社会の変え方 日本の政治をあきらめていたすべての人へ
著者:泉房穂
発売日:2023年1月
発行所:ライツ社
価格:1,760円(税込)
ISBN:9784909044396
『社会の変え方 日本の政治をあきらめていたすべての人へ』の要点
1.障害を持つ弟とともに過ごした幼少期の経験が、著者に「冷たい社会への復讐」という原点の気持ちを生んだ。
2.明石市長に就任した著者は「子どもを核としたまちづくり」を推進することで、衰退していたまちを活気あるまちに復活させた。
3.明石市は障害者やマイノリティにもやさしいまちづくりを推進している。そこには、当事者とともに冷たい社会を変えていく姿勢がにじみ出ている。
4.政治が変わらないのは行動しない私たちの責任でもある。自身の将来のためにも、政治をあきらめてはいけない。
『社会の変え方 日本の政治をあきらめていたすべての人へ』レビュー
「冷たい社会への復讐」これが本書の著者で明石市長を務めた泉房穂氏の原点だ。
暴言問題を重く受け止め2023年春に市長を退任したが、彼の残した功績は偉大なものといえる。「18歳までの医療費無料化」といった、子どもを対象とした全国初の5つの無料化を実施。くわえて児童扶養手当の毎月支給などの子どもに寄り添う施策、犯罪被害者や障害者に手を差し伸べる条例など、ここで紹介しきれないほど多くの施策を実施してきた。結果、衰退していた明石市の財政を立て直し、明石市は「本当に住みやすい街大賞2022 in関西」で堂々の1位に選ばれるほど輝きを放っている。
著者には「自分が寝ている間にも、苦しんでいる市民がいると思うと寝ていられない。だから、寝るのは死んでからでいい」という思いが常にあるそうだ。このような強烈な志はどこからくるのだろうか。それは、著者が幼少期に感じた社会への怒りと、自分が変えなくてはという使命感からくるのだろう。
本書では、著者の生い立ちや明石のまちづくり、そして私たちが政治を変えるために何をすべきかが、情熱をもって語られる。希望に満ちた政治や社会に向けてどんなアクションがとれるか、今一度考えてみてはいかがだろうか。
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