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「複数だと話しづらい現象」を起こしているのは「脳」!『なぜ僕は、4人以上の場になると途端に会話が苦手になるのか』【総合3.7】

なぜ僕は、4人以上の場になると途端に会話が苦手になるのか

なぜ僕は、4人以上の場になると途端に会話が苦手になるのか
著者:岩本武範
発売日:2017年05月
発行所:サンマーク出版
価格:1,210円(税込)
ISBNコード:9784763136268

 

『なぜ僕は、4人以上の場になると途端に会話が苦手になるのか』の要点

1.複数になると急に話しづらくなるのは「脳の処理能力」が原因だ。人間の脳は3人までのコミュニケーションは処理できるが、4人になると処理能力を超えてしまう。

2.会話中、脳では主に「前頭葉」が働いている。

3.複数コミュニケーションの場では「2番手」を目指そう。話を振ってもらい、それを誰かにパスする役割は一番おいしいポジションだ。

4.会話の前は、手を「グーパー」して動かそう。前頭葉が活性化され、言葉がスムーズに出てくるようになる。

 

『なぜ僕は、4人以上の場になると途端に会話が苦手になるのか』レビュー

「1対1なら楽しく話せるのに、人数が増えてくると話しづらくなる」「大人数の会話の輪には入りにくい」ということはないだろうか。「自分はコミュ障ではない(はず)」「会話は苦手ではない(はず)」なのに、なぜこのようなことが起こるのだろうか。

「人と話す」という行為は同じでも、人数が増減すると「話しやすさ」が変わってくる――。この不可思議だけどありふれたナゾに切り込み、その原因を解明したのが本書である。

本書によると、「複数だと話しづらい現象」を起こしているのは「脳」だという。会話中、見かけは和やかに話している風でも、頭の中は猛スピードで処理をしている。相手の言葉を聞いてその内容を理解して、「うんうん」と相づちを打ったり「へぇ~、そうなんだ!」と驚いてみたりする。そして、会話の流れにふさわしい言葉や話題を選んで、相手に打ち返す。このループを高速で回しているのだ。

相手が1人ならまだいいが、人数が増えるにつれて処理する内容が複雑化し、速度も上がる。すると脳は処理しきれずパンクして、言葉が出なくなってしまうのだそうだ。そして、その「処理できる・できない」の境界は「3」と「4」の間にある。たしかに、オリンピックのメダルの数や「トップ3」「世界三大〇〇」など、3でまとめられているものは多い。何気なくとらえていたが、そこには脳の仕組みが関係していたとは驚くばかりだ。

本書では、複数コミュニケーションの克服法にも触れている。「人が集まる場が苦手」という人は、一度目を通してみてはいかがだろうか。

 

『なぜ僕は、4人以上の場になると途端に会話が苦手になるのか』が気になる方におすすめ

世界最先端の研究が教える新事実 対人心理学BEST100
著者:内藤誼人
発売日:2024年07月
発行所:総合法令出版
価格:1,650円(税込)
ISBNコード:9784862809544