里花。推理力を競う大学生。別れを画策する青年実業家。昼下がりの東京駅、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが倒れてゆく!

(KADOKAWA公式サイト『ドミノ』より)

選書コメント:(裏表紙のあらすじを読み上げて)説明するのがすごく難しいのですが、恩田先生の作品の中でも若干異色というか、ほかの作品の「人の内側のうわー」というところを「うぎゃー」と出すような作品とちょっと違って、コミカルに人の想いを描かれている作品です。これだけ登場人物(27人+1匹)がいたら、どこかで辻褄を合わせなきゃいけない瞬間だったりとか、「ああ、ここの人のアレを忘れていた」とかが素人考えだと生じるのですが、それが1個もない。全員の思いがバタバタと倒れていって、最後は最高です。

 

『きみの隣りで』(益田ミリ)

きみの隣りで
著者:益田ミリ
発売日:2016年03月
発行所:幻冬舎
価格:1,320円(税込)
ISBNコード:9784344029088

いつも、そこにいるよ。
だから、飛べ。飛ぶんだ。

アラサーアラフォーの胸をわし掴みにしたシリーズ累計50万突破の四コマ漫画「すーちゃん」から10年。益田ミリの新たな代表作の誕生。

物語の主人公は、森の近くに住む早川さん。週末には、街で働くマユミちゃんとせっちゃんが遊びにやってきます。てくてく歩けば、毎日がきらきら。今日も女3人が往く。

(幻冬舎公式サイト『きみの隣りで』より)

選書コメント:益田ミリ先生の本が大大大好きで、全部持っている自信があります。やわらかい絵で、トーンも貼っていないし、背景もすごい埋めている訳じゃなくて、文字数も少ない。でもなんでこんなに泣けるんだという本が多いです。日常の中での大きな苦しみや大きな悲しみじゃなくて、「えっ、これ、えって思った私がおかしいの?」というような、些細な傷ついた心を癒してくれる本が、益田ミリ先生の本です。

 

動画の紹介

 

プロジェクトの背景

近年、電子書籍の台頭・書籍のネット購入率の増加などを受け全国の本屋の数が激減しています。2000年には21,495店舗存在した本屋が2020年には11,024店舗(出版科学研究所調べ)と約半数にまで落ち込み、東京都にある中小書店(街の本屋)を中心に組織する東京都書店商業組合の加盟店舗数もまた、2022年1月時点で287店とピークだった1984年の1,426店から8割程度減少しています。

こうした苦境を受け同組合では、お客様の忙しい日々の中でゆっくり本と向き合う時間として、週の真ん中に位置する“木曜日”に目を向け、週に1回本屋へ足を運ぶ習慣づくりを目指して「#木曜日は本曜日」プロジェクトを開始しました。

同プロジェクトは東京都中小企業団体中央会の特別支援「デジタル技術活用による業界活性化プロジェクト」として、同中央会より委託を受け、東京都書店商業組合が運営しています。

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