- 職場問題グレーゾーンのトリセツ
- 著者:村井真子
- 発売日:2023年05月
- 発行所:アルク(品川区)
- 価格:1,870円(税込)
- ISBNコード:9784757440128
『職場問題グレーゾーンのトリセツ』の要点
1.育児休業の申請や取得に対して、賞与で必要以上の減額をする、昇進させないなどといった「不利益な扱い」をすることは育児・介護休業法違反である。
2.会社は労働者の有給休暇の取得を拒むことはできない。ただし「事業の正常な運営を妨げる場合」には取得日の変更を求めることができる。
3.就業規則で退職申し出の時期が定められており、それに則ったタイミングで退職しようとしている場合、「後任者の採用まで待ってほしい」と言われても応じる義務はない。
『職場問題グレーゾーンのトリセツ』レビュー
有給休暇を申請したら「繁忙期は避けてほしい」と言われたが、受け入れるしかないの? 職場で撮った写真を個人のSNSに載せたら懲戒処分を受けたけど、これって適切? 「人員補充したから育休復帰後は別の部署に異動して」と言われたら、どう対応するべき?
――働く人なら誰もが抱く可能性がある疑問だ。さて、あなたは正しく答えられるだろうか?
本書では、職場で発生しがちな75の疑問・相談に、プロが明快な答えをくれる一冊だ。
著者の村井真子氏は、社会保険労務士・キャリアコンサルタントとして、160社超の企業に関与している。そんな著者は、社会人1年目の忘年会で、当時の上司から「困ったちゃん」であると言われたそうだ。当時の著者に自覚はないし、忘年会に至るまで誰も指摘してくれなかった。適切に指導されていれば改善できた可能性があるにもかかわらずだ。
誰も教えてくれなくても、自分で気づくのは難しくても、知らなければ損をすることがある――。著者がその経験から学んだことだ。そしてこれは、「働く」にまつわる法律やルールにも当てはまる。そこで「『知らなかった』で損をすることなく、また、問題を未然に防ぐための武器として」本書を執筆したそうだ。
自分が当たり前だと思っていた行為や、「仕方ない」と受け入れていた会社の言い分は、もしかしたら就業規則や法律に抵触しているかもしれない。気持ちよく働くために、ぜひ多くのビジネスパーソンに読んでほしい一冊だ。
『職場問題グレーゾーンのトリセツ』が気になる方におすすめ
- つい、「気にしすぎ」てしまう人へ
- 著者:水島広子
- 発売日:2018年08月
- 発行所:三笠書房
- 価格:847円(税込)
- ISBNコード:9784837968665