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“子育て応援3点セット”も進化した、創刊30周年の1歳半からの雑誌『げんき』|【連載】編集長雑記

げんき_2024秋

各出版社を代表する雑誌の編集長によるリレー連載「編集長雑記」。

今回は、創刊30年を迎えた、「あそべる知育絵本」として時代に合わせて進化し続ける雑誌『げんき』の編集長・岡本朋子さんのご登場です。

1歳半から安全に遊べるふろくをはじめ、親子で読める絵本や、キャラクターの工作やシールなどで楽しめる雑誌として、長年、良質な家族の時間を届けてくれる『げんき』。その30年の歩みと時代に即した雑誌づくりについて、岡本編集長に綴っていただきました。

▼『げんき』最新号はこちら

げんき 2024年 12月号
著者:
発売日:2024年10月31日
発行所:講談社
価格:1,760円(税込)
JANコード:4910011551247

 

『げんき』でたのしい親子時間をお手伝いできたら、本望です。

1歳半~3歳対象のふろくつき幼児雑誌『げんき』は1994年9月に創刊されました。当時は、「2歳になったら 絵本とおもちゃとママの本」という、サブタイトルを掲げていました。全ページに仕掛けがついた雑誌と、紙で作る工作ふろく、そして保護者向けの育児冊子という良質な3大セットでした。

30年後の『げんき』はおなじ3大セットですが、①キャラクターとあそべる仕掛けのある雑誌、②成型品のおもちゃふろく、③読み聞かせのできる絵本、のセットになりました。

雑誌は、Eテレのキャラクターやベビー雑貨などでも人気のキャラクターと、遊んでまなべる企画、をコンセプトに作っています。冊子の作り方としては独特で、はってはがせるシールあそびだったり、切り取り線で切ってから工作をしたり、絵変わりが楽しめるように短いページだったり、引き出して長く大きく見えるようなページだったりと、小さなお子さんが飽きなく楽しめるようにしています。

そしてふろくですが、2000年代後半から、編集部が企画したプラスティック製のおもちゃをつけることが主流になりました。海外の工場で生産するので、直接現地に行って、どのような体制でどの流れで作っているのかまでを確認して、生産に入っておりました。掲載キャラクターの版権元様に監修をお願いし、様々な素材のおもちゃを企画するので、ふろく担当者はちょっとしたおもちゃ屋さんのようなスキルを身につけます。

小さいお子さん向けということで、絶対安全のふろく製作を誓ったのが、2021年のこと。ふろくのおもちゃが小さくて、お子さんが呑み込んでしまう可能性があるということで、全回収ということになりました。以来『げんき』のふろくは、ST(Safety Toy = 安全玩具)基準の1.5歳~をクリアするため、すべて検査機関に通して、慎重に作っています。「大きくて安心安全でおもしろいふろく」をめざして、これからもお届けいたします。

創刊時にもう一つあった保護者向けの育児冊子のほうは時代に合わせ、WEBサイト「WEBげんき」に移行いたしました。雑誌『いないいないばあっ!』や『NHKのおかあさんといっしょ』の取材時のこぼれ話などの記事が人気で、育児のお悩み相談サイトというよりは、エンタメ寄りの独自路線を走っております。

育児冊子の代わりに、家族でゆったりと物語の時間を過ごしていただきたいと考え、季節を感じられたり、生活習慣を楽しく身につけたりできるオリジナルの絵本をつけております。

そんな『げんき』を支えるのは、50組の心強い読者サポーターさんたち。この編集部では『げんき』『いないいないばあっ!』『NHKのおかあさんといっしょ』の3誌を出版しているのですが、発売されるタイミングで冊子をお送りして、お子さんの反応や感想などをインスタで見せていただいたり、こまかなアンケートに答えていただいたり。育児でほんとにお忙しいなか対応してくださっていて、感謝しかありません。みなさん、楽しんでいる様子を見せてくださっているのですが、ダメだったのもきちんと見て反省したいので、素のままのお子さんで無理せず楽しく投稿していただきたいなと思っています。

『げんき』はこれからも時代に合わせて形を変えていきますが、読者と保護者のみなさんが、楽しくて幸せな子育て時間をすごせるように、応援し続けることができたら、作る私たちも幸せだなと思うのです。これからも楽しい『げんき』をお届けしますね。


講談社 第三事業本部 こども事業部 げんき・テレビマガジン編集チーム 編集長
岡本朋子 OKAMOTO Tomoko
1997年講談社入社。20年くらい幼児雑誌の編集を経て2023年からげんき・テレビマガジン編集長。子どもの時の夢は、本屋さんになることでした。