10代以上のすべての人のための人文書の新シリーズ「あいだで考える」が、2023年4月10日(月)に、創元社より創刊されました。
本シリーズの特長は、「10代の関心を誘う幅広いテーマを設定し、“正解のない問い”を考える」こと。不確かな時代を共に生きていくために必要な
・自ら考える力
・他者と対話する力
・遠い世界を想像する力
を養う、多様な視点を提供するシリーズと位置づけられています。
シリーズ第1弾として『自分疲れ』『SNSの哲学』の2点を刊行
シリーズ第1弾として、『自分疲れ―ココロとカラダのあいだ』、『SNSの哲学―リアルとオンラインのあいだ』の2点が刊行されました。
自分疲れ―ココロとカラダのあいだ
著者:頭木弘樹
発売日:2023年4月
発行所:創元社
価格:1,540円(税込)
ISBN:9784422930985
難病の実体験に基づいたユニークな文学紹介活動を展開している著者が、「自分自身でいることに疲れを感じる」「自分自身なのになぜかなじめない」といった「違和感」を出発点にして、文学や漫画、映画など多彩なジャンルの作品を取り上げながら、心と体の関係性について考察していく。読者が「私だけの心と体」への理解を深める一助となる一冊。
【著者プロフィール】
頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)
文学紹介者。20歳のときに難病(潰瘍性大腸炎)にかかり、13年間の闘病生活を送る。そのときにカフカの言葉が救いになった経験から『絶望名人カフカの人生論』(飛鳥新社/新潮文庫)を編訳。著書に『食べることと出すこと』(医学書院)、『ひきこもり図書館』(毎日新聞出版)ほか多数。
SNSの哲学―リアルとオンラインのあいだ
著者:戸谷洋志
発売日:2023年4月
発行所:創元社
価格:1,540円(税込)
ISBN:9784422130118
10代の生活にすっかり溶け込んでいるSNSの利用をめぐるさまざまな現象――「ファボ」「黒歴史」「#MeToo運動」など――を哲学の視点から捉え直し、この世界と自分自身への新しい視点を提供する。若い読者に「物事を哲学によって考える」ことの面白さと大切さを実践的に示す一冊。
【著者プロフィール】
戸谷洋志(とや・ひろし)
1988年東京都生まれ。関西外国語大学英語国際学部准教授。専攻は哲学・倫理学。技術思想および未来倫理学を探究する傍ら、「哲学カフェ」の実践などを通じて、社会に開かれた対話の場を提案している。著書に『スマートな悪』(講談社)、『ハンス・ヨナスの哲学』(角川ソフィア文庫)ほか多数。
読みやすい造本と多彩な著者で幅広い人が楽しめる内容に
本シリーズの巻末では、本の中で紹介された作品や、おすすめの文学、漫画、映画などが紹介されており、さらに興味を広げられる構成となっています。
また、
・多彩でユニークな著者陣
・中学校以上で習う漢字・読みにはルビつき ※章ごとの初出
・わかりやすい文章と、短く章立てしたコンパクトなつくり
といった工夫のほか、ブックデザインはユニークな本づくりで知られる矢萩多聞さんが担当するなど、中高生はもちろん、本を読み慣れていない幅広い世代の人にとっても楽しみながら読書に向き合えるシリーズです。
【今後の刊行ラインアップ】
・2023年6月:『ことばの白地図を歩く―翻訳と魔法のあいだ』奈倉有里 著
・2023年8月:『風をとおすレッスン―人と人のあいだ』田中真知 著
・2023年10月:『根っからの悪人っているの?―被害と加害のあいだ』坂上香 著
・2023年12月:『能力で人を分けなくなる日―いのちと価値のあいだ』最首悟 著
・2024年2月:『ハマれないまま、生きてます―こどもとおとなのあいだ』栗田隆子 著
・2024年4月:『ホームレスでいること―見えるものと見えないもののあいだ』いちむらみさこ 著
・2024年8月:『隣の国の人々と出会う―韓国語と日本語のあいだ』斎藤真理子 著
・2024年10月:『言葉なんていらない?―私と世界のあいだ』古田徹也 著
※2023年4月時点。2023年6月以降のタイトルと刊行予定は仮。
書店と共同で著者によるリレートークイベントを開催
シリーズ「あいだで考える」の創刊記念として、出版社と書店が共同で企画するリレートークイベントの開催が決定しています。
【今後の予定】
〈第1回〉
『自分疲れ』刊行記念 頭木弘樹×伊藤亜紗トークイベント 「ココロとカラダのあいだで考える」(5月10日、代官山 蔦屋書店)
〈第2回〉
『SNSの哲学』刊行記念 戸谷洋志×平尾昌宏トークイベント 「SNSと哲学のあいだ」(5月19日、MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店)
今後も、複数の書店でトークイベントが企画されています。
詳細が決まり次第、下記公式サイトや各書店のホームページにて情報が公開される予定です。