ベストセラー『#真相をお話しします』の映画化でも話題の結城真一郎さんの最新作『どうせ世界は終わるけど』が5月28日(水)に発売されました。
本作で描かれるのは、人類滅亡が確実視される世界――ただし100年後に。未来への諦念がひろがっていくなか、人々のささやかな営みが少しずつ重なり合い、世界に希望をともしていく連作短編集となっています。
また、結城さんはメディアでも注目されており、書評家のスケザネさんと文芸ポッドキャスト「本の窓」で対談されたほか、5月31日(土)放送の「王様のブランチ」(TBS系)BOOK特集への出演も予定されています。
ぜひ、書店で手に取ってご覧ください。
著者:結城真一郎
発売日:2025年5月28日
発行所:小学館
定価:1,870円(税込)
ISBN:9784093867542
人類はゆるりと滅亡に向かう?
人類滅亡の危機がやってくる――ただし百年後に。世界を駆け巡った衝撃ニュースだったが、「終末」を意識させるには、小惑星衝突までの猶予が長かった。人々のささやかな勇気が少しずつ重なり合い、世界に希望をともしていく奇跡の連作短編集!――これを機に、人類は捨てたりしないのかな。
――なにを?
――種の存続っていう根源的な本能を。ベストセラー『#真相をお話しします』著者にして、ミステリ界のエースがどうしても描きたかった、未来なき世界で“希望”を編む人々の物語。
(小学館公式サイト『どうせ世界は終わるけど』より)
〉『どうせ世界は終わるけど』の特設サイトは、こちら
小説投稿サイト「monogatary.com」とのコラボ企画を開催!大賞作を発表
結城真一郎さんの新刊『どうせ世界は終わるけど』の発売を記念し、「『どうせ世界は終わるけど』× monogatary.com#どうせか 発売記念コラボコンテスト」が開催されました。
小説投稿サイト「monogatary.com」は、毎日運営より出される「お題」へ自由に「物語」を投稿でき、それに対して挿絵やコメントをつけるなどさまざまなリアクションをして遊べるプラットフォームです。
今回は、『どうせ世界は終わるけど』で描かれる「人類滅亡まで、あと100年」をお題とした募集に、全452の作品が集まりました。monogatary.com運営スタッフ、小学館スタッフの選考による選考を経て、最終的に結城真一郎さんによって大賞作品が選出されました。
〉企画の詳細は、こちら
【大賞受賞作品】
「地球防衛省戦略室」佐加島テトラ
(https://monogatary.com/story/509630)
【選考委員長・結城真一郎さんによる選評】
発想という観点で明らかに一頭地を抜いた作品でした。少なくとも、僕自身はどれだけ逆立ちしても「ロジカルシンキングの末にサタンを召喚し、小惑星を破壊してもらう」という発想に至れないと断言できます。一読してすぐ「なぜ彼らはこんなふざけた作戦に本気で取り組んでいるのか」と我に返りかけましたが、それも「滅亡まで100年の猶予があるから」だと一人で勝手に納得し、腑(ふ)に落ちました(おそらく「滅亡まであと10年」であれば、彼らもこんな作戦を大真面目に企画立案していないはずです)。
また、作中において明確に人類滅亡を回避できたのはこの作品だけであり、その潔さも高く評価しました。軽妙で、コミカルで、馬鹿馬鹿しくも全身全霊で、しかしいざ人類が窮地に立たされたとき、最後まで忘れてはならないのはこの前向きさかもしれない……と思わされる、底抜けに楽しい“終末”でした。というわけで、大賞受賞作はこちらの『地球防衛省戦略室』にて「アグリー」とさせていただきます。
たくさんのご応募、誠にありがとうございました。またどこかで皆様の作品を拝読できるのを、心より楽しみにしております。
著者のプロフィール
結城真一郎
ゆうき・しんいちろう。1991年神奈川県生まれ。東京大学法学部卒業。2018年『名もなき星の哀歌』で、第5回新潮ミステリー大賞を受賞しデビュー。2021年「#拡散希望」で、第74回日本推理作家協会賞〈短編部門〉を受賞。同作を収録した短編集『#真相をお話しします』がベストセラーに。他の著書に『プロジェクト・インソムニア』『救国ゲーム』『難問の多い料理店』がある。
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