「三浦しをん」2023年書籍(小説・エッセイ)ベストセラーランキング発表
三浦しをんさんは、出版社や古書店などの勤務経験を経て、2000年に『格闘する者に○(まる)』で作家デビューしました。その後、『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞、『舟を編む』で本屋大賞を受賞するなど、多数の文学賞を受賞しています。作品は多様なジャンルにわたり、映画化やアニメ化されるなど、多くの人々に親しまれています。
三浦さんの作品は、読者に深い感動を与えるだけでなく、考えさせられるテーマも多く含まれています。例えば、箱根駅伝をテーマにした青春小説『風が強く吹いている』では、チームワークや努力の大切さが描かれており、辞書編集部を舞台にした仕事小説『舟を編む』では、言葉の持つ力や辞書作りの奥深さが伝わってきます。リアリティのある描写と巧みな心理描写が特徴で、人間関係の複雑さや温かさが感じられる物語が多く、読んだ後に心が温かくなる作品が多いです。
また、日常の出来事や身近な人々との交流、旅先でのエピソードなどをユーモラスに描いたエッセイも人気です。ありふれたテーマを取り上げながらも、三浦さんの視点を通すことで新鮮でおもしろいものに変え、読者は新しい視点や考え方を楽しむことができます。エッセイは短くて読みやすく、忙しい日常の中でも気軽に楽しめるので、普段あまり読書をしない方にもおすすめです。
今回は、三浦さんの書籍(小説・エッセイ)で、2023年の販売冊数を集計したベストセラーランキングをご紹介します。ランキングをご参考に、ぜひ書店店頭でお好みの1冊を手に取ってみてください。
※ランキングは2023年の販売冊数を集計しています(集計期間:2023/1/1~2023/12/31)
※日販調べ
2023年に一番人気の作品は…?!
三浦しをんさんの書籍(小説・エッセイ)で、2023年に一番人気があった作品は、『のっけから失礼します』でした。
本作は、雑誌『BAILA』で連載されていた5年間のエピソードに加え、新たなエピソードも収録したエッセイ集です。三浦さんの日常生活や家族とのエピソード、趣味についてユーモラスに綴られています。
何気ない日常を描きながらも、壮大な空想や妄想が織り交ぜられており、日常の中にある小さな幸せやおもしろさを再発見できる一冊です。
『のっけから失礼します』
著者:三浦しをん
発売日:2023年6月
発行所:集英社
定価:803円(税込)
ISBN:9784087445350
ありふれた日常……の、はず、なのに!?
三浦しをんワールドが炸裂する抱腹絶倒超大作エッセイ集!愛する漫画や宝塚、EXILE一族への熱き想い、家族との心温まったり温まらなかったりする交流、旅先でのあれこれ、タクシーで個性的な運転手さんと繰り広げられる会話、ふとしたきっかけから広がる壮大な空想……。なにげない日常のはずなのに、なぜだかおかしい。雑誌「BAILA」での連載5年分+αのエピソードがこれでもかと詰め込まれた、三浦しをんワールド全開の爆笑エッセイ集。
(集英社公式サイト『のっけから失礼します』より)
「三浦しをん」2023年書籍(小説・エッセイ)ベストセラーランキング第2位~第10位
第2位『舟を編む』
- 舟を編む
- 著者:三浦しをん
- 発売日:2015年03月
- 発行所:光文社
- 価格:682円(税込)
- ISBNコード:9784334768805
出版社の営業部員・馬締光也は、言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれた。新しい辞書「大渡海」の完成に向け、彼と編集部の面々の長い長い旅が始まる。定年間近のベテラン編集者。日本語研究に人生を捧げる老学者。辞書作りに情熱を持ち始める同僚たち。そして馬締がついに出会った運命の女性。不器用な人々の思いが胸を打つ本屋大賞受賞作!
(光文社公式サイト『舟を編む』より)
第3位『墨のゆらめき』
- 墨のゆらめき
- 著者:三浦しをん
- 発売日:2023年05月
- 発行所:新潮社
- 価格:1,760円(税込)
- ISBNコード:9784104541089
都内の老舗ホテル勤務の続力は招待状の宛名書きを新たに引き受けた書家の遠田薫を訪ねたところ、副業の手紙の代筆を手伝うはめに。この代筆は依頼者に代わって手紙の文面を考え、依頼者の筆跡を模写するというものだった。AmazonのAudible(朗読)との共同企画、配信開始ですでに大人気の書き下ろし長篇小説。
(新潮社公式サイト『墨のゆらめき』より)
第4位『きみはポラリス』
- きみはポラリス
- 著者:三浦しをん
- 発売日:2011年03月
- 発行所:新潮社
- 価格:825円(税込)
- ISBNコード:9784101167602
どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。三角関係、同性愛、片想い、禁断の愛……言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。けれど、人は生まれながらにして、恋を恋だと知っている──。誰かをとても大切に思うとき放たれる、ただひとつの特別な光。カタチに囚われずその光を見出し、感情の宇宙を限りなく広げる、最強の恋愛小説集。
(新潮社公式サイト『きみはポラリス』より)
第5位『好きになってしまいました。』
- 好きになってしまいました。
- 著者:三浦しをん
- 発売日:2023年02月
- 発行所:大和書房
- 価格:1,650円(税込)
- ISBNコード:9784479681786
ページをめくれば浮世の憂さが晴れてゆく、3年半ぶりのノンストップ・エッセイ!
観葉植物(一部名前がわからない)を愛で、ときに虫たちや鳥と戦い、大好きな靴を手入れし、本と漫画に耽溺し、旅の宿ではテンション高めのご亭主に完敗宣言。
どこから読んでもミウラシヲンが溢れだす、読み始めたら止まらない抱腹絶倒のエッセイ集!
愛と笑いと妄想に満ちた、人気作家の日常、ときどき非日常。(大和書房公式サイト『好きになってしまいました。』より)
第6位『風が強く吹いている』
- 風が強く吹いている
- 著者:三浦しをん
- 発売日:2009年07月
- 発行所:新潮社
- 価格:1,100円(税込)
- ISBNコード:9784101167589
箱根駅伝を走りたい――そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。「駅伝」って何? 走るってどういうことなんだ? 十人の個性あふれるメンバーが、長距離を走ること(=生きること)に夢中で突き進む。自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、仲間と繋がっていく……風を感じて、走れ! 「速く」ではなく「強く」――純度100パーセントの疾走青春小説。
(新潮社公式サイト『風が強く吹いている』より)
第7位『愛なき世界(上・下)』
- 愛なき世界 上
- 著者:三浦しをん
- 発売日:2021年11月
- 発行所:中央公論新社
- 価格:748円(税込)
- ISBNコード:9784122071438
- 愛なき世界 下
- 著者:三浦しをん
- 発売日:2021年11月
- 発行所:中央公論新社
- 価格:836円(税込)
- ISBNコード:9784122071445
恋愛・生殖に興味ゼロの院生・本村紗英に、洋食屋の見習い・藤丸陽太が恋をした。一途で変わり者ばかりの研究室を舞台に、愛とさびしさが共鳴する傑作長篇。
(中央公論新社公式サイト『愛なき世界(上)』より)
第8位『神去なあなあ日常』
- 神去なあなあ日常
- 著者:三浦しをん
- 発売日:2012年09月
- 発行所:徳間書店
- 価格:681円(税込)
- ISBNコード:9784198936044
高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれた、三重県の山奥、神去(かむさり)村。林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々と出会い、チェーンソー片手に山仕事。先輩の鉄拳、ダニやヒルの襲来、しかも村には秘密があって…!? 林業に《ゆるーく》かける青春!
(徳間書店公式サイト『神去なあなあ日常』より)
第9位『ののはな通信』
- ののはな通信
- 著者:三浦しをん
- 発売日:2021年06月
- 発行所:KADOKAWA
- 価格:880円(税込)
- ISBNコード:9784041110676
ののとはな。横浜の高校に通う2人の少女は、性格が正反対の親友同士。しかし、ののははなに友達以上の気持ちを抱いていた。幼い恋から始まる物語は、やがて大人となった2人の人生へと繋がって……。
(KADOKAWA公式サイト『ののはな通信』より)
第10位『天国旅行』
- 天国旅行
- 著者:三浦しをん
- 発売日:2013年08月
- 発行所:新潮社
- 価格:693円(税込)
- ISBNコード:9784101167626
現実に絶望し、道閉ざされたとき、人はどこを目指すのだろうか。すべてを捨てて行き着く果てに、救いはあるのだろうか。富士の樹海で出会った男の導き、命懸けで結ばれた相手へしたためた遺言、前世の縁を信じる女が囚われた黒い夢、一家心中で生き残った男の決意──。出口のない日々に閉じ込められた想いが、生と死の狭間で溶け出していく。すべての心に希望が灯る傑作短編集。
(新潮社公式サイト『天国旅行』より)
著者のプロフィール
三浦しをん
みうら・しをん。1976年東京都生まれ。2000年に長編小説『格闘する者に〇』でデビュー。2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞、2012年『舟を編む』で本屋大賞を受賞。他の小説に『あの家に暮らす四人の女』(織田作之助賞)、『ののはな通信』(島清恋愛文学賞、河合隼雄物語賞)、『愛なき世界』(日本植物学会賞特別賞)、『墨のゆらめき』等、エッセイに『のっけから失礼します』『マナーはいらない 小説の書きかた講座』など、著作多数。
1年半ぶりの最新長編小説『ゆびさきに魔法』が11月25日に発売!
三浦しをんさんの最新刊『ゆびさきに魔法』が11月25日(月)に発売されます。
本作のテーマは「ネイル×お仕事」で、タイトルの通り“ゆびさきに魔法”をかけるネイリストが物語の主人公です。圧倒的なディテールで描かれるネイリストの日常と、さまざまな彩りを帯びていく登場人物たちの心模様を描いており、読んだ後は、男女を問わずネイルサロンに行ってみたくなるような、魅力的な作品となっています。ぜひこちらも書店で手に取ってご覧ください。
『ゆびさきに魔法』
著者:三浦しをん
発売日:2024年11月25日
発行所:文藝春秋
定価:1,980円(税込)
ISBN:9784163919195
〈あらすじ〉
月島美佐はネイルサロン「月と星」を営むネイリストだ。爪を美しく輝かせることで、日々の暮らしに潤いと希望を宿らせる――ネイルの魔法を信じてコツコツ働く毎日である。そんな月島のもとには今日も様々なお客様がやって来る。
巻き爪に苦しむも、ネイルへの偏見からサロンの敷居を跨ごうとしない居酒屋の大将。子育てに忙しく、自分をメンテナンスする暇もなくストレスを抱えるママ。ネイルが大好きなのに、パブリック・イメージからネイル愛を大っぴらにはできない国民的大河男優……。
酒に飲まれがちながらも熱意に満ちた新米ネイリスト・大沢星絵を得て、今日も「月と星」はお客様の爪に魔法をかけていく。〈登場人物〉
・月島美佐
『月と星』を営むネイリスト。丁寧で正確な施術が得意。悩みは人手不足。仕事に忙しく、恋の仕方は忘れてしまった。
・大沢星絵
求職中の新米ネイリスト。独創的なセンスの持ち主だが、基礎技術に少しだけ難アリ。すぐに人と打ち解ける高い能力を持つ一方、酒に飲まれると記憶を綺麗に失う。
・松永
居酒屋「あと一杯」の大将。巻き爪に苦しむも、ネイルへの偏見からサロンの敷居をまたごうとしない。煮付けを大沢に溺愛されている。
・上野琴子
子育てに忙殺される。ネイルをしたいが、「母親失格」と思われるのではと気に病んでいる。
・村瀬成之
国民的人気を誇るイケメン俳優。ネイルを心から愛するも、パブリック・イメージからそれを明かせずにいる。(文藝春秋公式サイト『ゆびさきに魔法』より)
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