
- 頭のいい上司は死んでも答えを教えない。
- 著者:白潟敏朗
- 発売日:2025年05月
- 発行所:すばる舎
- 価格:1,870円(税込)
- ISBNコード:9784799113271
『頭のいい上司は死んでも答えを教えない。』の要点
1.日常の会話やミーティングで部下から質問されたとき、上司が答えを教えると、部下は成長の機会を失ってしまう。正しい対応は「〇〇さんは、どう思うの?」「〇〇さんは、どうしたいの?」と問い返すことである。
2.「〇〇さんは、どう思うの?」「〇〇さんは、どうしたいの?」と問い返したとき、部下から答えが出てこなくても、まずは黙って待とう。1分以上かかりそうなら、「作業してるから、ゆっくり考えて」と伝え、落ち着いて考えさせる。
『頭のいい上司は死んでも答えを教えない。』レビュー
「部下に質問されたら、すぐに答えるのが上司の役目だ」――そう信じている人が本書を手にすれば、大きな衝撃を受けるだろう。
部下の質問に即座に答える上司は一見頼もしく映る。しかし、その誠実さが実は部下から思考力と成長の機会を奪っているかもしれないのだ。
本書で著者は、部下から質問や相談を受けたとき、答えを与えるのではなく、自ら考えさせるべきだと主張する。「〇〇さんは、どう思うの?」「〇〇さんは、どうしたいの?」と問い返し、相手が沈黙してもじっと待ち、必要なときにヒントを与え、そして振り返りを徹底する。部下が「知識がないからわかりません」「緊急なので答えを教えてください」と言ってきたときもこの姿勢を貫くことが大切だとし、その際の具体的な対応法も示されている。
著者の白潟敏朗氏は、経営や戦略コンサルティングで豊富な実績を積み、トーマツ・イノベーションを創業した。7800社の企業に人材育成の場を提供し、組織変革を支えてきた人材育成のプロフェッショナルである。白潟総合研究所を中心に複数の企業を経営し、組織づくりの最前線で活躍を続けている(現在は研究所代表は退任)。
本書は、部下を「指示待ち人材」から「自ら考え動く人材」へと育てたい上司に最適である。読めばチームが主体的に動き出すだろう。真に部下の成長を願うなら、必ず手に取るべき一冊である。
『頭のいい上司は死んでも答えを教えない。』が気になる方におすすめ
- 「自分には価値がない」の心理学 新版
- 著者:根本橘夫
- 発売日:2025年07月
- 発行所:朝日新聞出版
- 価格:990円(税込)
- ISBNコード:9784022953261


