「小川糸」2023年書籍 ベストセラーランキング発表
2008年に、『食堂かたつむり』でデビューした小川糸さん。以降、数多くの作品が各国で出版されているほか、『食堂かたつむり』や『つるかめ助産院』、『ツバキ文具店』などの作品が映画化・ドラマ化され話題となってきました。
いずれの作品も、登場人物たちの成長や絆がていねいに描かれ、多くの読者に温もりと感動を届けてきた小川さん。心の動きがリアルに伝わってくるキャラクターや彼らが紡ぐ人間関係だけでなく、食や日常の風景などにも著者ならではの感性が生かされ、共感とともに幅広い読者を惹きつけています。
小説と同様、暮らしや住まい、料理など、日常の出来事や情景が細やかに描写されるエッセイも人気です。飾らない人柄と小川さんならではの視点がちりばめられていることから、小説とあわせて読むと、一層著者の作品世界が身近に感じられるのではないでしょうか。
今回は、小川さんの書籍で、2023年の販売冊数を集計したベストセラーランキングをご紹介します。ランキングをご参考に、ぜひ書店店頭でお好みの1冊を手に取ってみてください。
※ランキングは2023年の販売冊数を集計しています(集計期間:2023/1/1~2023/12/31)
※日販調べ
2023年に一番人気の作品は…?!
小川糸さんの書籍で、2023年に一番人気があった作品は、『ライオンのおやつ』でした。
2020年本屋大賞第2位となった本作は、「読んだ人が、少しでも死ぬのが怖くなくなるような物語を書きたい」との思いから執筆された作品です。「思いっきり深呼吸できたような清々しさ」を感じたという人や、「一日一日をきちんと生きること」の大切さを感じたという書店員さんの声が寄せられるなど、本読みのプロも感動し、多くの人の涙を誘った感動作です。
『ライオンのおやつ』
著者:小川糸
発売日:2022年10月
発行所:ポプラ社
定価:792円(税込)
ISBN:9784591175064
男手ひとつで育ててくれた父のもとを離れ、ひとりで暮らしていた雫は病と闘っていたが、ある日医師から余命を告げられる。最後の日々を過ごす場所として、瀬戸内の島にあるホスピスを選んだ雫は、穏やかな島の景色の中で本当にしたかったことを考える。ホスピスでは、毎週日曜日、入居者が生きている間にもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫は選べずにいた。
(ポプラ社公式サイト『ライオンのおやつ』より)
なお、10月9日に発売された『小鳥とリムジン』は、『食堂かたつむり』では「食」と生きること、『ライオンのおやつ』では「死」と生きることを描いた小川さんが、「愛し愛される喜び」をテーマに描いた3つめの「生」の物語です。そんな『小鳥とリムジン』の刊行記念トークイベント&サイン会が、11月24日(日)に開催されます。あわせてチェックしてみてください。
〉小川糸さんの新刊『小鳥とリムジン』刊行記念トークイベント&サイン会 詳細はこちら
「小川糸」2023年書籍 ベストセラーランキング第2位~第10位
第2位『とわの庭』
- とわの庭
- 著者:小川糸
- 発売日:2023年07月
- 発行所:新潮社
- 価格:693円(税込)
- ISBNコード:9784101383439
盲目の女の子とわは、大好きな母と二人暮らし。母が言葉を、庭の植物が四季を、鳥の合唱団が朝の訪れを教えてくれた。でもある日、母がいなくなり……それから何年経っただろう。壮絶な孤独の闇を抜け、とわは自分の人生を歩き出す。おいしいご飯、沢山の本、大切な友人、一夏の恋、そしてあの家の庭。盲導犬ジョイと切り拓いた世界は眩い光と愛に満ちていた。涙と生きる力が溢れ出す感動長編。
(新潮社公式サイト『とわの庭』より)
第3位『椿ノ恋文』
- 椿ノ恋文
- 著者:小川糸
- 発売日:2023年10月
- 発行所:幻冬舎
- 価格:1,760円(税込)
- ISBNコード:9784344041929
「いつか」ではなく、今、大切な人に伝えたい。
累計70万部のベストセラー、「ツバキ文具店」シリーズ最新作。鎌倉と小高い山のふもとで、代書屋を営む鳩子。家事と育児に奮闘中の鳩子が、いよいよ代書屋を再開します。可愛かったQPちゃんに反抗期が訪れたり、亡き先代の秘めた恋が発覚したり、新しく引っ越してきたお隣さんとの関係に悩まされたり……。代書屋としても、母親としても、少し成長した鳩子に会いにぜひご来店ください。
(幻冬舎公式サイト『椿ノ恋文』より)
第4位『食堂かたつむり』
- 食堂かたつむり
- 著者:小川糸
- 発売日:2010年01月
- 発行所:ポプラ社
- 価格:792円(税込)
- ISBNコード:9784591115015
恋とともに何もかもを失い、そのショックで声まで失くした倫子は、ふるさとに戻り、小さな食堂を始める。お客様は一日一組。食堂は次第に評判を呼ぶように…。
(ポプラ社公式サイト『食堂かたつむり』より)
第5位『ツバキ文具店』
- ツバキ文具店
- 著者:小川糸
- 発売日:2018年08月
- 発行所:幻冬舎
- 価格:660円(税込)
- ISBNコード:9784344427617
鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。今日も風変わりな依頼が舞い込みます。友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙……。身近だからこそ伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。大切な人への想い、「ツバキ文具店」があなたに代わってお届けします。
(幻冬舎公式サイト『ツバキ文具店』より)
第6位『昨日のパスタ』
- 昨日のパスタ
- 著者:小川糸
- 発売日:2023年02月
- 発行所:幻冬舎
- 価格:594円(税込)
- ISBNコード:9784344432680
ベルリンのアパートを引き払い、日本で暮らした一年は料理三昧の日々でした。春はそら豆ご飯を炊いたり、味噌を仕込んだり。梅雨には梅干しや新生姜を漬けて保存食作り。秋は塩とブランデーで栗をコトコト煮込み、年越しの準備は、出汁をたっぷり染み込ませたおでんと日本酒で。当たり前すぎて気がつかなかった大切なことを綴った人気エッセイ。
(幻冬舎公式サイト『昨日のパスタ』より)
第7位『あつあつを召し上がれ』
- あつあつを召し上がれ
- 著者:小川糸
- 発売日:2014年05月
- 発行所:新潮社
- 価格:539円(税込)
- ISBNコード:9784101383415
この味を忘れることは、決してないだろう――。10年以上つきあった恋人との、能登へのお別れ旅行で味わった最高の朝食。幼い頃に、今は亡き母から伝授された、おいしいおみそ汁のつくり方。何年か前に家族みんなで並んでやっとありついた、天然氷でつくった富士山みたいなかき氷……。ときにはほろ苦く、ときには甘く優しく、身も心も温めてくれる、食卓をめぐる7つの感動の物語。
(新潮社公式サイト『あつあつを召し上がれ』より)
第8位『キラキラ共和国』
- キラキラ共和国
- 著者:小川糸
- 発売日:2019年08月
- 発行所:幻冬舎
- 価格:660円(税込)
- ISBNコード:9784344428805
亡き夫からの詫び状、憧れの文豪からのラブレター、大切な人への遺言……。
祖母の跡を継ぎ、鎌倉で文具店を営む鳩子のもとに、今日も代書の依頼が舞い込みます。
バーバラ婦人や男爵とのご近所付き合いも、お裾分けをしたり、七福神巡りをしたりと心地よい距離感。
そんな穏やかで幸せな日々がずっと続くと思っていたけれど。
『ツバキ文具店』続編。(幻冬舎公式サイト『キラキラ共和国』より)
第9位『針と糸』
- 針と糸
- 著者:小川糸
- 発売日:2022年02月
- 発行所:毎日新聞出版
- 価格:660円(税込)
- ISBNコード:9784620210407
ひと針、ひと針、他愛のない日々が紡ぎ出す〈希望の物語〉
人生が愛おしくなる珠玉のエッセイの文庫化!ベルリン、ラトビア、モンゴル、鎌倉......
転がり込んだ見知らぬ土地で変化する、幸せの尺度。
母親との確執を乗り越え辿りついた、書くことの原点。
デビュー10年の節目、赤裸々に綴られた人気作家の素顔。(毎日新聞出版公式サイト『針と糸』より)
第10位『にじいろガーデン』
- にじいろガーデン
- 著者:小川糸
- 発売日:2017年05月
- 発行所:集英社
- 価格:814円(税込)
- ISBNコード:9784087455823
夫との関係に苦しむ泉はある日、電車のホームで思い悩む女子高生と知り合う。互いの悩みを相談するうち二人は惹かれ合い、共に暮らす決意をする──。新たな家族の形と幸せを問う感動長編。
(集英社公式サイト『にじいろガーデン』より)
著者のプロフィール
小川糸
おがわ・いと。1973年生まれ。2008年、『食堂かたつむり』でデビュー。『食堂かたつむり』は映画化され、2011年にイタリアでバンカレッラ賞、2013年にフランスでウジェニー・ブラジエ賞を受賞。2012年には『つるかめ助産院』、2017年には『ツバキ文具店』、2021年には『ライオンのおやつ』がNHKでドラマ化された。『ライオンのおやつ』は2020年「本屋大賞」第2位。そのほかの作品に『蝶々喃々』『ファミリーツリー』『リボン』『キラキラ共和国』『椿ノ恋文』など。
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