「原田マハ」2023年書籍(小説)ベストセラーランキング発表
原田マハさんは、2006年に『カフーを待ちわびて』で日本ラブストーリー大賞を受賞し、作家デビューしました。その後も、アンリ・ルソーによる幻の名画を題材にした『楽園のカンヴァス』で山本周五郎賞、陶芸家のバーナード・リーチの生涯を描いた『リーチ先生』で新田次郎文学賞を受賞するなど、実在の美術作品やアーティストを題材にしたフィクションで、多くの賞を受賞しています。
原田さんの作品は、美術館の学芸員としての経験を活かした「アート小説」が特徴です。史実をベースにしたフィクションは、歴史的背景と現代のストーリーを巧みにリンクさせ、過去と現在が交錯するドラマチックな展開を楽しむことができます。物語は、美術作品や芸術家の背景をていねいに説明しながら進むので、美術の知識がない方でも十分に楽しめるように描かれています。
そのほかにも、映画への愛情と家族の絆を描いた『キネマの神様』や、スピーチライターを題材に言葉の力を感じさせる『本日は、お日柄もよく』など、幅広いジャンルで原田さんの多才な作風を感じられます。どの作品も読者を引き込むストーリーテリングで、読後は心に残る余韻を感じさせ、何度も読み返したくなる魅力があります。
今回は、原田さんの作品で、2023年の販売冊数を集計したベストセラーランキングをご紹介します。ランキングをご参考に、ぜひ書店店頭でお好みの1冊を手に取ってみてください。
※ランキングは2023年の販売冊数を集計しています(集計期間:2023/1/1~2023/12/31)
※日販調べ
2023年に一番人気の作品は…?!
原田マハさんの小説で、2023年に一番人気があった作品は、『リボルバー』でした。
本作は、フィンセント・ファン・ゴッホの死を巡るミステリー小説で、ミステリーとしての緊張感と、美術史の深い知識が融合した一冊です。ゴッホが本当に自殺したのか、それとも他殺だったのかというアート史上の大きな謎に迫ります。
『リボルバー』
著者:原田マハ
発売日:2023年7月
発行所:幻冬舎
定価:737円(税込)
ISBN:9784344433069
パリのオークション会社に勤務する高遠冴の元にある日、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれた。それはフィンセント・ファン・ゴッホの自殺に使われたものだという。だが持ち主は得体の知れない女性。なぜ彼女の元に? リボルバーの真贋は? 調べを進めるうち、冴はゴッホとゴーギャンの知られざる真実に迫っていく。傑作アートミステリ。
(幻冬舎公式サイト『リボルバー』より)
「原田マハ」2023年書籍(小説)ベストセラーランキング第2位~第10位
第2位『本日は、お日柄もよく』
- 本日は、お日柄もよく
- 著者:原田マハ
- 発売日:2013年06月
- 発行所:徳間書店
- 価格:713円(税込)
- ISBNコード:9784198937065
「言葉は世界を変える」伝説のスピーチライターと彼女の言葉に魅せられた若者の物語。
会社員・二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター・久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された! 目頭が熱くなるお仕事小説。(徳間書店公式サイト『本日は、お日柄もよく』より)
第3位『〈あの絵〉のまえで』
- 〈あの絵〉のまえで
- 著者:原田マハ
- 発売日:2022年12月
- 発行所:幻冬舎
- 価格:594円(税込)
- ISBNコード:9784344432482
「絶対、あきらめないで。待ってるからね。ずっと、ずっと」。美術館で受け取ったのは、亡き祖母からのメッセージ――。作家志望でライターの亜衣は、忙しさを言い訳に遠ざけていた祖母を突然喪ってしまう。後悔と孤独に苛まれる亜衣を救ったのは、お節介な年上の隣人だった(「豊饒」)。傷ついても再び立ち上がる勇気を得る極上の美術小説集。
(幻冬舎公式サイト『〈あの絵〉のまえで』より)
第4位『風神雷神 Juppiter,Aeolus(上・下)』
- 風神雷神Juppiter,Aeolus 上
- 著者:原田マハ
- 発売日:2022年12月
- 発行所:PHP研究所
- 価格:990円(税込)
- ISBNコード:9784569902555
- 風神雷神Juppiter,Aeolus 下
- 著者:原田マハ
- 発売日:2022年12月
- 発行所:PHP研究所
- 価格:968円(税込)
- ISBNコード:9784569902562
芸術(アート)という名のタイムカプセルが、いま開かれる――。京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、レイモンド・ウォンと名乗るマカオ博物館の学芸員が現れた。彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画と、天正遣欧少年使節の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてそこに記された「俵…屋…宗…達」の四文字だった――。
天才絵師・宗達の名画〈風神雷神図屏風〉を軸に描く冒険譚。(PHP研究所公式サイト『風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)』より)
第5位『生きるぼくら』
- 生きるぼくら
- 著者:原田マハ
- 発売日:2015年09月
- 発行所:徳間書店
- 価格:759円(税込)
- ISBNコード:9784198940140
いじめから、ひきこもりとなった二十四歳の麻生人生。頼りだった母が突然いなくなった。残されていたのは、年賀状の束。その中に一枚だけ記憶にある名前があった。「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」マーサばあちゃんから? 人生は四年ぶりに外へ! 祖母のいる蓼科へ向かうと、予想を覆す状況が待っていたーー。人の温もりにふれ、米づくりから、大きく人生が変わっていく。
(徳間書店公式サイト『生きるぼくら』より)
第6位『常設展示室―Permanent Collection―』
- 常設展示室
- 著者:原田マハ
- 発売日:2021年11月
- 発行所:新潮社
- 価格:649円(税込)
- ISBNコード:9784101259642
いつか終わる恋をしていた私。不意の病で人生の選択を迫られた娘。忘れられないあの人の記憶を胸に秘めてきた彼女。運命に悩みながら美術館を訪れた人々の未来を、一枚の絵が切り開いてくれた――足を運べばいつでも会える常設展は、今日もあなたを待っている。ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷……実在する6枚の絵画が物語を豊かに彩る、極上のアート短編集。
(新潮社公式サイト『常設展示室―Permanent Collection―』より)
第7位『スイート・ホーム』
- スイート・ホーム
- 著者:原田マハ
- 発売日:2022年04月
- 発行所:ポプラ社
- 価格:770円(税込)
- ISBNコード:9784591173640
幸せのレシピ。隠し味は、誰かを大切に想う気持ち――。舞台は阪急沿線の小さな洋菓子店。頑張るあなたに元気をくれる、とびきり温かな絆の物語。
(ポプラ社公式サイト『スイート・ホーム』より)
第8位『楽園のカンヴァス』
- 楽園のカンヴァス
- 著者:原田マハ
- 発売日:2014年07月
- 発行所:新潮社
- 価格:880円(税込)
- ISBNコード:9784101259611
ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに籠めた想いとは――。山本周五郎賞受賞作。
(新潮社公式サイト『楽園のカンヴァス』より)
第9位『たゆたえども沈まず』
- たゆたえども沈まず
- 著者:原田マハ
- 発売日:2020年04月
- 発行所:幻冬舎
- 価格:825円(税込)
- ISBNコード:9784344429727
誰も知らない、ゴッホの真実。
天才画家フィンセント・ファン・ゴッホと、商才溢れる日本人画商・林忠正。二人の出会いが、〈世界を変える一枚〉を生んだ。
1886年、栄華を極めたパリの美術界に、流暢なフランス語で浮世絵を売りさばく一人の日本人がいた。彼の名は、林忠正。その頃、売れない画家のフィンセント・ファン・ゴッホは、放浪の末、パリにいる画商の弟・テオの家に転がり込んでいた。兄の才能を信じ献身的に支え続けるテオ。そんな二人の前に忠正が現れ、大きく運命が動き出すーー。『楽園のカンヴァス』『暗幕のゲルニカ』の著者によるアート小説の最高傑作、誕生!(幻冬舎公式サイト『たゆたえども沈まず』より)
第10位『あなたは、誰かの大切な人』
- あなたは、誰かの大切な人
- 著者:原田マハ
- 発売日:2017年05月
- 発行所:講談社
- 価格:704円(税込)
- ISBNコード:9784062936606
勤務先の美術館に宅配便が届く。差出人はひと月前、孤独のうちに他界した父。つまらない人間と妻には疎まれても、娘の進路を密かに理解していた父の最後のメッセージとは……(「無用の人」)。歳を重ねて寂しさと不安を感じる独身女性が、かけがえのない人に気が付いたときの温かい気持ちを描く珠玉の六編。
(講談社BOOK倶楽部 原田マハ『あなたは、誰かの大切な人』特設サイトより)
著者のプロフィール
原田マハ
はらだ・まは。1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部美術史科卒業。伊藤忠商事、森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館への派遣を経て、2002年独立後フリーのキュレーターとして活躍。2005年「カフーを待ちわびて」で日本ラブストーリー大賞を受賞し、デビュー。2012年『楽園のカンヴァス』で山本周五郎賞受賞。2017年『リーチ先生』で第36回新田次郎文学賞受賞。2024年『板上に咲く』で第52回泉鏡花文学賞受賞。著書に『本日は、お日柄もよく』『生きるぼくら』『暗幕のゲルニカ』『サロメ』『たゆたえども沈まず』『美しき愚かものたちのタブロー』『風神雷神』『リボルバー』『黒い絵』など。
最新刊『FORTUNE BOOK 明日につながる120の言葉』が11月18日に発売!
原田マハさんが読者に寄り添い、日々の生活に彩りを与える言葉を綴った『FORTUNE BOOK 明日につながる120の言葉』が、11月18日(月)に発売されました。
本作は、好きなところから自由に読み、書き込むことができるノートの要素も兼ね備えた言葉集です。「まず、自分を幸せにする」「自分が変われば、世界が変わる」「時にいい風が吹く、それが人生」など、原田さんの前向きで力強いメッセージが込められており、迷った時や立ち止まった時に自分を励ますための言葉が多く集まっています。ぜひ本書も書店で手に取ってご覧ください。
『FORTUNE BOOK 明日につながる120の言葉』
著者:原田マハ
発売日:2024年11月18日
発行所:徳間書店
定価:1,980円(税込)
ISBN:9784198659202
【「FORTUNE BOOK」の使い方】
本書に収録されている120の言葉は、読み方は自由です。・通して読む。
・順番に1日1言読む。
・おみくじのように好きなところを開いてみる。
・誰かに贈りたい言葉をみつけたら、写真を撮って送る。
・好きな言葉や、今の気持ちにドンピシャ!な言葉があったら、自分の言葉にする。
・言葉のとなりのページに思いついたことを自由に書いてみる。
・メッセージを書き込んで誰かに贈る。一日を始める、一歩を踏み出す、新しいあなたと出会える言葉集。
・「まず、自分を幸せにする。」
・「自分が変われば、世界が変わる。」
・「時にいい風が吹く、それが人生。」等々人間関係、こころの浮き沈み、自分を磨く、前に進む言葉を味方にして、しなやかに生きる。
(徳間書店公式サイト『FORTUNE BOOK 明日につながる120の言葉』より)