- ずるい聞き方
- 著者:山田千穂
- 発売日:2024年06月
- 発行所:朝日新聞出版
- 価格:1,760円(税込)
- ISBNコード:9784023323599
『ずるい聞き方』の要点
1.初対面の人から本音を聞き出したいときは、会話の糸口を3つ以上用意しよう。
2.話題を振っていないのに相手から質問されたら、それは「自分にも同じことを聞いてほしい」という合図である。
3.会話の中で決め事が生じたときは、相手に決定権を渡すとメリットを感じてもらいやすい。
4.不快な思いをさせずに踏み込んだことを聞きたいときは、「間接質問」をするといい。
5.「なぜ」という言葉には圧迫感がある。「どうしたら〜ですか?」と言いかえて聞くようにしよう。
『ずるい聞き方』レビュー
会話中、言うつもりはなかったのに「つい話してしまった!」ということはないだろうか。話が盛り上がって「つい」「ポロっと」口から出てしまった、あのネタこのネタ。その会話の相手は、間違いなく「聞き上手」である。
本書の著者・山田千穂さんは、そんな「聞き上手」のお手本のような人である。渋谷109の販売員から週刊誌の記者に転身した異色のキャリアの持ち主で、109時代は1日500万円を売り上げたこともあるという。記者時代はのべ3000人以上に取材し、数々のスクープを取り上げてきた。
販売員と記者。両者は異なる職種だが、成果を上げるためには「相手の心を開く」必要があるという点で共通している。本書では著者が培ってきた「この人なら話してもいい」「この人から商品を買いたい」と思わせるテクニックが、109のコツとして紹介されている。
要約者が真似したいと思ったのは、相手の小さな変化に気づいてそれをすぐに伝えるというものだ。髪型が変わった、ファッションがいつもと違う、体調が悪そう、怪我をしている……など、ポジティブな変化もネガティブな変化も、気づいたら相手にすぐ伝える。どんなことでも、自分に興味を持ってくれるのは嬉しいものだ。そんな小さな行動が、相手の心を開くきっかけとなるのだろう。
本書のテクニックは、ビジネスシーンで使えるものも多い。とくに、顧客の本音を引き出したい営業職や販売職、部下との1оn1に悩むマネジャー層は、役立つものが必ず見つかるはずだ。
『ずるい聞き方』が気になる方におすすめ
- うまく「雑談できる人」と「できない人」の習慣
- 著者:松橋良紀
- 発売日:2024年07月
- 発行所:明日香出版社
- 価格:1,760円(税込)
- ISBNコード:9784756923417