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落合恵子の21年ぶり長篇小説『泣きかたをわすれていた』が書店員の声をきっかけに重版続々!全国書店に広がる輪

落合恵子『泣きかたをわすれていた』

在宅介護を経験した著者の21年ぶり長篇小説が重版続々!

落合恵子さんの21年ぶりの長篇小説『泣きかたをわすれていた』(河出文庫)は、書店の熱心な取り組みにより、売上が急増し、次々と重版されています。

本作は、落合さんが認知症の母親を在宅介護した実際の経験をもとに執筆しており、2018年に単行本として発売された後、各メディアで紹介され、その後、2021年に「河出文庫」のラインアップに加わりました。美談ではない現実の介護の過酷さや、その中で著者が描く「生きること」や「人が最期を迎えること」への思いに、幅広い世代から感動の声が寄せられている作品です。

また、石川県白山市の北国書林アピタ松任店(2024年3月閉店)の女性担当者の声に共感して、全国の書店で展開の輪が広がっています。

落合恵子『泣きかたをわすれていた』『泣きかたをわすれていた』
著者:落合恵子
発売日:2021年4月
発行所:河出書房新社
価格:792円(税込)
ISBN:9784309418063

子どもの本の専門店「ひろば」を営みながら続いた7年にわたる母親の介護、愛する人たちとの別れ……その先に広がる自由とは果たして――。いま、冬子さんの「物語」が幕を開ける。

(『泣きかたをわすれていた』あらすじより)

 

書店員のコメントPOPから、全国の書店に広がる輪

2023年11月、石川県白山市の書店「北国書林アピタ松任店(2024年3月閉店)」の女性担当者が、「勝木書店 Kabosコレクション」選書フェアにエントリーするため、コメントを書かれました。

認知症の不思議な世界観。
心を持ち直すための解釈や言葉のやりとり。
まだこの経験のない人にも、
彼女の達観や相当の覚悟がきっと伝わります。

(「勝木書店 Kabosコレクション」実際の選書コメントより)

このコメントPOPが、勝木書店全店(石川県、福井県、首都圏全域、計21店舗)に設置されると、本書は異例の売行き伸長率を記録します。さらに、くまざわ書店でも本部からチェーンへ情報が発信されると、全店に近い店舗から企画参加の手が挙がりました。

その後有隣堂でも展開され、「自分のために泣いたのは、いつが最後だろう。」「認知症の母が亡くなった。『ようやく解放された』と思ってしまった私がいた。」などのオリジナルポスターが作成され、有隣堂 アトレ新浦安店のワゴンで大きく展開されると、2月には同店の文庫ランキング第1位となる異例の販売数を記録しました。
▲『泣きかたをわすれていた』オリジナルポスター

 

▲有隣堂 アトレ新浦安店での展開の様子

 

ジュンク堂書店や蔦屋書店など、現在も全国多数の店舗で展開の輪が広がっています。3月26日重版出来分は、営業担当者のコメントが書かれた渾身の新オビとなっています。ぜひ、書店店頭でお手に取ってご覧ください。

落合恵子『泣きかたをわすれていた』▲『泣きかたをわすれていた』(河出文庫)新オビデザイン

 

著者のプロフィール

落合恵子
おちあい・けいこ。1945年生まれ。「クレヨンハウス」、「ミズ・クレヨンハウス」主宰。「月刊クーヨン」発行人。著書に『おとなの始末』『母に歌う子守唄』『泣きかたをわすれていた』『明るい覚悟』など。絵本の翻訳も手がける。