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『ハッピークソライフ』はらだインタビュー:大切にしていることは「わかりやすく描く」

3月3日(金)より順次、全国約750書店にて配布が開始されたBLコミックガイド「B+LIBRARY(ビープラスライブラリー)」vol.13。

表紙は、『よるとあさの歌』や『ワンルームエンジェル』などで知られる、はらださんの『ハッピークソライフ』が飾りました。

巻頭には、はらださんのインタビュー記事を掲載。BLやご自身の作品への想いなどとあわせて、はらださんのこれまでの作品を紹介しています。

ハッピークソライフ 1
著者:はらだ
発売日:2019年11月
発行所:竹書房
価格:726円(税込)
ISBNコード:9784801967960

はらだ
2014年に初の単行本『変愛』(リブレ)を刊行。同年『やたもも』(竹書房)の大ヒットで一躍トップBL漫画家に躍り出る。
「BL界の鬼才」と呼ばれており、それに相応しい衝撃的なストーリーと、圧倒的なエロが見所。一度読めば記憶に残ること間違いなしの作品揃いで、単行本のほとんどがドラマCDにもなっている。

 

創作には漫画やゲームが大きく影響

――BL作品を描き始めたのはいつ頃ですか? また商業BL作家としてデビューするに至った経緯やそのときの心境もお聞かせください。

本格的に描き始めたのは2011年頃からで、オリジナル作品は2013年頃からです。

デビューのきっかけはスカウトです。当時は二次創作に夢中だったのでオリジナルキャラクターでストーリーを作れるのか不安でしたが、トライしてみると楽しかったのでおかげさまで描き続けられています。

――もともと漫画はお好きでしたか? 漫画に限らずお好きなものや、創作に影響を与えていると思うものについてお聞かせください。

漫画大好きです。他には音楽と鳥と酒と寿司が好きです。

創作への影響は作家だと高橋留美子先生や駕籠真太郎先生、作品だと『火の鳥』や『銀魂』、「真・女神転生Ⅲ」などが大きいです。


火の鳥 1
著者:手塚治虫
発売日:2018年06月
発行所:KADOKAWA
価格:968円(税込)
ISBNコード:9784041066300


銀魂 第1巻
著者:空知英秋
発売日:2005年12月
発行所:集英社
価格:484円(税込)
ISBNコード:9784088736235

原稿作業のおともは鳥のお食事Liveとたまにお酒

――原稿作業中に欠かせないものはありますか?

鳥がご飯を食べているYouTube Liveをよく流しています。あとたまにお酒ですね。

――原稿作業の気分転換にされていることはありますか?

前まで友達とリモートで集まってフィボ部(「Fit Boxing」)をやっていたのですが、最近はサボって「スプラトゥーン」をしています。

――作品を描くにあたり、大切にされていることはありますか?

「わかりやすく描く」「好きに描く」「作品と近づきすぎない」です。

 

追い詰められても他罰に走らない人間は強い

――これまでのお仕事を振り返って、特に思い入れのある作品や、シーン・キャラクターについてお聞かせください。

全作品に思い入れがあるのでめちゃくちゃむずかしいのですが、強いていうなら『やたもも』の八田ちゃんがモモへ言った「誰も責めないのは強さだよ」という台詞です。最善かは置いておいて、追い詰められても他罰に走らない人間って強いな~と思うので。

他には「Mics!!」で、作品と同時進行で音楽が作られて歌声がつくのは、解像度が桁違いに深まって最高に嬉しかったです。

――単巻であることが多い商業BLコミックのなかでも、はらだ先生は『やたもも』や『ハッピークソライフ』など長期連載をされていますが、長期連載ゆえの苦労や面白さなどがあればお聞かせください。

単発だけでは掘りきれないキャラクターの深部を少しずつ掘り進められるのは面白いです。また接触が長くなる分、読者さんからも慣れ親しんでもらえるのが幸せです。

――『ハッピークソライフ』では他作品の登場人物たちが映りこむシーンがありましたが、このシーンやクロスオーバーそのものに関して、気をつけていることや裏話などがあればお聞かせください。

『ハピクソ』においてのクロスオーバーだと、他の作品を知らない方が知らんキャラやネタで「???」とならないよう、過ぎた身内ノリには気をつけています。

自費出版の個人誌においては出版社の垣根を越えてキャラを登場させているので、事前に全作品の担当さんに確認をとりました。快くOKを出してくださってめちゃ感謝です。また「○○代」とふわっとしか決めていなかったキャラクターの年齢について、混乱を避けるためハッキリさせ、年齢表を作りました。

 

はらだ先生が「スパダリ」を描いたら……!?

――お好きなジャンルや設定はありますか?

特にこれといったこだわりはありません。面白そうだったらなんでも嗜みます。

――はらだ先生はこれまで「Paradox Live」のキャラクターや女王蜂のCDジャケットのデザインなど、商業BLコミックだけでなく幅広い活躍をされていますが、今後挑戦してみたいことを教えてください。

面白そうな依頼がきたらチャレンジしてみたいです。今まで「スパダリ」というものに触れてきていないので、描いたらどうなるのだろうという気持ちはあります。

――はらだ先生にとっての「BL」の魅力や想いをお聞かせください。

BLに限らずだとは思いますが、人の数ほど性癖があって間口が広いことですね。

――最後に、読者へのメッセージをお願いします!

読んでくださってありがとうございます!

「B+LIBRARY」について
「B+LIBRARY」は、キャラ属性や萌え度、ジャンルといった切り口から好きなBLコミックを探すことのできるガイドブック。BLポータルサイト「ちるちる」に投稿された10万件以上のレビューや、BLコンテンツを扱うサイトで収集されたデータをもとに作品を厳選し、「スパダリ攻め」「メガネ受け」といった設定別で掲載。「好きなジャンル」「好きな作家」「絵柄」などさまざまな切り口で作品を選ぶことができるので、新たなBLコミックと出合ったり、見逃していた作品を見つけたりするのに役立ちます。

「B+LIBRARY」vol.13についてはこちら

「B+LIBRARY」vol.13配布店舗はこちら

 

「B+LIBRARY」に関するお問い合わせ

日本出版販売株式会社 マーケティング推進部企画課
[E-mail]nippan_md@nippan.co.jp