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【売上ランキング】角田光代 おすすめ小説20選|最新版

角田光代 おすすめ小説20選

角田光代さんプロフィール

角田光代©新潮社写真部

角田光代

かくた・みつよ。1967年神奈川県生まれ。1990年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。1996年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、2005年『対岸の彼女』で直木賞、2006年「ロック母」で川端康成文学賞、2007年『八日目の蟬』で中央公論文芸賞、2011年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞、2012年『紙の月』で柴田錬三郎賞、『かなたの子』で泉鏡花文学賞、2014年『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞、2021年『源氏物語』(全3巻)訳で読売文学賞(研究・翻訳賞)、2025年『方舟を燃やす』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『キッドナップ・ツアー』『くまちゃん』『笹の舟で海をわたる』『坂の途中の家』『タラント』他エッセイなど多数。

 

「角田光代」小説 2024年ベストセラーランキング発表

1990年に『幸福な遊戯』でデビューして以来、日本文学界を牽引する存在として活躍し続けている角田光代さん。2005年に『対岸の彼女』で直木賞を受賞したほか、『八日目の蟬』や『紙の月』など、数々の作品が文学賞を受賞し、ドラマや映画の原作としても広く愛されています。

角田さんの小説の魅力は、誰もが経験したことのある心の揺れや葛藤を、まるで自分のことのように感じられるリアルな描写力にあります。例えば、『対岸の彼女』では専業主婦とキャリアウーマン、『紙の月』では平凡な銀行員など、登場人物は私たちのすぐそばにいるような人ばかりです。彼女たちが心の奥底に隠している本当の気持ちが、読んでいるうちに自分のことのように心に響いてきます。特に、女性の繊細な心理描写は秀逸で、多くの読者から共感の声が寄せられています。

表面的な「幸せ」や「成功」ではなく、その裏にある本音をていねいにすくい取った物語は、読み終わった後も深く心に残り、私たち自身の生き方をそっと見つめ直すきっかけを与えてくれます。この機会に、ぜひ角田さんの作品を手に取ってみてはいかがでしょうか。

今回は、2024年の販売冊数をもとに集計した、角田さんの小説ベストセラーランキングをお届けします。各作品のあらすじもあわせてご紹介しますので、ランキングを参考に、ぜひ書店店頭で気になる1冊を手に取ってみてください。

※ランキングは2024年の販売冊数を集計しています(集計期間:2024/1/1~2024/12/31)
※日販調べ

 

「角田光代」2024年に一番人気の作品は…?!

2024年にもっとも人気があった小説は、第132回直木賞受賞作『対岸の彼女』でした。2004年の刊行から20年以上経った今も、多くの読者に愛され続けるロングセラー作品です。

物語は、専業主婦の小夜子と、ベンチャー企業の社長の葵という、対照的な2人の女性を軸に進んでいきます。まったく異なる人生を歩んできた2人が、ひょんなことから出会い、互いの生活に深く関わっていく中で、それぞれが抱えてきた過去や孤独が少しずつ明らかになっていきます。

結婚する、しない。子どもがいる。いない。それだけで女どうし、なぜ分かりあえなくなるんだろう。多様化した現代を生きる女性たちの友情と、その間に生まれる亀裂を描いた長編小説です。

 
角田光代『対岸の彼女』『対岸の彼女』
著者:角田光代
発売日:2007年10月
発行所:文藝春秋
定価:792円(税込)
ISBN:9784167672058

35歳の専業主婦・小夜子は、同い年のベンチャー企業の女社長・葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが……。
多様化した現代を生きる女性の、友情と亀裂を描く感動の傑作長編にして、第132回直木賞受賞作。

(文藝春秋公式サイト『対岸の彼女』より)

 

「角田光代」小説 2024年ベストセラーランキング

第2位『タラント』

タラント
著者:角田光代
発売日:2024年08月
発行所:中央公論新社
価格:946円(税込)
ISBNコード:9784122075450

片足の祖父、不登校の甥、“正義感”で過ちを犯したみのり。心に深傷を負い、あきらめた人生に使命―タラント―が宿る、慟哭の長篇小説。

(中央公論新社公式サイト『タラント』より)

 

第3位『さがしもの』

さがしもの
著者:角田光代
発売日:2008年11月
発行所:新潮社
価格:649円(税込)
ISBNコード:9784101058245

「その本を見つけてくれなけりゃ、死ぬに死ねないよ」、病床のおばあちゃんに頼まれた一冊を求め奔走した少女の日を描く「さがしもの」。初めて売った古本と思わぬ再会を果たす「旅する本」。持ち主不明の詩集に挟まれた別れの言葉「手紙」など9つの本の物語。無限に広がる書物の宇宙で偶然出会ったことばの魔法はあなたの人生も動かし始める。

(新潮社公式サイト『さがしもの』より)

 

第4位『方舟を燃やす』

方舟を燃やす
著者:角田光代
発売日:2024年02月
発行所:新潮社
価格:1,980円(税込)
ISBNコード:9784104346080

口さけ女はいなかった。恐怖の大王は来なかった。噂はぜんぶデマだった。一方で大災害が町を破壊し、疫病が流行し、今も戦争が起き続けている。何でもいいから何かを信じないと、今日をやり過ごすことが出来ないよ――。飛馬と不三子、縁もゆかりもなかった二人の昭和平成コロナ禍を描き、「信じる」ことの意味を問いかける傑作長篇。

(新潮社公式サイト『方舟を燃やす』より)

 

第5位『八日目の蟬』

八日目の蝉
著者:角田光代
発売日:2011年01月
発行所:中央公論新社
価格:649円(税込)
ISBNコード:9784122054257

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか......。心ゆさぶるラストまで息もつがせぬ傑作長編。第二回中央公論文芸賞受賞作。

(中央公論新社公式サイト『八日目の蟬』より)

 

第6位『銀の夜』

銀の夜
著者:角田光代
発売日:2023年11月
発行所:光文社
価格:836円(税込)
ISBNコード:9784334101268

女子高生バンドを組んで、一時売れっ子となった過去を持つちづる、麻友美、伊都子。35歳となった現在は、人生のピークは10代だったと自虐的に懐かしむような受け身の毎日を送っている。そんなある日、伊都子の切実な願いに応えるようにして3人はまた力を合わせることに……。人生と本当に向き合い始めた大人女性の「生きる手応えとは?」を描いた話題作。

(光文社公式サイト『銀の夜』より)

 

第7位『あなたを待ついくつもの部屋』

あなたを待ついくつもの部屋
著者:角田光代
発売日:2024年07月
発行所:文藝春秋
価格:1,705円(税込)
ISBNコード:9784163918747

母に教わった「バーの味」、夫婦で訪れた憧れの上高地……。全国3か所の帝国ホテルを舞台に織りなす、めくるめく部屋の物語。

(文藝春秋公式サイト『あなたを待ついくつもの部屋』より)

 

第8位『紙の月』

紙の月
著者:角田光代
発売日:2014年09月
発行所:角川春樹事務所
価格:649円(税込)
ISBNコード:9784758438452

ただ好きで、ただ会いたいだけだった。わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が1億円を横領した。正義感の強い彼女がなぜ? そして――梨花が最後に見つけたものは?! あまりにもスリリングで狂おしいまでに切実な、角田光代の傑作長篇小説。各紙誌でも絶賛され、ドラマ化もされた第25回柴田錬三郎賞受賞作が、遂に文庫化!

(角川春樹事務所公式サイト『紙の月』より)

 

第9位『愛がなんだ』

愛がなんだ
著者:角田光代
発売日:2006年02月
発行所:角川書店
価格:748円(税込)
ISBNコード:9784043726042

OLのテルコはマモちゃんにベタ惚れだ。彼から電話があれば仕事中に長電話、デートとなれば即退社。全てがマモちゃん最優先で会社もクビ寸前。濃密な筆致で綴られる、全力疾走片思い小説。

(KADOKAWA公式サイト『愛がなんだ』より)

 

第10位『空中庭園』

空中庭園
著者:角田光代
発売日:2005年07月
発行所:文藝春秋
価格:704円(税込)
ISBNコード:9784167672034

京橋家のモットーは「何ごともつつみかくさず」。普通の家族の表と裏、光と影を描いた連作家族小説。第3回婦人公論文芸賞受賞。

(文藝春秋公式サイト『空中庭園』より)

 

第11位『森に眠る魚』

森に眠る魚
著者:角田光代
発売日:2011年11月
発行所:双葉社
価格:755円(税込)
ISBNコード:9784575514643

都内文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通して互いに心を許しあう彼女たちだったが、その関係性は徐々に変容してゆく。引き金となったのは小学校受験なのか、それとももっと他の何かなのか。――あの子さえいなければ。私さえいなければ。5人のせめぎあう感情が胸にひりひりと迫る、著者母子小説の衝撃作!

(双葉社公式サイト『森に眠る魚』より)

 

第12位『トリップ』

トリップ
著者:角田光代
発売日:2007年02月
発行所:光文社
価格:748円(税込)
ISBNコード:9784334741921

普通の人々が平凡に暮らす東京近郊の街。駆け落ちしそびれた高校生、クスリにはまる日常を送る主婦、パッとしない肉屋に嫁いだ主婦――。何となくそこに暮らし続ける何者でもないそれらの人々がみな、日常とはズレた奥底、秘密を抱えている。
小さな不幸と小さな幸福を抱きしめながら生きる人々を、透明感のある文体で描く珠玉の連作小説。直木賞作家の真骨頂。

(光文社公式サイト『トリップ』より)

 

第13位『Presents』(小説:角田光代、絵:松尾たいこ)

Presents
著者:角田光代 松尾たいこ
発売日:2008年11月
発行所:双葉社
価格:628円(税込)
ISBNコード:9784575512403

私たちはたくさんの愛を贈られて生きている。この世に生まれて初めてもらう「名前」。放課後の「初キス」。女友達からの「ウェディングヴェール」。子供が描いた「家族の絵」――。人生で巡りあうかけがえのないプレゼントシーンを、小説と絵で鮮やかに切り取った12編。贈られた記憶がせつなくよみがえり、大切な人とのつながりが胸に染みわたる。

(双葉社公式サイト『Presents』より)

 

第14位『ひそやかな花園』

ひそやかな花園
著者:角田光代
発売日:2014年02月
発行所:講談社
価格:836円(税込)
ISBNコード:9784062777582

幼い頃、毎年家族ぐるみでサマーキャンプをすごしていた7人。その思い出は輝かしい夏の大切な記憶だ。しかしキャンプは、ある年から突然中止になった。時は経ち、別々の人生を歩んでいた7人の中で一人が「あの集まり」の謎を探り始める。――このキャンプは何だったのか、なぜ突然なくなったのか。そして7人が再び会って衝撃の「真実」を知ったとき、彼らが選んださらなる道は――。すべての命に祝福を捧げる物語。

(講談社公式サイト『ひそやかな花園』より)

 

第15位『平凡』

平凡
著者:角田光代
発売日:2019年08月
発行所:新潮社
価格:649円(税込)
ISBNコード:9784101058344

妻に離婚を切り出され取り乱す夫と、その心に甦る幼い日の記憶(「月が笑う」)。人気料理研究家になったかつての親友・春花が、訪れた火災現場跡で主婦の紀美子にした意外な頼みごと(「平凡」)。飼い猫探しに親身に付き添うおばさんが、庭子に語った息子とおにぎりの話(「どこかべつのところで」)。人生のわかれ道をゆき過ぎてなお、選ばなかった「もし」に心揺れる人々を見つめる6つの物語。

(新潮社公式サイト『平凡』より)

 

第16位『太陽と毒ぐも』

太陽と毒ぐも
著者:角田光代
発売日:2021年07月
発行所:文藝春秋
価格:858円(税込)
ISBNコード:9784167917227

「角田光代の隠れた傑作」といわれる、不完全な恋人たちの、キュートでちょっと毒のある11のラブストーリー。

(文藝春秋公式サイト『太陽と毒ぐも』より)

 

第17位『坂の途中の家』

坂の途中の家
著者:角田光代
発売日:2018年12月
発行所:朝日新聞出版
価格:792円(税込)
ISBNコード:9784022649089

最愛の娘を殺した母親は、私かもしれない。
刑事裁判の補充裁判員になった里沙子は、子どもを殺した母親をめぐる証言にふれるうち、いつしか彼女の境遇にみずからを重ねていくのだった――。
社会を震撼させた乳幼児の虐待死事件と〈家族〉であることの光と闇に迫る心理サスペンス。

(朝日新聞出版公式サイト『坂の途中の家』より)

 

第18位『くまちゃん』

くまちゃん
著者:角田光代
発売日:2011年11月
発行所:新潮社
価格:781円(税込)
ISBNコード:9784101058283

風変わりなくまの絵柄の服に身を包む、芸術家気取りの英之。人生最大級の偶然に賭け、憧れのバンドマンに接近したゆりえ。舞台女優の夢を捨て、有望画家との結婚を狙う希麻子。ぱっとしない毎日が一変しそうな期待に、彼らはさっそく、身近な恋を整理しはじめるが……。ふる/ふられる、でつながる男女の輪に、学生以上・社会人未満の揺れる心を映した共感度抜群の「ふられ」小説。

(新潮社公式サイト『くまちゃん』より)

 

第19位『彼女のこんだて帖』

彼女のこんだて帖
著者:角田光代
発売日:2011年09月
発行所:講談社
価格:682円(税込)
ISBNコード:9784062770194

長く付き合った男と別れた。だから私は作る。私だけのために、肉汁たっぷりのラムステーキを! 仕事で多忙の母親特製かぼちゃの宝蒸し、特効薬になった驚きのピザ、離婚回避のミートボールシチュウ――舌にも胃袋にも美味しい料理は、幸せを生み、人をつなぐ。レシピつき連作短編小説集。

(講談社公式サイト『彼女のこんだて帖』より)

 

第20位『キッドナップ・ツアー』

キッドナップ・ツアー
著者:角田光代
発売日:2003年06月
発行所:新潮社
価格:605円(税込)
ISBNコード:9784101058214

5年生の夏休みの第一日目、私はユウカイ(=キッドナップ)された。犯人は2か月前から家にいなくなっていたおとうさん。だらしなくて、情けなくて、お金もない。そんなおとうさんに連れ出されて、私の夏休みは一体どうなっちゃうの? 海水浴に肝試し、キャンプに自転車泥棒。ちょっとクールな女の子ハルと、ろくでもない父親の、ひと夏のユウカイ旅行。私たちのための夏休み小説。

(新潮社公式サイト『キッドナップ・ツアー』より)

 

最新刊『神さまショッピング』が発売!

角田光代さんの最新作『神さまショッピング』が、9月25日(木)に発売されました。

本作は、第4位にランクインした『方舟を燃やす』から通じるテーマである「信じること」を題材に、自分なりの神さまを探し求める8人の物語を描く短編集です。こちらの最新刊もぜひ書店で手に取って、お楽しみください。

角田光代『神さまショッピング』『神さまショッピング』
著者:角田光代
発売日:2025年9月25日
発行所:新潮社
定価:1,760円(税込)
ISBN:9784104346097

夫にも誰にも内緒でひとりスリランカへ向かった私が、善き願いも悪しき願いも叶えてくれる神さまに祈るのは、ぜったい誰にも言えないあのこと――。神楽坂、ミャンマー、雑司ヶ谷、レパルスベイ、ガンジス川。どこへ行けば、願いは叶うのだろう。誰もが何かにすがりたい今の時代に、私のための神さまを求める8人を描く短篇集。

(新潮社公式サイト『神さまショッピング』より)

 

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