- 信じ切る力 生き方で運をコントロールする50の心がけ
- 著者:栗山英樹
- 発売日:2024年03月
- 発行所:講談社
- 価格:1,760円(税込)
- ISBNコード:9784065353394
『信じ切る力』の要点
1.栗山英樹は選手たちに「信じている」と言い続けた。その思いを言葉にする方が伝わると思っていた。
2.WBCのメキシコ戦の9回で、栗山の脳裏には色々な選択肢がよぎった。どの打者でアウトになったら納得できるか。それは三冠王を取った村上だった。
3.「信じる」と「信じ切る」の違いは、「なりたい」と「なる」の違いに似ている。「なる」と考えると、日々の過ごし方が変わり、覚悟が問われる。
『信じ切る力』レビュー
野球ファンならずとも、名将・栗山英樹氏(以下、栗山)の名前はご存知だろう。大谷翔平やダルビッシュ有のいる侍ジャパンをWBCの頂点に立たせた監督。その最後の試合は、日本中が固唾をのんで見守った。
しかし、彼の現役時代を知る人は一部の野球ファンに留まるだろう。栗山自身、「自分の現役を知っている人は、プロ野球の監督をするだろうとは思っていなかっただろう」と述べている。29歳で選手生活に幕を下ろし、その後は20年以上もプロ野球の現場を離れていた。コーチの経験も監督の経験もなく、キャスターの仕事をしていたのだ。
たしかに、プロ野球の監督は現役時代にチームを背負ってプレーし、そしてコーチを経て監督に就任する人が多い。だが、栗山英樹という男が、北海道日本ハムファイターズと侍ジャパンを優勝へ導き、そして大谷翔平に二刀流としての才を見出したことは疑いようのない事実だ。
本書では「信じる」という言葉が何度も登場する。そこには、覚悟をもって「信じ切る」という意味合いが込められている。プロとして直面した厳しい現実、長年のキャスター経験で培われた知見、そうした積み重ねを経て生まれたものなのだ。本書を読めば、どうして栗山が名将と呼ばれるようになったのかもわかるだろう。彼の信念とその背景にあるものを読み解くなかで、魂を揺さぶる言葉が見つかるのではないだろうか。
『信じ切る力』が気になる方におすすめ
- 素直な心になるために
- 著者:松下幸之助
- 発売日:2004年04月
- 発行所:PHP研究所
- 価格:814円(税込)
- ISBNコード:9784569661629