「良い子に育ってほしい!」
そう願うのは、子どもが生まれたときに誰もが思うこと。でも、「良い子」ってどんな子? そのために親は何をすればいいの? そんな疑問を抱えて、スマホで検索したことがある人も多いのではないでしょうか。
今は子育て情報があふれる時代。調べれば調べるほど情報が押し寄せ、気づけば迷子に……。そんなときに手に取ってほしいのが、『自分で考えて動く力がつく 最高の育て方事典 どんな子も必ず伸びる56のメソッド』です。この本を指針にすれば、子どもと一緒に前向きに進んでいけるはず!
5000人の園児と向き合ってきた教育者のメソッド
著者は東京いずみ幼稚園の園長・小泉敏男さん。5000人以上の園児と関わる中で見つけた教育法を、7つのカテゴリーに分けて紹介しています。その実績もすごいのですが、さらに驚くのは卒園児の平均IQが毎年120以上を記録していること。そんなスゴイ幼稚園のメソッドを、家庭でも実践できるように具体的に解説してくれる1冊です。「なぜやるのか?」「どんな効果があるのか?」「どうやるのか?」が分かりやすくまとまっているので、すぐに取り入れられます。
しかも本書は「事典」スタイル。最初から順番に読まなくても、気になる項目からパッと開いて読めるのが便利です。
気になる項目から読むだけでOK!
例えば、こんな疑問を持つ人にピッタリ!
・子どもを伸ばす上手な子育てとは?
・「自らできる子」に育てるには?
・「自ら学ぶ子」に育てるには?
・子どもの言葉の力を伸ばすには?
・感性の豊かな子に育てるには?
・算数が好きな子に育てるには?
・運動好きな子に育てるには?
「うちの子にはどんな力を伸ばしてほしいかな?」と考えながら、気になるところから読んでみると、ワクワクしてくるはず!
「読み聞かせ」+αで言葉の力をぐんぐん伸ばす
ちなみに、うちには2歳の娘がいます。最近の彼女のブームは「おしゃべり」。日に日に増える語彙や言い回し、突然口ずさむ歌など、常に声を出している印象です。そこで、私が一番気になったのは「子どもの言葉の力を伸ばすには?」という項目でした。
まず大事なのは「読み聞かせ」。これはよく知られた方法ですが、本書では「演出」を加えるとより効果的になると書かれています。声色を変えたり、抑揚をつけたり、クイズを交えたりすることで、子どもにとって楽しい時間として記憶に残るのだそう。
実際に娘と試してみたのが「指さし読み」と「音読」。これまで私が一方的に読んでいたので、目からウロコでした。ただ聞くだけでは「音」に過ぎなかった物語が、指さし読みをすることで「文字」として視覚情報にもなる。
また、声に出して読むことで、すぐにアウトプットできる。これが刺激になるようで、娘も普段以上に楽しんでいました。
(もちろん2歳なので、1冊丸ごとではなく、1ページやワンフレーズだけですが、それでも十分に効果を感じました!)
「最高の育て方」とは、親子で楽しむこと!
親の膝の上に座って絵本を読んでもらうこと以上に心地よい経験はありません。(中略)
親子でゆっくり絵本を楽しめる時間は、実はそんなに長くありません。生まれてから小学校に上がるまでの、せいぜい6~7年といったところではないでしょうか。
子育て本って、ちょっと堅苦しく感じることもありますよね。「私にできるのかな?」と不安になることも。でも、この本を読んで気づいたのは、幼少期って親にとっても貴重で幸せな時間だということ。子どもにとって、遊び=学び、学び=遊び。本書には、親子で楽しみながら学べるヒントが詰まっています。
「親子の楽しい時間が、子どもの長所を伸ばすことにつながる」。これこそが、まさに「最高の育て方」なのかもしれません。
子育てに迷ったら、この1冊を開いてみてください。親も子も、一緒に成長できるヒントがきっと見つかるはずです!
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(レビュアー:Micha)
- 自分で考えて動く力がつく 最高の育て方事典 どんな子も必ず伸びる56のメソッド
- 著者:小泉敏男
- 発売日:2025年03月
- 発行所:講談社
- 価格:1,980円(税込)
- ISBNコード:9784065389096
※本記事は、講談社|今日のおすすめ(書籍)に2025年4月22日に掲載されたものです。
※この記事の内容は掲載当時のものです。